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お嬢様、攫われる

私は小腹が空いた気がして起きた。

ベッドに寝ていた上半身を起こして、

辺りに視線を向けても

フェリスはいない。

起きるにはまだ早かったみたい。


「フェリス、呼んだら飛んでくるかしら?」


あのフェリスの事だから叫ぶそうに呼んだら、

お嬢様!とか言って慌てて部屋に飛び込んできそう…。

それよりも電話とかあったら良かったのに…。

次の誕生日にはそんな感じのスキルを頼もうかな…?

どんなに距離が離れていても人と会話できるスキル的な。


パリン!


はあ?

私が思考に耽っていると

いきなり部屋の窓が大きな音を立てて割れた、

と思ったらそこには人間?の男がいた。

私の寝室は結構な高さがある。

だから、窓から侵入何てロクな奴じゃないことは私だって分かる。


鬱陶しい。

何でこうも私の睡眠を邪魔したがるのかしら。

あの人間だってそう。


男はギョロリと獲物を狩るような目で寝室を見まわしていた。


「確か、ここら辺何だがな。

強い奴の気配は…。

見た所ここにはいなさ、そ…う……」


男が何かブツブツと独り言を話しながら

部屋を見渡していると当然この部屋にいる私に気付き、目が合う。

その瞬間、獲物を狩るような目が驚きに目を見開かれる。


「ミー、リス……?」


何?何かの呪文?

ミーリス、何の魔法かしら?

でも、何で魔法を唱えながら驚いてるの?


「ミーリス!」


ハッタリ?何も起きないけど…。

それとも後から効果が表れるのかしら。


「ミーリス!良かった。

生きておったのだな!やはり我は正しかった。

ミーリスは死んでなどいない!」


まさか、これって…人違いされてる?

はあ?ミーリスって誰よ。


「誰よ」


「まさか忘れてしまったのか………?

我だ!お前の兄だ!

ああ、疲れておるのだな。

さあ、帰ろう。我が家へ」


やっぱり勘違いね。

この世界に私の兄なんていない。

まあ、元々前世でもいなかったわけだけど。


とか考えているうちにいきなり腕を掴まれた。


「何よ!離しなさい!」


腕を振ってみてもこの男は離そうとしない。

まあ、力の差からして無理だとは思うけど。

鍛えてそうだし。


「お嬢様!」


いつの間にか部屋に入って来ていたフェリスが

私に向かって手を伸ばしていた。


「フェリス!」


私も捕まっていない方の腕でフェリスの方に

手を伸ばす。けど届かない。


「クソッ!ここじゃ話すこともできないな」


男はそう言うと私をフェリスがいつも抱きかかえるように

抱き上げた。


「な!何するのよ!主の……フグッ!ふっー!ううー!」


慌ててスキルを掛けようとした。

スキルでステータスが上がったフェリスなら、

この男でも何とかなるだろうから。


でも、その思惑は男によって阻止されてしまった。


「少し黙ってろ」


抱き上げられたまま、男は窓から飛び出し。

そのまま地面に着地したと思ったらそのまま走り出した。


寝室何階だと思ってるのよ!

この命知らず!


「ふーー!」


恐くても悲鳴を上げることが出来ない。

フェリスに助けてと言う事も出来ない。


「お嬢様!」


後ろからフェリスの声が聞こえてくる。

後ろを見ようとしても男に遮られて見ることが出来ない。



そして今、私は何故か男に抱きかかえられている。

そして連れ去られている。

景色が後ろに後ろに流れていく。

スピードが速いため冷たい風が体にあたって少し寒い。


こんな男全然記憶にない。

もちろん相手も私を知らないはず…。

でも、この男は私の部屋にいきなり現れたと思ったら、

私を見てミーリス?と何故か問いかけられ、

訳も分からぬまま私を連れ去った。


「は、離してよ!離しなさい!」


「ダメだ。もうすぐ着くから、大人しくしていてくれ、ミーリス」


こんな無駄なやり取りを繰り返していた。

この男が私に危害を加えるつもりがないことは分かったから、

大人しくしている。

暴れたってしんどくなるだけだろうし。


「私はミーリスじゃない」


「ああ、ミーリスは記憶が混乱しているのだ。

仕方ない、だが衛兵は死ねど、お前だけは生きていてくれた。

たとえ記憶が混乱していようとも、

お前が生きていてくれるだけで、我は嬉しいのだ」


何、このおめでたい人。

自分で都合のいいように脳内変換してるのね。


「どこに連れて行くつもり?」


「我が家だ。いや、我とミーリスの家だ。

ミーリスは忘れてしまったかもしれんが

我が家はな。広く大きく、何より使用人が多くいるぞ!

ミーリスも気に入るだろう」


自信満々に家を紹介している男。

まあ、焦らなくてもフェリスが何とかするでしょう。

私は精々殺されるとかないように、機嫌でも伺おうかしら。

って、そんなこと私らしくもないわね。


「このままでは時間がかかってしょうがないな…。

ミーリス、飛ぶぞ!

しっかり我に掴まっておれ!」


「は? 飛ぶ?」


飛ぶってジャンプ?

何のために?


「少し寒いかもしれんが、飛べばあっという間に家に着くからな!」


そういうと男の背中がバキバキと音がなり、

硬そうな翼が生えてきた。


「はあ!? 変形した?それとも進化?

嫌な予感がビシビシしてるんだけど…

まさか……気のせいよね?」


そうだ、ここは魔力や魔物なんかがいる、

ファンタジーな世界。

姿形が変わる人間がいてもおかしくはない。


「行くぞ!ミーリス!」


男は右足で大地を踏み出し体は宙に浮く。

もちろん、抱えられている私も一緒に。


「やっぱり飛ぶってこういうこと!?」


宙に浮いた瞬間、一気に速度が加速する。

少し冷たいぐらいに感じていた風も、

今は肌に当たっているところに痛みが走り、

叫びたいぐらい寒い。


もっとも、風が強すぎて口など開けられないのだが。




しばらく男が走っていると

街のような所に来ていた。

飛び始めとは違い、今度はゆっくり地上に降りた。

ようやく痛いのも冷たいのも終わった…。

まったく、何処の国?ここは。


街のど真ん中をこの男は人(?)にぶつかりながらも

城から出た時のように走っている。

この国にはどうやら人間とは違う種族が暮らしているらしい。


二足歩行をしているけど、

歩く人の全てが肌が堅そうな鱗のようなもので覆われている。



「着いたぞ!ミーリス。ここが我が家だ!」


しばらく無言のまま走り続け、止まったと思ったら

まあまあ大きい城の前に着いてた。

見上げてみる。

私の家よりかは小さい、けど屋根の色が赤だからだろうか

私の家よりも明るい雰囲気の城に見える。


「さあ、行こう!」


ここで下されるのかと思いきや、

そのまま城の中に連れて行かれた。

大きな門に大きな扉。

私で両手がふさがっている。

どうやって開けるつもりなのかしら?


「ミーリス、ちょっと我慢してくれ」


どうやら門の方は問題ないらしい。

男は何の躊躇いもなく門を飛び越えた。


バン!


「帰ったぞ!大臣!」


咄嗟に耳を押さえて正解だった。

門を飛び越えた後、大きな扉が目の前に広がっている。

この男は片足を上げたと思ったら、上げた足で扉を蹴破った。

その時に発生した扉を蹴破る音は、破壊音のように激しい音だった。


私が言った、うるさいの一言も破壊音にかき消された。



この頃、なろうで他作品を読んでいると、自分の書いている小説が面白いのだろうか。と思う時があります。

自信を無くしつつあり、スランプになりぎみなので、もしかしたらある日を境に投稿がピタリと止む、とかありそうで怖いです…。

今はまだストックがありますが、完結を目指しているので、出来れば書き続けたいんですけどね…。


面白い小説ってどうやったら書けるんだろう。

面白いって何だろう。


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