奴隷市場
こんばんは
決して彼女が神々しくて、色々と負けそうになりそうだったからとは言えず、顔色変えずに手を引っ張りイウヤの元へ駆けて行った。
「大金貨百一!」
この声を発せられたとき、既に周りは異様な程に静かになっていた。
それだけではない!異様な熱気というか殺気にも似た雰囲気が感じ取れる場となっている
そんな場でイウヤに彼女を差し出しても場違いなのは分かったいることだから、小声で且つ声を飛ばす事にしたところ彼から以外な言葉がボソッと発言があった。
「キミの飼い主が、金額の異常さに畏怖しているんだが?……何か知ってるかい?」
彼女は会場をチラ見したあと何かに理解したようだった。
「なるほど。会場に竜人がいますね。それも、多数います。」
同じ釜の飯を食った仲なのか、彼女の素性を良く知っているようだ。
確かに知ってはいたが、この異様な殺気を感じ取るや否や『ココから退避した方がいいかもしれません』とボソッと言った時!もう遅かった。
「聞いてもよろしいか?大金貨百一枚とは、金貨一万飛んで百ですよ。当然持っているのでしょうか?」
「ふん!私を誰だと思っている?大商人ヒューゴですよ?……キサマこそ、大金貨百枚という大金あるのでしょうかね?」
「それこそ愚問だな。
では、大金貨三百だ。……オイ!!」
腕をクイッと上げて呼ぶや、スーパーの買い物袋とほぼ同じの大きさを会場に投げ入れると同時にバギャァーと袋から見たこともない金貨が巻き散らかされた。
幕横に潜んでいた俺の足元に転がって来るコインを見つめると、金貨よりも一回り大きく更に十字を描くように五個の宝石が埋め込まれている。
「ホラよ。大金貨三百枚だぜですよ……さあ、見せてくれよ!それ以上の大金をよぉ。」
「なめるなよ!?大金貨を直ぐに集めてこい!」
そう言ってから、多分さほど時間は経過していないのだが物音が立てられない程に空気は重く息苦さを感じ始めた頃ぐらいに、使いみたいな奴がヒューゴの耳元で何か発言したと思ったとたん彼を殴ったのだった。
「この!なんだと!?金が足りないだと?
だから言ったろうが!早く住民からの取り立てろと言ったろうが!そんな事も出来ないのか……お前は首だ!!」
「……では無いと言うことで……」
『オイ!』とフードを被った奴は、会場を取り仕切る奴にハンマーを落とさせる様に急かす。
そんな急かす彼を見て大商人の勘が冴えたのか、何らかのサインを出したかに見えた。
「大金貨三百で落札!では、鍵を外しますので一旦こちらで預かります。」
イウヤが彼女の鍵を外す為に会場内部に戻ろうとするも、彼女は動こうとしない。
「お嬢さん、鍵はこちらに有りますから……」
「お前はここの奴隷市場は初めてのようじゃな。」
「へ?言っている意味がわかりませんけど?」
「お前が買った獣人の……ホレ、アイツは同一人物と知っていたか?」
『ホレ』と指されたのは、俺の横にいる彼女を指している。
「違いますよぉ。ワタシが購入したのは、豹の獣人で名前はドメフと言う可愛いモフモフっ娘ですよぉ。
まあ、あの娘もかなり可愛い部類ですが違いますよ。」
「まあ、なんにせよ今から全てか分かるから見ておいた方が良いぞ。」
そう言った彼女はニヤリと笑うと会場から『待たれよ!』という声が鳴り響いた。
瞬間!シュババッと彼女とイウヤの周りをフードを被った六人に囲まれる。
「カリン!呪い解除だ!!」
『了解!』と共にフードの一人が、売り物であるアキラ・サザナミの首輪に何かの呪文を唱え始める。
「な!?買い取ったとはいえ、ちゃんとした順序を取って頂かないと困りますな。」
「オイ!動くな。我等が六人で来ていると誰が言った!?」
何か複雑過ぎて、意味が理解しがたいのでサッサとイウヤにその場を離れるようソニックボイスを投げ掛けた。
「もうすこし待ってくれ……手荒な真似は絶対にしない!だから、もう少し待ってくれないか?
あんたは、大事な証人なんだ。」
この場から逃げようとしたイウヤが、フード連中に止められる。
冒険者階級がCであっても、六人で囲まれれば動けないのも事実。だが、私の声を聞いて正気に戻ったのも事実。
「なんだか分からないが、まあ良いだろう。
それに、奴隷首輪は呪いの類いでは無かったハズだ!だけど今見えているのは確かに呪い解放の魔法……もしかしたら俺は騙されていたのかもしれないな。」
「お客様とはいえ、規定の順序を取らないと言うのであれば強行手段を取りますので……今ですよ?A階級冒険者様!!やってください。」
ヒューゴさんの後ろ……更にもっと後方の壁となっているテント幕から出て来たのは、各種の動物に股がった高ランクの冒険者達。
「カリンまだか!?」
「あと、ちょっと……」
他の客は逃げ惑う中、高ランクの冒険者は怒声では無いにしろ男まさりの怒涛とも言うべき声がテント内部を揺らす。
その迫力は、百メートル弱先の舞台側にも伝わって来ていたのは理解していた。
が!?
逃げ惑う客・大進撃の高ランク冒険者・不適に笑い込むヒューゴ・彼女を助けようとするフード六人がいた……が!?一瞬にして場が氷りついたかのように静かになった。
「皆、すまなかったな。私は浅はかだった……よもや奴隷首輪に幻術を仕込みえるとは……。
本当にスマンかった。」
『御苦労!カリン』と言うと、カリンというフードを被った者はガクッと崩れ落ちるも、別のフードの誰かに受け止められる。
「さあ!狩りの時間帯だな?」
そう言う彼女は、目が赤黒く光り輝いていた。
明日もヨロシクです




