また、貰おう
こんばんは
さぞやユグは、目を輝かせ期待に満ちた顔を私に向けるのだろうと思って顔を覗くも、一向に目線が合わない。
「どうしたの?魔物はシーオーガは全部倒したよ。」
「その……ベッドが海に落ちました。」
ああ!なるほどね。
ソコに目線が行っていたのね。
「形有るものは壊れる定め。ユグ!私達はあのベッドに思い入れがあるかもしれないが!
……これも物としての運命かもしれん。」
ホラ!空に鳥の群れが飛んでる……と、モノと生き物とは違う定めなのだよ。
そう言って、なだめてユグを諭そうとした。
「だけど、オソラちゃんが」
シーオーガをブッ飛ばす集中していたお陰で、超能力はオフとなっていた。
もう、ベッドの『べ』すら見当たらない。
私は目を閉じて思い出して再び目を開けた。
「オソラは海神の使いだ。アイツも海に入って本望だろう。
それに、ベッドは戦神を掲げるシュバビエ城から運んで来たものだったら、また二人で取りに行けば良いのじゃないか?」
オソラの話は二行で終わり、ベッドの話よりも短い。
というか、全然パクったという真実を一切言わない。
「私達、そんな直ぐにシュバビエ城に帰れるかなぁ?」
「帰れるさ!まず魔王に会って帝国の事を聞き出すだろ?そしたら、どれ程の危険があるかをアキラが勝手に決めて、アイツの独断で次は帝国に行くかもしれない。
が、しかし!俺達は一旦ベッドを運んで来よう!」
「うん!魔王と話したら一旦は帝国だもの。
当然!戻るね。」
悩みごとが解決した俺達は、二人で一人の如く仲良しこよしなのだ。
「さ。魔王城へ飛ばすぞ!」
「ちょっと待ちなさーい。」
俺とユグが抱き合い、俺の言葉に頷いた時!後ろから突然、全然気持ちが入ってない棒読みな声が聞こえた。
振り返ると?
「……オソラ、一体どうしたのかな?」
「私の眠りを妨げたのはお前だな?」
やはり棒読みだ。
いや!それよりも、オソラの立ち位置が少し変だ。
小さな声を聞くに『ん!んを!?』とか『う!う!』とか聞こえて来るのだ。
まあ、オソラの足元を見れば一目瞭然なのだが。
「ソレ……どうしたのかな?」
「コレ……シモベ。」
ホー、なるほどね……違いますよね?
「違いますよね?」
「ううん。シモベ」
オソラさんは、どう見たって魔物を何かで操っているかのようだ。
だって、魔物同士が体と体の限界に挑み、組み合わせ段となっていた。
オソラは、魔物で出来た階段の上に色々なポーズをとってキメに入っていた。
尚、オソラの下の魔物は本人が片足となると『ふわぁぁ』と痛いのか?喜んでいるのか定かでは無いが、見ていてイラッとするものがふつふつと沸いて出る感じがする。
だが、私はシニアという経験をしてきた者だ。
ならばそのイラ付くヤツなんか、見ないという事にこしたことは無い。
「じゃ!私達は魔王に会いに行きますので!」
「ちょーと待つのだー。」
どうやらオソラは棒読みの常習犯だ。
ミス棒読みは、私達を待つよう声を掛けると海に住んでいた魔物が組み立て体操の天を突くように体を組み合わせ私の行くてを阻む。
明日もよろしく




