エピローグ
「もう、大丈夫なん?」
「あぁ、あれから一週間もたったんだ。記憶力に自信のある僕だけど、流石に全てのアプリは使用期限を過ぎて、僕は完全なる人間に戻ったよ。いや、不完全な生物に戻ったのかな?」
「約束通りアプリは世界に広めないでくれたみたいやね。しかし結局君は、いったい何がしたかったんや?」
「・・・・・・君に・・・喜んでほしかったんだ・・・」
「ん?」
「・・・僕は・・・すごい技術を手に入れたんだ。だから、これを使ってりんねを喜ばそうと思って、ダンス部へ持っていったんだ」
「・・・ふふっ・・・神様のアプリであたしが喜ぶと思ったん?全知全能になったんなら、女の子の喜ばせ方くらいしっかり身に着けてきてよ」
「・・・すまない。全知全能にも不可能はある」
「ははは・・・それはずいぶんと頼りない神様だこと。
そういえば、あたし達は、世界に広めるのはやめてくれと言うたけど、ミカヅキ君が個人的にアプリを使う分には、止めてへんで。一人でスーパーマンになる気はなかったん?」
「それは、僕はアプリを使わなくても知能的にも体力的にも他者より少しだけ秀でているという自負があるからね。それに、全知全能になっても、隣にいる女の子に気持ちを使えることすらできなかった。それとも、僕がスーパーマンになったら僕のことを好きになってくれたかい?」
「・・・・ミカヅキ君、あたしはね、小さいころから、ず~~~っと前から、最初っからミカヅキ君のこと、大好きだったんやで」
「・・・・それなら——」
「だけど、今はいろいろあってな。追っかける夢もできたし、一緒に踊る仲間もできた。女の子はいろいろ忙しいんや。だから・・・今はまだ・・・花より団子で、いいかなっ・・・」
「そうか・・・
次はきっと・・・君が喜ぶものを創るよ」
走れ!月火水木金曜日! 完
子供番組を見ていると・・・『夢をあきらめるな』というメッセージが強く伝わってきたんだ。
夢なんていつ諦めたのかも思い出せないサラリーマンの自分から見て、
夢に向かって突き進み、確実に夢を叶えていく彼女達はとてつもなく眩しかったんだ。
息子を笑顔にしてくれるGirls²を応援しています。