最強
こんにちは。
「なあ?アキラさんや」
「なんです?スゴウさん」
先方を歩くアキラ率いるフード組の後ろには、俺と名もない等身大フェアリー娘とイウヤとイウヤの連れ添いが歩を進めていた。
黙々と歩く彼女の背中を見ながら、ふと疑問にたどり着いたので質問してみることにした。
「あなた達は竜人なのだろう?竜といえば飛ぶ生物なのだろう?だったらイウヤ達を乗っけて飛べば楽々と竜国とやらに着くのでは?
ああ!そうそう。私と彼女は飛べているので……その、皆で楽して行かないかい?」
私の質問は、確実にアキラに届いたハズなのに!返事といったら背を向けて『そのくらい成人となれば、国の事情は知ってるだろ?』とソッぽ向いた感じで反ってくる。
そして、そのまま私に背中を向けたまま話が続く。
「それよりも、そこのフェアリーはお前が!ではなく、ソコのイチャついているイウヤが買い取ったんだろう?」
その時である!『アンタ!私に内緒で買い物するとかアリエナイから!』と後ろから聞こえてきた。
「違うんだよぉ。お前、最近変な顔してたろ?俺は念願の新しい子を授かったと思ったんだよ!
だから!お手伝いさんを雇いたかったんだよ。見てくれよ!俺の好みのゾーンに彼女は一欠片も入ってないだろ!?」
エルフの胸の大きい彼女は、じろじろとフェアリー娘を品定めして納得したようだ。
「そうね。イウヤちゃんは、躍動感溢れる強い女性が好きなものね!
更に付け加えると、握りこぶし大の胸が無いと満足しないし!……イイエ揉めると言った方がいいかしら。」
(オイ!?解呪前の豹の獣人がお前のストライクゾーンじゃんか!)
彼女を見下したように蔑むのだが、俺のアイツへと視線を感じ取ったのか、見えない後方から『スマン!無かったことに!!』というジェスチャーが半端無い。
「ごめんね。こそこそとお金を稼いでいるから【女の第十感】が冴えてしまって、イケナイ事を想像してしまったの。」
女の第十感とは一体。
「いいさ。セロが現状に満足なら俺はこれで……。」
二人の会話を全く聞こうともしないフード団体は、もう見た目は三十センチ程小さく距離が空いている。
なのにイウヤとセロは、ヒシッと二人抱き合い愛を心内で叫んでいるかのようだ。
何か静まり反っているかもしれない時間が経過したときイウヤがボソッと話し出した。
「俺は友達思いだ。だから、騙されて買ったとは言え!フェアリー女子は命ある!今にも飛び立とうとしている!……」
(そだな。置いて行かれているからな。)
「……そんな飛ぼうとしている彼女には!同じ飛べる奴がお似合いだろう?なあ、スゴウよ。
そう!親友とも呼べ俺の命を預けても良い最強よ!」
なんだかんだ言って、豹の獣人は死んでも隠したい意志が見れて取れた。
何故ならば、セロとハグをしながら頼むというジェスチャーが激しい。
その後、頼むというジェスチャーは『オイ!何か言えや!』と、拝む手から握りこぶしになっていたので、スーゲーマンとして彼を助けてやることに決めた。
「ありがとう。この彼女は……彼女と話し合って行き先を決めるよ。」
私一人で物事を決めてはイケナイと感じたんだ。だって、私は孤高のシニア享年六十七歳なのだぞ?女子と何かしたかと聞かれれば、共に全裸でプール入った位でそれは幼少の頃だ。
それからと言うもの、思い人はいたが思いはそのままでスーゲーマンに集中してたら……こうなってしもうた。
そんな風に昔の事を思い出していると『よし!』という意気込みが聞こえた後
「私!着いて行きたいです!!」
と、言ったのを切っ掛けに『応援する!』とイウヤ夫婦から積極的に言い寄られ、トントン拍子でフェアリーに名を付けた。
名前は、前々から妄想していたユグで決定。
「随分待たせたな!では、これでチャラにしといてやるよ……行こうか!」
セロさんはユグが運び、イウヤは俺が小粒となったフード団体まで運ぶ事でチャラという形となった。
もちろん、イウヤと一緒に飛んでいる途中『と、言ったが絶対言うなとは言わん!……受けとれ』と差し出されたのは大金貨三枚だった。
そうやって、アキラ達まで苦労なく到着するともう眼前は海だった。
今晩も書きますのでよろしく




