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王様にバレた

俺は今から死ぬかもしれない…。

何故なら目の前には大層お怒りな国王陛下が

椅子に座り鋭い眼光でこちらを見ているから…。


「騎士団長カイン。何か言うことはないか…」


今絶対俺は睨まれている。

視線が痛い……。


「国王陛下、罰ならちゃんと受けます!」


俺は国王の前に片膝を着いて頭を下げた。


「アドレッド、お前がついていながら

何故止められなかった」


「すみませんでした…」


アドレッドも俺の隣で同じように頭を下げる。

俺は頭を下げたまま、国王に願った。


「国王陛下!アドレッドはどうしようもない俺のために

ついてきたんです!

どうか、アドレッドの罰は軽くしてください!」


国王は呆れたように頭に手を当て、ため息をつくと

うんざりしたように言った。


「罰は何があったのか報告を聞いてからにする。

何があったか話せ」


「はい…」


俺は国王に城に行って何があったかを詳しく伝えた。


「ほう…。

城の主は小さな子供か。

そして、その子供に仕える魔族の執事。

不可解な主従関係だな……。

魔族が自分よりも下の人間に仕えるなど

ありえない事だが…。


その魔族はその子供を裏切ると思うか?」


正直言って裏切るとは思えない。

とても主人である女の子を大切に思っているように見えた。

国王から発言の許可をもらい話した。


「国王陛下、私にはとても魔族に裏があるとは思えません。

主である子供を慕っているように思えました」


「国王陛下、私も同じく魔族に裏はないと思います。

魔族の主に対する眼差しは親愛に似た物だと感じました」


アドレッドも俺と同じようなことを言った。

国王は深く息を吐くと考えるように呟いた。


「そうか…。

こちらとしては敵対したくはないな…。

魔族は一人いるだけで脅威になりかねないからな。

そのためには主である子供とも親しくなっておくことが必要だ。

どうにかこちらに付けられれば、それはそれでいい」


国王は魔族の男を味方につける気なのか?

出来るのかよ…、そんなこと。


「国王陛下、先ほども申しましたが

城の主の女の子はとても人間嫌いです。

私やアドレッドが行った時とても迷惑そうにしていました。


国王陛下と会うとなったらそれ以上に

気分を損ねるかもしれません」


「ふむ…」


国王陛下が人間ではなければ良かったのかも知れないが、

それも無理な話だ。


「国王陛下…」


そこに透き通るような声が聞こえた。


「ああ、宮廷魔法使いネフィルか」


「私に城を訪ねる許可をください」


宮廷魔法使いネフィル様。

とても綺麗な女性で滅多に人の前に現れないと聞く。

まさかこんな所で出会うとは。


「ネフィル聞いていたのか」


「はい、すみません陛下。

ですが、人間嫌いな子供なら私が適任だと思います。

私はエルフですし、私には子供もいます。

私なら相手を怒らせるような事も言いません。

どうでしょう?」


「だが…」


国王は渋っている。

魔族は危険だから悩んでいるんだろう。

行かせるべきか、行かせないべきか…。


「陛下、心配でしたらそこにいる騎士団長様に

お供して頂いたらどうでしょう?」


そういってネフィル様が見つめるのは、俺!?

おお!まさかネフィル様から、

熱い視線を受けられる日が来るとは……。


「ふむ。

分かった、許可しよう。


騎士団長カイン並びに副団長アドレッド。

二人に対する罰は宮廷魔法使いネフィルと共に城に赴き

ネフィルの身を守れ。

その後も、城の調査を命じる。

しばらく騎士としての任務は禁止だ」


「ありがとうございます!陛下」


えっ、それって……。軽過ぎね?

ネフィル様と城に行ってお守りする。

その後、国王と親睦を深められるように

城に赴くってことだろ?

ラッキー!


「「はっ!謹んで罰を受けます!」」


「うむ、これで余は失礼する」


国王が部屋を出て、肩から力が抜ける。


「良かった~」


「おい、カイン。

これで失敗すればこんな罰では済まないんだぞ?」


ホッと息をつく俺にすぐさまアドレッドが

注意してくる。


「分かってるよ…」


「ふふっ」


今のやり取りを見ていたネフィル様がこちらを見て笑っていた。

マジか…!ネフィル様ってこんな風に笑うんだ。


「ごめんなさい。笑ってしまって。

でも、あなた達って仲良しなのね。

羨ましい…」


「そ、そうですか…?」


羨ましい、そう言われるとは思っていなかった。

もしかしたら人と滅多に会わないから

人が仲良くしているのを見るのが珍しいのかもしれない。


「ええ。

私の身の安全はあなた達に頼むわ、よろしくね。」


「はい!」


「はい」


こうして、何故か城にネフィル様と行く事になった。

まあ、俺としては嬉しいんだけど…。


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