第30話 王都編 1
ジルが王都に行ってから1か月が経ち、初めは落ち込んでいたリディも少し余裕が出来た様で、現在自室にてジルへ手紙を書いていた。
(拝啓、ジル兄さんへ。
最近とても寒くなり温かいスープが恋しい今日この頃、兄さんはいかがお過ごしですか? もう王都の生活にはなれましたか? 友達は増えましたか? 気に食わない奴がいたら言ってくださいね? 知り合いの天使を紹介してあげますから。
こちらは兄さんがいなくなって少し、もの悲しさを感じております。ですが兄さんとの約束を守るためにも早くこの状況に馴れないといけませんね。
さて長くなるといけないのでこの辺にしておきます。本当にお体には気を付けて下さいね。
またお手紙書きます。 リディより
追伸
別に取るに足らないどうでも良い事なのですが一応我がブランシュの近況を報告しておきたいと思います。
兄さんが王都に言ってからというもの、我がブランシュの地は裂け、襲撃により街は焼野原になり、日々罵詈雑言と阿鼻叫喚がひしめき合う中、眠りにつく毎日を送っております。
おとうさまは野盗の矢を受け負傷、おかあさまもお体を崩し床に伏せってしまわれました。
メイド達も大体死にました。私ももう長くはないでしょう……。最後に一目でも兄さんを見たかった……そんな思いを抱き今も枕を濡らしております。
……まあそんな事もありますけどこっちは気にしないで兄さんは学業に専念してください)
「よし! 後はここに赤いインクを垂らして血っぽくすれば!」
「何やっているんですか! 何を!」
いつの間にか後ろにいたアニエスに突っ込まれるリディ。相変わらずここのメイドはノックをしないな~と思いながら振り向く。
「誰かと思えば、置物引きこもりメイドのアニエスさんじゃない! もう人間には戻れたの?」
リディの軽い挑発に苦い表情をするアニエス。
「ぐっ……え、ええどこかのお騒がせなお嬢様の面倒は他のメイドには荷が重いと言う事なので」
「フフフ、感謝しなさい。それに私もあなたじゃないと物足りないからさ」
リディの笑顔に同じく笑うアニエス。
「ええ、一緒ですね」
口では言い合うが何だかんだと良い関係の二人だ。
「そんな事より、御当主様がお呼びですよ」
「ちょっと待って、もうすぐ終わるから」
引き出しから赤色のインクを取り出し、ジル宛の手紙に垂らすリディ。
「よし! 完成! はいこれ次の王都行きの商人に渡しといて」
満足そうにアニエスに手紙を渡すリディ。逆にアニエスは苦い表情だ。
「あの、なぜこんな嘘を書き綴る必要が? ジル様が心配してしまいますよ?」
「ふふ~ん。わざと心配させてるの。家族の悲惨な現状を知れば兄さんが戻ってくる! まさに完璧な計画!」
腕を組みふんぞり返るリディを冷ややかに見るアニエス。
「そうですね、ではこっちの上半分をジル様にお送りいたしますね」
そう言うと手紙を半分に破り右手で上半分を、左手で追伸が書かれた下半分を持つアニエス。
「ああ、酷い! 人が丹精込めて書いた手紙を破るなんて!? この残り物! 残りかす! 1人で二人三脚!!」
「それでこちらの追伸の方は御当主様に渡しておきます」
「それは勘弁してつかっさい! お願いします!」
綺麗に頭を下げるリディ。こんなものを見られたら確実にユーリの叱り&拳骨が飛ぶだろう。
「それじゃあ私の仕事を増やさない為にも、さっさと御当主様の所へ向かってください」
「1人で? アニエスも行こうよ~」
「私にはまだやる事が山ほどあるんですよ」
渋々部屋を出て、ユーリの仕事部屋に向かうリディ。
豊かになったとはいえ、まだまだブランシュ家には使用人が少ない。領地の方に資金を優先して回しているからだろう。メイド長であるアニエスもかなりの負担を強いられている。
(メイドかぁ~。まあ少しづつでもどうにかしてあげないとねぇ~)
そう考えながら廊下を歩くリディ。
ユーリの仕事部屋の前に着くと、軽くノックをして中に入る。そこには難しそうな顔をしたユーリが座っていた。
「来たかリディ。今日はちゃんと扉を開けられたようで安心したよ」
「それならもっと嬉しそうな顔をしてはどうですか?」
「それがな、そうも言ってられないのだよ」
そして引き出しからユーリが1枚の手紙を出しリディに見せる。随分と高そうな便箋に赤い刻印の入った手紙を見て、首を傾げるリディ。
「チリ紙には使えそうにありませんね。何の手紙ですか?」
「王都ウィンドルで開かれる社交界の招待状だ」
別にそれの何が問題なのだろうかと思うリディ。今までもこういった招待状は送られてきたしユーリ自身、何度も出席しているだろうに。
「今回はリディ、君も招待されている」
「へ?」
ユーリが難しい顔をしていたのはそういう事だった。今まで色々な領家からリディに招待状が届く事が何度もあったがその全てを断ってきた。
それはリディの破天荒のせいもあるのだが、1番の理由はリディの持つ特殊な魔力を悪用しようとする輩からリディを守るためだ。
一応その事実は極秘に扱われているはずなのだが、人の口に栓は出来ず感の良い領家連中はうっすらとリディの力に気がついている様だ。
それ故、今まではリディを表に出さずにしてきたブランシュ家だが、今回は王直々に招待されてしまっている。流石にこれを断るのは不敬にあたる行いだ。
ユーリとしては、娘であるリディの身を心配しているが故の顔なのだろう。
実際リディだって王都になんか行きたくはない。堅苦しい領家や王様相手に話をするくらいなら、家の壁に話しかけている方がまだマシと言う考えなのだ。
「まぁでも、これは行くしかないですよね~」
眉を下げて招待状をヒラヒラとさせるリディと頭を抱えるユーリ。
「しかしな、11歳の君に言うのもどうかと思うが王都と言うのはある意味危険な所なんだよ。誘拐とか横流しとかスラムとか……」
「でも腹を括らないと、首を括る羽目になりますよ。家族仲良く召されるなんて嫌ですよ……いやいいのか?」
「……確かにそれはごめんだな」
どうやらユーリも腹を括った様だ。
「それで、出発はいつなのですか?」
王都に行くのならそれ相応の準備が必要なのだ。必需品の用意や仕事の引継ぎ、急ぎの仕事を終わらせるなどをやっておかなければならない。
まああまり仕事を後回しにしないリディなので、大体1日あれば済ませられるのだが……。
「明日だ」
「は? 明日?」
そんな猶予はない様だ。不満そうな顔でユーリに言うリディ。
「もう! なぜもっと早く言ってくれないのですか? おとうさま!」
リディの怒りももっともだが、これはユーリを責められないだろう。なぜなら。
「招待状が届けられたのは今さっきだ」
「マジですか!? 普通もっと前には来るでしょう!?」
「いつもの事だ」
どうやら王都領家はブランシュ家の事情など微塵も考えてない様だ。前世で社会人を経験していないリディだってそれはどうかと思っている。
「……はぁ~。ほんとに、王都に隕石でも落ちないかな~」
物騒な事を呟くリディに何も言えないユーリ。恐らく同じ気持ちなのだろう。
そんなこんなで急ピッチで支度を済ませ次の日になる。
「いや~!! いやいやいやぁ!! リディちゃんママを1人にしないでぇ~! 王都ここに持って来てぇ!! じゃなきゃ私も行くぅ~!!」
「私も寂しいですがそれは無理ですおかあさま!!」
泣きながら抱きしめ合うリディとアリアンヌにユーリが早く出発したいのか催促する。
「もういいだろう、アリアンヌ。君にはここでやってもらわなければならない事があるんだから、共に行くのは無理だよ」
「いやいやいや~!! 一緒に行くのぉ~!!」
全然リディを離さないアリアンヌにため息を吐くユーリ。
「おかあさま。このまま馬車に乗れば気づかれないかもですよ?(小声)」
「え? ほんと? じゃあ乗っちゃお、乗っちゃお(小声)」
「聞こえているぞ。クララ、シータ」
アリアンヌをメイドに抑えてもらい、少し遅れてブランシュを出発したリディとユーリ。
今回は王都行きと言う事で、私兵が乗る様の馬車も用意し合計12人、片道3日の移動だ。
前の道を私兵用の馬車に進んでもらい、その後方をリディ達の馬車がついてゆく。常に周りには乗馬している兵を5人展開させ周りを見張らせている。
しばらく進むと、安穏としていた風景から一遍、殺伐とした場所に出る。
地面はそこらじゅうが陥没しており所々に折れた矢や剣などが落ちている。また目の前に見える大きな森は奥が暗く、ガサガサと音をたてまるでこちらを呼び立てている様で不気味さを誘い、少し恐ろしくなるリディ。
そこを横切る最中、目の前で資料にペンを走らせているユーリが話し始める。
「ここは“モーゼス開戦跡地”と言うのだ」
「モーゼス?」
「ああ」
100年前に起こった戦争“モーゼス開戦”。一つは、当時領地の7割を治めていた領治国ヴァ
ルド。もう一つは少数民族が合わさって出来た武力集団、民合国ザガンド。
領治国20万の兵に対し民合国の兵はわずか4万。勝敗は誰もが領治国側の圧勝と予測した。
しかし結果は民合国の武力に領治国が押され続けると言う内容になってしまった。このままではまずいと思った前王は民合国側に和平を求め、なぜだか向こうもそれを受理する。
しかし、両国の民はそれには納得がいかないらしく、今も尚犬猿の仲が続いている。
「この森の先に、民合国ザガンドがあるんだ」
森を指さすユーリ。
「ふ~ん。民合国ね~」
窓に顎を乗せ森を見据えるリディ。少し見て見たい気もするがと考えているとユーリが注意を促してくる。
「間違っても行こうなどと思うなよ。和平を結んではいるが、それはただの仮初だ。またいつ戦争が起こってもおかしくはない状況で、領治国の人間が民合国に入ろうものなら何をされるか分からんからな」
「あれま。そうなんですか? 物騒ですね」
「ホントに分かっているのか……」
リディの反応の薄さに頭を掻くユーリ。そんな時。
「ん?」
森を見ていたリディが目を細める。当然そんな事をいきなり言えば同乗しているユーリは気になるのが道理。
「どうかしたのか?」
「……おとうさま、そのペン貸して下さい」
「あ、おい!」
森に目を向けつつ、ユーリのペンを取り上げるリディ。そして窓を開けるとそれを思いっきり斜め前にいる乗馬兵に投げつける。
――キンッ!! リディの投げたペンは見事森の中から射られたであろう矢を弾いた。
「新手か!?」
矢が当たりそうになっていた兵士の叫びで、皆が森に目を向ける。そこにはワラワラと動く無数の影が。
「ゴブリンか……しかしよく気がついたな。私はとうとうお前がやってしまったのかと思ったよ」
窓に顔を近づけ外を見るユーリに頬を膨らませるリディ。
「失礼な! 私の視力をなめないで下さいね」
そう、リディはゴブリンの1体が森の中から弓を射る姿が見えていたのだ。あのまま放っておいたら1人の兵が負傷、最悪は死んでいただろう。肉体チート様様である。
「おーい!! あなた大丈夫?」
「は、はい! ありがとうございました!!」
窓から身を乗り出し、前の乗馬兵に言う。どうやら無傷の様だ。
そうすると森の中からゴブリンが姿を現し始める。大きさは大小様々だが前世の漫画などでよくいる比較的ポピュラーな姿だ。それらが人間の武装をしていた。
恐らくこの跡地から拾ってきた物を使っているのだろう。
「武装ゴブリンか。相手にするだけ損だな。スピードを上げろ!」
苦い顔で指示するユーリ。
しかしこの世界に来てからあまり魔物の類を見た事がないリディは少し興奮していた。
「わぁ~始めて見た! 初ゴブリンだ!」
「危ないから頭を引っ込めろリディ!」
ちなみにこの世界の魔物は余り人の多い場所には近づかないので、故意に森や洞窟に入らない限り遭遇する事はほとんどないらしい。
スピードを上げる馬車にゴブリン達が追いつけるわけもなく、どんどん差が広がって行く。
しかし――ヒヒーン!! 馬の嘶く声が聞こえてくる。
後方にいた乗馬兵の目の前にゴブリンの放った矢が刺さり、馬が気を動転させてしまったらしい。
「うわぁ!!」
そのまま一人の兵士が馬からふるい落とされてしまう。
それを好機に思ったのか、ゴブリンの群れが落馬した兵士に向かってスピードを上げ向かって行く。
馬は暴れて兵士が宥めても大人しくならず、その間にもこちらには離され、ゴブリン達には迫られてゆく兵士。まさに絶体絶命である。その様を馬車から見ていたリディは。
「やば!! 馬車そのまま走らせといて下さいね!」
「あ! リディ!!」
兵士のピンチに走る馬車から飛び降り、肉体チートで着地し助けに向かう。
令嬢が走る馬車から飛び降り、ゴブリンの群れに向かっていくのなんて異常だ。他の兵士も目を見開き「「ええぇぇ!!」」と叫んでいる。
全速力で走り、ゴブリン達より先に兵士の元にたどり着くリディ。
「ほら! さっさと逃げるよ!」
「しかし、馬が言う事を聞かない!!」
その間にゴブリンの1体が矢を放ってくる。
「おっと!!」
――パシッ! その矢が馬に刺さりそうだったのでキャッチするリディ。それに驚く兵士。
「えっ? 今……矢を掴んだ?」
「違う違う、矢が私の手を掴んだの」
「どういう事!?」
「もういいから!! 早く乗る!!」
暴れる馬に無理やり飛び乗り、馬の耳元で囁く。
「オラ、暴れるな。馬刺しにして食っちまうぞ」
瞬時に大人しくなる馬に兵士を乗せ、馬車と合流するため走り出すリディ。走り去る間際、リディは後ろを振り返りゴブリンの群れに叫ぶ。
「お返しだ、緑軍団!」
そう言って掴んだ矢を思いっきり群れに投げ、それが1匹に突き刺さる。怯んだ隙に何とか馬車と合流する事が出来るリディ。
ブランシュを出て早2時間でこのアクシデント。王都への道のりは険しいかもしれない。
ゴブリンが見えなくなり、一端馬車を止め中に入るリディ。
「ただいま~」
「ただいまじゃない!!」
「いったぁ!」
待っていたのはユーリの拳骨だった。まぁ当然と言えよう。
「君は何遍言わせれば気が済むのか? 危険な事に首を突っ込むなと。これからみっちり説教してやるからな? なに道のりはまだ長い、時間など気にするなよ」
怒りで震えるユーリに焦るリディ。
「あっ! 待って下さいおとうさま! それよりも書類仕事が残っているでしょう? そちらをやられた方が有意義ですよ!」
「いやそれはもういいんだ。なぜならペンは先ほど君が飛ばしてしまったからな」
「……ははは、おとうさま? 私と楽しく話してる方がお説教より良くありません?」
「君がそう思うのならそうなのだろうな……君の中ではね」
「あら~私の真似ですよね、呑み込み早いんだから~ ……はい、真面目に聞きますね」
ユーリのお説教はしばらく続き、精神的に疲れ果てるリディであった。
夜になり、馬車を止め就寝に入る。リディとユーリは馬車の中で眠り、兵士が交代で見張りをする。
火を囲み簡単な夕食を食べ終わると、眠気がやって来て馬車に戻ろうとするリディ。
「ふぁ~あ……先に寝かせて貰いますね。皆さんも無理はしない様に」
目の前の兵士達にそう言うリディに2人の兵士が声を掛けてくる。
「あの! リディ様!」
「ん? なーに?」
声を掛けてきたのは矢から救った兵士と落馬した兵士だった。何とも真剣な顔で呼びかける物だから、リディも眠い顔を引き締める。
「あの! 先ほどは無様な所を見せてしまい申し訳ありませんでした!!」
「俺もです!! 本来なら俺達が救う筈なのにこの醜態、申し訳ありません!!」
思いっきり頭を下げる2人に目を白黒させるリディ。どうやら先ほどのゴブリン襲撃の際にリディに助けられた事を気にしている様だ。
頭を下げられても困るリディは尚も頭を下げ続ける兵士に何と答えようか迷っていた。
(う~ん、もしかしてプライドとか傷つけちゃったかな?)
先日、ジルの王都学校行きの件でそのあたりが少し気になっているリディ。リディは強い。その強さ故、時々強さを求める誰かのプライドを傷つける事がある。
(ブランシュの兵士は今も十分と言えないし、ショックでやめる! 何て言ってほしくないなぁ~。)
「え、え~と……頭を上げて下さい」
リディは自分の出来うる限り優しい声で頭を上げさせる。ブランシュと言う職場で一応上司みたいなものに当たるリディは、目の前の兵士が辞めたくならない様に優しい上司を演じる事にする。
「何も気にする心配はありませんよ。人なのですからミスをするのは当たり前です。互いに補っていきましょうよ」
リディの言葉に呆ける兵士達。
「それに、あなた達は私の大切なブランシュ民です。命があるのならそれで充分です」
最後にダメ押しだと微笑みかけるリディ。これで辞めるなんて言わないよね? と思うが
リディの予想とは逆に目の前の兵士2人は泣き出してしまう。
しかもその話を聞いていた周りの兵士達もだ!
「えっ? 何かまずい事言いましたぁ~!?」
「いや! 違うんです! 俺たちは嬉しくて嬉しくて!!」
「はい! こんなにもお優しい言葉をかけて貰ったのは生まれて初めてです!!」
(あ、そう言う事ね)
状況を理解し胸を撫で下ろすリディ。そんなリディを取り残し、周りの兵士は異常な盛り上がりを見せる。
「流石は俺達のブランシュ様だ!! 王女何かに負けてねぇぜ!」
「そうだそうだ! むしろ天使とかそんなんだ!」
「俺は一生リディ様について行くぞ!! リディ親衛隊だぁ!!」
「「おおー!! リディ! リディ! リディ!」」
周りの歓声に眠気が吹き飛ぶリディ。テンションが上がり馬車の上に飛び乗る。
「私も皆の事大切に思ってるからね!!」
「「おおおお!!」」
「今日はこのリディ・ブランシュの王都行きに同行してくれてありがとー!!」
「「いえええええ!!」」
「それでは最後の曲になりましたが聴いて下さい! リディで『殴り愛』!!」
「「来たぁぁぁぁぁぁ!!」」
盛り上がりは絶好調な荒野の会場。観客は総立ちで手を掲げ『リディ』を連呼する。
このまま朝まで盛り上がらん勢いで会場は熱狂に包まれている。
もう誰にも止められない!
「うるさい!」
「「「……」」」
馬車から発せられたユーリの声で一気に沈静化する。雰囲気に呑まれていた一同はそそくさと仕事に戻る事に。リディもゆっくりと馬車に戻る。
そんなローテンションの中、王都の旅1日目終了する。




