日常の劇場
こんにちは
「さあリルルン隊長!奴らを蹴散らしてしまえ!……受け取りたまえ。」
ミスリルの鎧の真上に黒の点が出現したかと思ったら、ヒュンと“何か”が落ちて来るとミスリル鎧がバトンを優しく華麗にキャッチするかのように受け止めた。
何かというのはマイクだった。
「なんで動けないのよぉ!」
「ハハハ!だから罠だと言っているだろうに。
おっと、マイクマイクっと。」
別にマイクに話さなくても、反響の良いこの部屋は別に拡声器が無くても良く聞こえる。
上から降って来たマイクをバトンのようにクルクルと回していると、片平付いた辺りで野球の審判が片手セーフのポーズと取ったところでミスリル鎧の変な踊りは止まった。
「フフフン。確かに魔王様、このマイク受け取りました。」
「イラつくんだよぉ!テメッ、さっさとかかって来いってんだ!!」
「私の自己紹介がまだです。
私の自己紹介が終わるまで貴方達は身動きが取れませんので悪しからず。」
アキラ達が悔しがっているところに再び魔王から声があった。
「私の僕は全世界に存在するのだ!だから、全世界に散らばった未だ発見されて無い【神々の玩具】を拾い収集するのも容易いのよ。
お前達が動け無いのは、【戦神と愛神の日常劇場】をこの城……部屋に設置しているからな。
だから、リルルン隊長の紹介が終わるまで貴様等は動け無いんだ!」
リルルンというミスリルの鎧は、乙女のように両手でマイクを持つとゆっくりと御辞儀をした。
一体何を紹介するのだろうか?そして、アキラ達も今攻撃されればとてもピンチだって事は分かっているが【神々の玩具】には抵抗出来ず制止したまま。
「聞いて下さい。私は、生まれも育ちも……」
「えー!?そこから?!?!」
何かクル!と思った矢先、知りたくない故郷から話しが始まった。
アキラは我慢出来ずに叫ぶのだが、約二人は何かに気付いたみたいで
「姉さんおかしいよ。……もしかしたら、コレは時間稼ぎかもしれない!」
二人の内の一人はアキトだった。
アキトは一人で分析をしていた。
まず【日常劇場】という代物は、こちらがピンチになっているにも関わらず一切攻撃をしてこない変さ。
更には、魔王はマイクを転移したというのに今この場では参加してない事を踏まえると、相手もちゃんとした段取りを踏まないと先へ進めないということ!
つまり、『時間稼ぎ』という事となる。
では、あと一人とは?
(あれ?皆さん動かないのかな??
……あ!ふわあぁぁ。ユグが!ユグが近い)
「スゴウ様!今は、リルルンさんの自己紹介です!待って下さい。」
そう。何故かスゴウは動けた。
今晩もよろしく




