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シニア異世界へ  作者: ふ~ん
25/53

城へ

こんばんは。

「なんですか!?スゴウ様……」


 『う、うん』と本気の謝罪はしてないものの、セロとユグの顔を反らして言う主人を見て、『私だってもっと成長すれば……』とモゴモゴと独り言をスゴウに聞こえないよう言っていた。


(いやー。聞こえているよ。)


 聞こえちゃったよエヘとなっている横顔と、セロが『若いって色々とイイワ』と顔を赤くしているのを黙って見ていない奴がいるとしたらコイツだろうか。


「ところで、アキトは戦神を祀るシュバビエ城に僕等を連れて行ってくれるんですよね?

 だったら、早くしてくれないと!セロさんと夕食が取れないじゃないか。」


 コレを見ても理解出来るように、元奴隷のセロは主人である飼い主より上の立場となっているようにとらえる事が出来よう。

 更に言えば、俺も関わっていると言うのに、俺を悪く言う様な発言を一切しないことから考えれる答えはただ一つ!


(獣人の内緒で買い、買ったというのに騙され呪いで変化し、ユグに成った件は火山のマグマにでも投げ入れて記憶を消しとくよ……約束する。)


「そうね。イウヤの言う通りよ!今晩で私達が付き合って、ちょうど一年なの!

 この為に、私のヘソクリと彼のヘソクリと彼の今回の臨時収入が課金された恒例サプライズは一年前から楽しみなの!」


「!?」


 なんだろうか?イウヤに電気ショックを受けたかのような『ドクン!』と音がなったかのような刮目をしている。

 もしや?覚醒か!?


 覚醒した?かのようなイウヤは、ヒラヒラと蝶が舞うかのように……足は拳法家でも取得が難しいとされる酔拳の足取りをするかのように。

 フラフラ、フラフラァと舞うとアキトへ流れのままに肩を組んだ。


 何秒だろうか?たぶん十秒経過したと思う。


「さあ!早く行きましょう。僕の姉ぇさんも待っていると思いますから。」


 アキトの発言で、街の小道を通る。

 小道は少しドブの匂いが絡み付くのか、火と通りは少ない。

 たまに人がいたかと思うと『ギルド依頼の賃金は高目なんだけどなぁ』とか『臭いから掃除はギルドしかやんねぇんだろ?』とかの愚痴は、ちょくちょくと耳に入ることから、人通りが少ないのが分かる。


 なので馴れて無い人が、当然『くせえ』とか言った日にゃ胃が空になるのは明白。

 さっき、イウヤが胃液のみ出ていたので誰も話さずシュバビエ城の衛兵に顔パス貰い既に城内だ。


「良いですよ!」


「こんなに!静かにしたことネェって!!」


 うん。身をもって危険にさらされた奴が一番先に話し出した。

 続いて


「ハァ……バラの香りがするわぁ。」


「城の中に庭が有ります!あのランプまぶしい」


 確かに城内はバラが咲いており、花瓶もそうだが絨毯も赤で構成されている。

 通路にびっしりと敷き詰めている絨毯には、バラの刺繍が入っていて絢爛豪華と言ったかんじ。


「イウヤ見て!窓辺にバラの花びらが撒かれてるよ!?壁も白くって……誰が掃除しているんでしょ。」


「見て!窓の外に噴水が!?誰が永続的水魔法を?……もったいない。」


 一見、大変楽しんでいるのかと思わせといて、女の鋭い目という眼光が、クリティカルヒットを出しているかのような発言がチラホラと見えた。


「では!食事と行きたいですが、長旅というのもあります。少し休憩してから、各配備した衛兵に着いて行ってください。

 僕は、少々準備がありますのでこれで。」


 アキトが去ろうとした時、イウヤがニヤッと笑みを向けた。

 

 このイウヤの笑みを向ける……実は、このもくろみは最初から俺は知っている。

 というか、全部聞こえていた。

 俺の耳は人助けのタメにあると言うのに


 まず、蝶の様に舞った彼はアキトに肩を組んだという時間へ戻って頂くと、すかさずイウヤが交渉に入っていた。


「あんたの姉さん……ウチでは色々と迷惑かけているんでよぉ。」


「え!?やはり!」


「ホレ、後ろにおる羽の生えた……」


「彼女が!?」


「少し前まで奴隷やったんでんがな。だけど!俺がかったんよ。

 だけど……全てが……な?分かるやろ?」


「姉の迷惑すいません。」


「すいませんで金は増えませんねん。」


「では、城に帰り次第……」


「俺ぁな、悪魔じゃ無い。悪魔がお姉さん連れてきます?……来ませんよな?」


 頷くアキトにすかさず


「さっきも聞いたやろ?一年を祝福してのパーリィーしたいって!セロちゃん言うたやろ。」


「ハイ。」


「でな、全部!俺モチや。

 俺が主催者なんや。……分かるな?」


 頷くアキトに『ヨロシク』と言って、調子にノって『くせえ』と言って吐く。

 調子にノってとあるが、行く前にちゃんと注意事項を聞いたのに、うまく行き過ぎて調子にノったんだと思う。

明日もよろしく

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