爆発後のこと
おはようございます
ところ代わり
「はぁー。あのお姉ちゃんの咄嗟の判断で助かったよ。ありがとうお姉ちゃん!」
こうやって面を向い弟に礼を言われる事が少ないアキラは、素直に喜ばずされどニヘラと笑う。
それほ、ドラゴンが笑ってもバレることはないと踏んでだろう。
「当たり前!じゃないの。
私を誰だと思ってんの!?戦神の使い手で最強種のドラコンよ。」
あの時というのは、スゴウが吐いた息は思いの外に超広範囲に広がりアキラ達にも被害が出そうとなっていた。
アキラが吐いた火でさえも氷つき、大爆発の瞬間!アキラは前方に自分が楽に通れる程の大きい火の玉を前方に放ったことで、もうスピードで衝撃を含めた爆発から逃げることが出来た。
理解不能の冷気とアキラが自ら招いた確認によって、命の危険を及ぼすなんて一切考えていなかった。
だからなのか、今は最強種であるドラゴンの背から降り立ち、自分の意思で生きていることを確認するかのように、又はドラゴン以外を見て心を落ち着かせていた。
「いよいよ……ですね」
「これが……魔海……」
森を抜けた彼等の目の前には海が広がっている。
アキトとセロが、少し諦めるかのような声を出してものだから、確実にパーティーの指揮を下げていた。
「何を辛気臭い目で眺めてる!?私は最強のドラゴン!……今度こそ、最強で最速であることを証明してやるわ。
だから早く!私の背中に乗りなさい。
海よりは時間はかかるけど、森とは比べ物に成らない位に早く着いてやるんだから!」
そう!これは前々から計画していたものである。計画とは、ゲートをくぐり森を抜けて[海の上を通らず]魔王城へ行く。
[海の上を通らず]というのがポイントなのだ。
「今は魔物の気配が無いけど、魔王城へ近付いて行く内に強い魔物も現れるようになるんだよね。」
姉の言う事なんか期待してないアキトは、尚もテンションが下がり続ける様なことを言う。
多分それは、数々の歴史の中で姉と弟が助け合って行かないパターンが多かったのかも知れない。
「な、に、を!!イウヤやカナリア、セロになんてことを言い出すのかなぁ!?
姉として言うけど、今のあんたの発言は最低だわ。」
ギニニニとアキトの両腕を引っ張り、昔の拷問の様に痛め付ける。
「……だから言ったでしょ。
私は最強種って。これから、あなた達を魔王城まで無傷に運んで行ってやるって言ったでしょ」
え!?そういうニュアンスだっけ?とイウヤとセロは思ったろう。
だけど、この発言を聞いてクスと笑った二人がいた。
「アキラ様がヤル気になっているのです!
今こそ!最高の好機でしょう。」
「だね。
気分が変わらない内に、早く進みましょう!」
アキトはイウヤを、カナリアはセロの手を引きアキラの背に半ば強引に誘導した。
「さあ!私の雄大で飛ぶ事を邪魔するヤツは、どんな奴らも黒焦げを約束してやるわ。」
目がギラギラしたアキラは、今までに無い程に大きくそして圧倒するかのように翼を広げ浮上する。
ところ代わり
「オーイ。そんなウロウロしながら飛び回ったら、魔物に攻撃されたら大打撃を喰らってしまうよ……もっとゆっくり慎重に飛ぶべきだって。」
「大丈夫だもん。
スゴウ様の息吹きで制止した世界を飛ぶなんて、最も安全な空間ティターニア城内と同じくらいに安全ですもの。」
六枚の羽を出現させて左右上下と飛び回るユグに声をかけるも、よりいっそうにユグの嬉しさに拍車が掛かるたけだった。
「あ!オイ。氷の世界は終わって一旦は森に……いや、森も直ぐに終わったか。」
少し前を行くユグの安全を確保するのも私の仕事である。
危険は予測して取り除くのが決め手となる。
それに必須なのは当然のことだし、ヒーローパターンでは嬉しさの先には絶望も又必須なのである。
そんなことは、伝えるよりも私は知っているし異世界の者なら当然の事であろう。
森を抜けた先は海だった。
そして、ソコにはいるはずのアキラの姿は見当たらなかった。
どうぞです。




