リアル海中
こんばんは
「理解はしたが、その超能力で私を海に落とすのは少し道理がずれてないかな?」
イエイエ問題ナッシングですよと、みなまで言うなかれと片手でアキラの訴えを止めるような仕草を取る。
「仮にもアキラさんは、戦神とか言う赤竜帝の居候でしょうか?そんな強いとおっしゃるのなら、海の中なんてもんはヘノヘノかっぱでしょう。」
(ん?居候?)
「まあ、海の中でも生息は出来るし泳ぐ事も不可能ではないな。」
「そうでしょうよ!なんせハ虫類は太古より海から進化したと言ったましたんで!」
「ハ虫類じゃねぇし!!」
アキラが叫ぶと同時に、フード六人衆とイウヤとセロは海へと投げ出された。
一体何が起きたのか?それは、アキラが急ブレーキをしたからである。
落ちて行く彼等が叫ぶ声は、一瞬だったろう。
「は!はぁ!……!」
「あ、ありがとうございます。」
「いえ。悲痛な顔を見てはスーゲーマンの名が泣きます。助けるのは当たり前。」
投げ出された彼等を助けたのは、スーゲーマンの超能力。
そのおかげで、彼等は海中へと落ちずにすんだ。
『さあ、行きますよ』と言うと、ヒュゴッと落ちた人達を飛ばす。
「これは?私達!魔法も使わずに飛んでいるわ」
「セロ!飛んでる。そーれー。」
「きゃん。イケナイ顔……メッ!」
パッと見は、各々で自由に飛んでいる感じである。
因みにどうでもいい話だが、イウヤが悪ノリして少し前を飛んでいたセロに頭から突っ込こで『メッ』というのになっている。
「皆さん、楽しんでいるところ申し訳有りませんが、今から海中へと進みます。」
そう言うとユグが、口を大きく開けて空気を吸い込んでプスッと頬を膨らませた。
それを見た他の方々も、時間か?もしくは魔法をするという選択肢を忘れてか息を止め始めるのだった。
「ユグ、今日は息を止めなくても大丈夫ですよ。
……では、行きます。」
ゆっくりと沈んで行く三つの塊、六人衆・イウヤ夫婦・ユグと俺は、海水を浸かる前に超能力という見えないバリアで海水を押し退けて行く。
「わぁぁ……コレが海の中なの?」
「そうだよ。今は高速で海水を進んでいるし、そこそこ潜っているから、太陽の光が差し込んで来ないということで真っ暗で何も見えないけどね。
あ、陸地が近付いて来たね。」
今は超能力を解き、陸地へと足をつけてアル人を待っている。
ブフォ!と上からの強い風を感じ取るとアル人はいた。
アル人は、自分が犯してしまったミスと彼等を落としてしまったミスもあり、私達の近くへ無言で着地した。
自分の部下を助けて貰った礼も言いたいが、そもそも落とした理由は俺のセイもあり中々言い出せないアキラ。
対して俺は、ユグたんから『竜は超越した存在』と聞かされ背中を押すようにイウヤ夫婦とフード衆からも『ソコは、もうちょっと』という風な感じで沈んでいる。
だけど、新天地及びアキラの古巣に行くとなれば!誰が先に口を出すかと言うのは分かりきっているというもの。
「なぁ?ちょっといいか?」
この先を知らない、スゴウこと私が言い出すのが道理。
私の発言を聞いて、赤竜の顔はクリャと此方へ向けた。
「なんだ?申してみよ。」
「これから、何処へ向かえばいいのか教えてくれよ……着いて行くからさ。」
別に、着き従うとは言って無いが『着いて行く』と聞いてアキラのモヤモヤは綺麗さっぱり無くなったようだ。
しかも、アキラは再び背に乗せてくれると発言があったから二度驚きだ。
「では、姫様失礼します。」
「うむ。」
「失礼します・おじゃマンモー。」
「うむ。」
「失礼します・よっと失礼。」
「……?お前が担いでいる奴はなんだ??」
「コレ?これは、海水をブッ込んでいる最中に運悪く私に体当たりしてきた人です。
気を失っていますので、近くの宿で介抱をしようかと思いまして。」
正直!『誰だソイツ?』と詳しく調べるのが優先だが、もうアキラが赤竜一択となってしまったので、いち速く古巣へと戻った方に掛けてみた。
というか、服が無いのがこんなにも不便なのか!?と今更気付く彼女だった。
だからか、古巣があるシュバビエ城へは他国領を通るとしても、陸続きだったのでバビュン!と竜飛行して到着した。
彼女は、フード衆を除いた俺達を城下町へと下ろして飛び立つ姿は何とも素早い動きだった。
今晩もよろしく




