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シニア異世界へ  作者: ふ~ん
24/53

詫び

こんばんは

「誠に姉が、大変ご迷惑を」


 彼に連れてこられたのは、街外れの教会の一室だった。

 体と頭を深々く下げ、後頭部を俺達に見せつける。


 『いや、別に』とさほどアキラに関して迷惑にはなって居なかったのを相手に伝えると別の強固たる意思が反って来た。


「いえ!ウチの姉さんは毎度毎度で、やらかしてしまうのです!

 あの時もそうでした……僕が発明したメガネ!通称【先が見えるんです】を開発するや否や『カジノへ行こう!』と言い出しました。


 そう!この【先が見えるんです】のメガネを掛ければ未来が見えるんです……ただ、S級モンスターの核の真を一つ消費してしまうのです。

 僕はあの時、一つしか持ってませんでした。


 なのに!!なのになのになのに!?爆勝ちした姉さんは、二回に突入してしまったのです!

 ……そして、大損となり一国の!戦神と言われている片方が奴隷になるとか……ありえます?」


 話せば話す程に、彼は懇願するかのように私達に何かを聞き入れて欲しいが如く強く言う。

 それは、彼の目を見ても理解出来ることだが、両目には涙が今にもこぼれ落ちそうになっていた。


「もう、どんだけ!僕の秘蔵の発明品を売りだして姉の借金返したか。」


 彼の発明品へに向けての涙だった。


 何をどう話し出せば良いのか分からなかったが、とりあえずは『私達を、民衆の中から救い出して』という気持ちに従って彼にお礼を言った。


「自分の家だからって!全裸で姉が謳歌しながら僕に『下に客を置いて来たから』とだけ言って風呂に入るとか……だから!何!?

 って奮起している僕を、リントとゴンザからちょこちょこっと情報を聞いて飛んで来たんです。


 遅れましたね。僕の名前はアキト。

 サザナミ・アキラの実の弟で、今では三ヶ月しか離れて無い弟のサザナミ・アキトです。」


 目の前の彼の名はアキトと分かった後、次々と私達も自己紹介をして行った。

 

「あの、質問よろしいですか?」


「はい!セロさんでしたね。どうぞ。」


「『三ヶ月しか離れて居ない』という所に、何故そんなにも強調していたのでしょうか?」


「これはですね!僕と姉は転生者だからです。」


 これには、私の余り驚かない事を見てアキトは何か思った風だ。

 ワナワナとなっているのは、そのまま言って良いものなのか少し考えながら、我慢出来ずに発せられる。


「テンセイ!まさか、かの有名な勇者も!?」


「勇者は知りませんが、この異世界に必要以上の能力を持って生まれ出た者の事を転生者と言うみたいです。

 アキラ姉さんは、前世でも僕の姉でした。

 その時は、三歳も離れていましたが今は三ヶ月です!……実に悔しい。


 僕がもう少し!目の前で死んで行く姉より早く死んでいれば立場は逆転していたでしょうから。

 まあ、姉の差し出した非常食で生き長らえたのも事実ですから……。」


 目を丸くしているセロは止まらない!たかが外れたというのは、この事のことだろうか?


「で!転生者のアキトさんはどんな能力が?!」


「あの時、私が幼かったというのが大前提にありますが……僕は思いました。

 発明家になって!お父さんお母さんを楽にさせたいと!

 ……まあ、どっちも交通事故死していたの忘れてましたけどね。


 と言っても、この世界は車なんて走ってませんから、有るもので作らないといけません。

 なので大雑把に言うと、錬金術と魔法・召喚や他種族の異文化交流が出来る能力と度胸です。」


 目の前にいるのは、アキラが言っていた左腕の彼であることは確か。

 赤竜というだけでもかなりの能力だと言うのに、更に錬金術や各魔法に長け更には召喚魔法すらも使えるのは、戦神・赤竜帝として恥じない能力値だった。


 そんな途方な位に遠い存在だと言うのに、目の前のアキトは深々く頭を下げて懇願するというのは、一体姉の性格は別として!能力とは、どのようなモノなのか計り知れないと肌で感じ取ったか身震いが始まった。


「セロさん。恐がら無くて良いですよ。」


 震える彼女に優しく肩に手を置いてハニカム。


「私は転生はしていませんが、転移者です。

 まあ、ほぼほぼ一緒ですかね。」


「……そういうのだったら、ちょっと納得かな」


 ハニカム私の顔を見ながらセロは震えが止まっていた。

 ハァとタメ息を着いた後、セロは私にも可愛いハニカミを披露してくる。


「!!」

(いかん!ハートがうるさい!)


「まあ。照れるの?可愛いねスゴウは」


 苦しくも彼女が眩い輝きだったから、と言えばそうかもしれない。

 だがしかし!効果音もシャラシャララと鳴るかのような音が鳴ったに違いない!それほどに、ユグがいるというのに!?大人の女性のセロさんの顔を凝視することは出来なかった。


「ハイハイ分かりましたよ。取りませんって!」


 目線を反らした私を追いかけるが、それを許さないのがユグである。

 ユグは、細い腕でセロと私の間に立って行くてを阻む姿にセロは直ぐ観念したようだった。

明日もよろしく

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