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対人戦 フェリスVS竜王

竜王の城に行ってから2ヶ月以上の時が経った。

あれ以来、私は竜王の城で寝られなかった分を取り戻すように、

いつも以上に寝る時間が増えた。


そして、フェリスは今回の騒動を自分のせいにして、

家に戻って来てからというもの、

ずっと体を鍛えている。


『主の加護』がある状態でも、自分の力をコントロール出来るように

力の加減も覚えたらしい。

らしいと言うのも、その間私はずっと眠っていた為知らない。


「ミーリスーーー!我が来たぞーーー!!」


そして竜王は、度々家に来ては、私たちに迷惑をかけて、

気が済んだら帰るという。

迷惑極まりないことをしている。


例えば、私が寝ているにもかかわらず、家にやって来ては、

家の玄関の前で叫び、私の傍で叫び、私の貴重な睡眠時間を邪魔している。


時々、体を鍛えているフェリスと対人戦をしているらしい。

その様子を見たことがないから、よく分からないけど。


「フェリス、今すぐ竜王を追い返すか、適当に相手をして

自分の城に帰って貰って」


すぐ傍にいたフェリスに竜王を任せることにする。

丁度今から寝ようとしていた所だったから。


「分かりました。

竜王の事はお任せください。

お嬢様はゆっくりとお休みください…」


「ええ」


掛け布団に包まって、部屋から出て行くフェリスを見送ってそのまま眠る。

フェリスは竜王の相手をする為に玄関へと向かった。


「竜王、また来たのですか?

お嬢様は今眠られたばかりです。

自分のお城へお戻りください」


「なんだ。ミーリスはまた寝ておるのか…。

ならば、寝顔でも見に行くか」


竜王が城に入ろうとするのをフェリスが止めた。


「竜王、僕の相手をしてくださいませんか?

丁度今から、筋トレをしようとしていた所です。

竜王が来てくださってよかった」


フェリスはにこりと笑みを竜王に向けるのだった。


「よかろう!今日はこの間の様にはいかぬぞ?

覚悟しておれ!」


「はい、よろしくお願いします」


フェリスと竜王はいつも対人戦の時に使う中庭に来た。

そこにはレイーヌとヒルクの二人もいた。


「あら、フェリス。それに竜王。

またやるの?本当に飽きないわね」


レイーヌは汗を拭いながらフェリスに訊いていた。

ヒルクはレイーヌから少し離れた所で剣を持って、フェリスたちを見ていた。


「はい、レイーヌさんは魔法の練習ですか?」


「ええ、でも中々進歩しなくて…」


レイーヌは時々中庭に来ては、魔法の練習をするようになった。

私もこのままではいけない。と言い始めたのだ。

ヒルクはレイーヌが魔法の練習をする時は、

いつも傍で見守りながら素振りをしている。


「レイーヌ、丁度休憩にしてはどうですか?

先程からずっとなさっているでしょう?」


「ええ、そうね。気分を落ち着かせたら、出来るかもしれないわ」


ヒルクはレイーヌに声を掛け、中庭の端の方に行く。

フェリスはそれを横目で眺め、中庭の真ん中に行く。


「では竜王。始めましょうか」


「フフフ、今日こそは負けんぞ?フェリス」


竜王が不敵に笑い、フェリスはその様子を気にもしていないようだった。


「我から行くぞ?覚悟はいいか?」


「はい、いつでもどうぞ」


竜王はフェリスに向かって走って行った。

そして、フェリスに右の拳を突きつける。

竜王の攻撃は毎回のごとく、フェリスに避けられていた。

そして今回も呆気なくフェリスに避けられてしまった。


竜王はそれでも諦めず、蹴りも交えてフェリスに攻撃をする。

フェリスと対人戦を繰り返すうちに、竜王の攻撃に単調さがなくなってきた。

今まで、どんな相手でも拳一つで打ち負かしていたが、

フェリスには効かないと分かった竜王は、蹴りも攻撃に混ぜることで、

攻撃を読みにくくさせた。


だが、それでもフェリスには勝てない。

竜王とフェリスには強さに差があり、

それはすぐに埋められるようなものではなかった。


「ふん、これはどうだ?」


そして、今回は竜王は攻撃の中に

フェイントを入れることを覚えたのだった。


今まで拳と蹴りだけだった竜王と戦ってきたフェリスは、

攻撃の中に入れたフェイントに、まんまと惑わされ、

あと少しで、攻撃を身に受けてしまう所だった。


「成長しましたね、竜王。

ですが、まだまだこれだけでは僕には勝てませんよ?」


今度はこちらからと言わんばかりにフェリスが竜王に攻撃を繰り出す。

竜王よりも早く動き、竜王よりも強い拳や蹴りを繰り出す。

どの動作もスピードが速く、竜王はまだその速度に対応できていなかった。


「くっ、やはり…はやい、な……」


それでも対人戦を始めた当初よりも、どこか余裕を感じる。

この様子だと、攻撃を回避される日も遠くはないな、

と思うフェリスだった。


二人が戦いを繰り広げている間、

レイーヌは対人戦を観戦しながら、片手間に魔力操作の練習をしていた。

ヒルクも腕立て伏せや腹筋などをしていた。



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