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シニア異世界へ  作者: ふ~ん
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彼女達を本当の意味で助けよう

こんばんは。

 ガラガラと荷馬車の車輪が回り進んで行く。

 床は綺麗な焦げ茶の板で、見た目に美しい出来上がり。

 壁は、下からモダンでふっくらな丸みな作りとなっている。高さにて、膝辺り位で留まっている。ソコから先は、白をベースとした壁が続いている。


 壁の合間には、ランプが付属しており、ちゃんと役目を果たし火を灯している。ランプの下にはドアがある感じで、ドアが有りますよとアピールされている。

 先ほどから『我らの用事は真っ直ぐ行くだけ!何も触るなぁ』と何度か言われ続けている。


 そこで、チョイ疑問が


「イウヤさん?何故、何も触ったらいけないの?」


 そりゃそうだろ?何か意味があって『触るな』だったら理解できるが、理由も知らないで『触るな』は分からないってもんだ。


「いや。普通分かるだろ!?……トラップだよぉ。」


 今思い返せば私の顔が、ハテナ顔になっていたのかもしれない。

 即!私の顔に気付いて、トラップの極意?アルアルを伝授して貰う。


「例えばな、あのランプあるだろ?」


「有るな」


「あのランプ、ガラスのケースに入っていて高そうな蝋燭も着いている。

 あの蝋燭は、明かりが強く溶けにくいと俺は見たね!」

 

 お前は戦後直後に生まれ出たんか!?


「……でだ!俺は、本当はあのランプが前々から欲しいと思っていたんだ。だけど、それは皆も思っていたんだ。

 じゃあ、何故俺はランプを取らないのか!?……それは、前回の公道を抜ける際にアル奴がランプを取ろうとしたんだ!するとランプはガクン!と何かスイッチが入ると、上から天井が落ちて来て荷馬車もろとも全員が死亡さ。」


 『俺はソレを見たら、もう要らなくなっちまったぜ』とヘヘンと鼻を擦る、戦後間もない雰囲気をかもし出すイウヤさん。


「へー。じゃあ、あのドアは……」


 その時!何処からともなく女性の悲しい泣き声が響いて来た。

 暫く進むと、右手のドアが握り拳大ほど開いているじゃあないか!


 『止まれ』こう言い聞かせ、全体を止めさすのは上位階級の冒険者だ。


「ドアから魔物が飛び出して来るやもしれん!

 そうだ。ゆっくりと間合いを積めろ……」


 そして


「えーん。えーん。よくも!よくも私を……」


 ドアが開いている部屋から聞こえて来るではないか!更に言えば、冒険者達がドア周辺に配置したと同時に聞こえて来たんだ。

 これには階級が上位だったとしても、皆一応にビクン!と驚き、勇気を出し歩をゆっくりと、そしてドアノブに……。


「まあ、待ちなさい。」


 思い出して欲しい。【泣き叫ぶ声と言うのは、元来!助けを呼ぶ声】これは、まさに!スーゲーマンの役目と言うところではないだろうか!

 だから!上位の冒険者だろうが、スッとドアノブに掛けた手を被せ止めたんだ。


 『あ?』あ+濁音というのが聞こえたが無視をする。そんな文字はこの世には無い。


 私は誰の敵でも無い。そんな感じで、ニコやかに爽やかに微笑み語り出す。


「女性というものはね、特に独り身は一人で泣きたい時が有るのだよ。

 これは、誰でも通る道なのだよ。不用意に私達が『大丈夫?』と駆け込んで解決になったとしても、追々彼女は旅立って行くのだから。


 だから、一人で何かをする時は、一人で何かを終了できる一人前の大人の女性になって!育って欲しいと願うのは大人として至極当然だろ?」


 周りを見渡し、反論意見が無いので『……だから、閉めようネ』とカチャっと閉めた。

 少し、場がシーンとなっているのには理由がある。それは私が、シーと静かに立ち去ろうと提案したからだ。


 これも彼女の事を思っての配慮だということだ。

 少し離れて、私達は少しホッコリという感じとなっていた。


「そうだな!俺だって一人で泣きたい時くらいはあるぜ!」


 口々に『俺も!・俺もだ!』と言い合っている奴等は、ナント素晴らしいチームなのだろうか!?と思うのは私だけかもしれない。

 私までも、良いことをした感になってしまう。


 ガラガラと荷馬車を進んでいると、突然向こうの方で皿を割る音が聞こえた後、女性の叫び声が響いてきた!

 そして同時に私に熱い眼差しを向けて来るではないか!


 お答えしましょうぞ。


「皆さん聞いて欲しい。私達はこの屋敷で言うところの客人なのかもしれない。

 この際!ダンジョンとかは置いておく!……そう!私達はこの屋敷からしてみれば赤の他人という事だ!それは皆分かっているハズ。


 では、皆に聞こう……皿を割った位で私達は痛くも痒くも無い。更には誰が割ったかも現認すらしていない。

 ならば!割った本人から皿の所有者に勇気を持って謝るのが一番だと思うは私だけだろうか!」


「ああ!俺もそう思うぜ。

 誰かに見つかって、誰かにチクられてからの謝りとか……心が痛すぎるぜ!」


「だけど、子供ってのは高い皿ほどに言い出せないだろ!?」


 『そうだよ!・そうだな!』と口々とあった。

 私は、そこで一喝と!断言し大声で皆に言う。


「ならば!私達は、大声で叫ぼうではないか!【勇気よ!あれ!!】と。」


 その後、前に進みながら未だ皿を割った犯人(少女)を現認しながら、皆さん目を合わさず一丸となって【勇気よ!あれ!!】を大合唱を連呼しダンジョンを通り抜けた。

 もう、目の前は目的地のオーロル城下街だった。

明日もヨロシク。

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