ヒーローさ
こんばんは
俺は思う。
俺は日々の中で鍛練というものはしてこなかった。
もしも鍛練が節約と言えるとしたら、それは会社帰りはバスを使わずに徒歩で家に帰るというのが鍛練ならば!コンビニで一瞬の涼やかな風を満喫して、暑い部屋で扇風機で過ごすのも一種の鍛練だと思う。
ならば!ならばこそ!!いまこそ鍛練の時では無いだろうか。
ユグから伝わって来る脈拍と耳辺りに吹き掛ける鼻息は、私を巨象へと変貌となる薬剤と成ろうが。
なぜ私は、あの時ユグを抱きしめ飛んだのだろうか?オソラが存在しない今!片手が空いた状態だからなのか?勝手にユグを離すまいと優しく包み込んだのだ。
それがどうした!敵の術中に陥ったにもかかわらず私は巨象へとなり『パオー』と喜びの奇声を上げようとしているではないか!……全くもって情けない。
さあ!精神集中だ……
(聞こえる。ゴクッと唾の飲み込む音……動こうとするが動けない彼女から出る震え。
次第に早くなって行く鼓動。
成る程、怖がっているんだね。……助けないと!)
カッ!と目を見開いて見たモノとは
「ユグ?」
「私ずっと。ずぅっと、このままでいたい。」
頬を染めて、私の頬に凭れる彼女がいた。
で!出来ないよ。パオーがパオーが来ちゃうよ!?……ということで
「……雨にも風にも負けないミスリルですが、たった一つの弱点はなんと!?
中に虫が入ると極端に動きが鈍くなるのです。何故かって?私は虫を愛していますので。
あえて言おう!間接の隙間で潰したく無いと!……と?」
未だ話が続いてい鎧を無視し、バグしたユグを置いてアキラの方へと近付く。
ユグ以外のアキラ達に超能力をカマセて運ぶ。
「ちょちょっと待って!……う、動いてる??」
アキラ達を奥の開いている通路へと置くと、バヒュン!と鎧の前へと飛ぶ。
軽く握ったマイクを下から叩いてスポン!と抜いてマイクを奪ってやった。
「やっぱり!このマイクが神々の玩具だったんだな。遠目で戦神と書いている文字があったし、この文字で考えれば、あと五本は有るのかな?」
シニア世代なら多々見られる。それは、家でカラオケをする時にマイマイクを決めると何本あって順番を決めるのは当たり前。
それは、御近所さんに仲間がいれば尚のこと。
スゴウは、マイクの掴み部分に一ノ六の六番目と書いてあったのでそう考えた。
この考え方はあながち間違って無かった。なぜなら、このあと有る事をすることで魔王が慌てたからだ。
「オイオイオイオイ!ヤメロヤメロヤメロォ!」
「ホレ……」
「あ、動く……」
つまり、マイクは【神々の玩具・日常劇場】の付属品という事で、そのマイクを見方に渡せば動くのは道理。
「俺はスーパーヒーローのスーゲーマンだ!
だからとは言わないが、あの鎧の激戦を邪魔をしたからな!私があのミスリルを倒すからアキラ達はそのマイクを持って先へ進むんだ。」
「……分かったわ。というか、何故動けたか後で説明しなさいよ!」
横目でチラリと見ても、さまようミスリル鎧騎士は動こうとしないことから今は私のターンというのが理解できる。
たとえ動けるだとしても!動いた瞬間に叩くつもりだ。
先へ走って行くアキラ達と同じステップで、私の後方から近付いて来るのはユグだった。
「大変です。私の魔法が全然効果ありません!」
「平気さ。私がビームをしてみるからな。
ユグは危ないから離れていなさい。」
もう怖くない。いつもの象さんになったから、本気になれるというものだ。
動け無い相手に近付いた私は、目を閉じ精神集中をする。
一息ハァと、体内の悪の気を吐いて次の一撃に気合いを入れるような……強いて言えば空手のような感じだ。
(ととのった!行くぞ!!)
カッ!と目を開き
「あ。」
凍結してました。
『あ』というので、溜めに貯めた力みたいなヤツが口からポロッとこぼれ落ちた感じがした。
明日もよろしく




