表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/80

ドレン王国の危機

その日の昼のお話タイム。

たまたまレイーヌも紅月の話が出てきた。


「お嬢様、紅月を知っていますか?」


「ええ、見たことはないけれど…

今朝、フェリスから月が紅色に染まるという話を聞いたわ。

それがどうしたの?」


レイーヌはエルフだけど、人間が行う祭りについては

知っているのかしら。


「そうですか!そういえば、もうすぐだな~って

思っていた所なんですよ?


お嬢様、紅月の日は4人でベランダから

紅月を見ながら、紅茶を飲んで、フェリスの作ったお菓子を食べましょう?」


「そうね…」


まるで花見みたいね。

まあ、花見なんて、別に好きでもない親戚たちが

勝手に集まって、楽しくもないのに騒ぐだけの行事だったから、

私は嫌で嫌で仕方なかったけどね。


「4人なら楽しいかもね……」


「えっ?何か言いましたか?」


私のボソッと言った独り言はレイーヌには聞こえなかったらしい。


「何でもないわ」


その後、フェリスが紅茶とおやつを持って

4人で話しながら、おやつタイムとなった。






ドレン王国、国王が自室で寛いでいた時……。


「国王陛下!大変でございます!!」


いきなり部屋の扉から近衛兵の一人が慌てた様子で入ってきた。

兵の慌てぶりに、何か事件でも起きたのかと、思ってしまう。


「入るときは扉を叩かんか…」


「すみません…。

ですが、今すぐ国王様のお耳に入れて頂きたいことが…」


敬礼をする兵に、よっぽどの事があったのかもしれないと思い直す。


「何だ?事件か?」


「それが…。遠征に行っていた、第二部隊の隊長より、報告がありました。

ドレン王国に、高ランクの魔物の集団が、押し寄せていると……」


「何!?詳しく話せ!」


兵から聞いたことはとても信じられることでは無かった。

・今ドレン王国に魔物の集団が押し寄せている。

・その数は今朝の段階で5千程だが、その数はどんどん増えていく一方であり、

 ドレン王国に辿り着くまでにどれ程まで膨れ上がっているか、予測不可能であるという。

・ドレン王国には二日後の夜中にたどり着くだろうと予測した。


「二日後か……。時間がないな。

騎士団長と今現在国にいる全部隊の隊長を集めてくれ。

それから、近衛兵にギルドの方に応援を…。

いや、これは余が直接手紙を書いた方が良いか……」


国王は深いため息をついた。

兵は国王の命令通りに、騎士団長と全部隊の隊長を集めに走った。


ドレン王国で魔物の襲撃に備えて動き始めたのだった。





そして、お嬢様の城には、カイン、アドレッド、ネフィルの三人が訪れていた。


「ネフィル!久しぶりね!」


客室には、城に訪れた三人と、城にいる四人がいた。

いつもの楽しげな様子はなく。

沈黙が続いていた為、レイーヌが明るく話しかけていた。

でも、ネフィルは"ええ"と答えるだけだった。


「早く要件を話してちょうだい。

私は寝ようとしていた所を、レイーヌに無理矢理

連れてこられたんだから…」


三人が城に来て早々、ネフィルがレイーヌに

お嬢様を呼ぶように言ったのだった。

結局、お嬢様だけではなく、全員が集まったのだが…。


「すみません。では、簡単に話します。


実は、我がドレン王国に魔物の集団が攻めてきているのです。

その数は1万以上です」


「で?まさか、フェリスやヒルクに魔物を倒すお手伝いをしてほしい、

なんて言うんじゃないわよね?」


何で関係ない国を、手助けするような真似を、しなきゃいけないのかしら?


「ですが!恐らく、魔物の集団はこちらの城の方にもやって来るでしょう…」


「なら、この城にやって来た魔物だけ、狩ればいい話よ。

わざわざ、そっちの国を助ける理由がないわ」


国王の国を助けて、利益があるわけでもないし。

逆に、国王の国を助けている間に、私の城が攻撃されても嫌だし…。


「そんな!お願いします!

少しだけでもいいんです!お願いします!」


必死に頭を下げて、願いを乞う宮廷魔法使いは初めて見た。


「お嬢様…。私からもお願いします。

どうか、ネフィルを助けてください!」


レイーヌからも頭を下げられた。

でも今回ばかりは、そうやすやすと了承は出来ない。


「レイーヌ、魔物と戦うのは私じゃないの。

フェリスとヒルクなのよ?

そうやって、軽い気持ちで言って、

もし二人が大怪我でも負ったら、どうするの?」


「私が二人を治します!!」


そういえば、レイーヌは回復が使えたんだっけ…。

すっかり忘れていたわ。


「宮廷魔法使い。魔物共は一匹一匹強いの?」


「すべてが強いわけではありませんが、強い魔物もいます。

強い魔物の方が多いでしょう…」


宮廷魔法使いは苦しい顔をしながら、答えた。

よっぽど切羽詰っているのかしら?

恐らく、自国の兵じゃ不安だから頼みに来たんだろうけどね。


魔物が強いなんて聞いたら余計、フェリスとヒルクを戦場に

出すわけにはいかなくなったわ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ