ぼくのおかあさん
まっくらなおへやからおそとにでたの。
「どっちににてるかな? おとこのこかな? おんなのこかな?」
うれしそうなこえがきこえるの。
ぼくはまだちいさいおへやのなか。まあるくなっていたんだよ。
ゆらゆらゆらゆら。なんだかとってもあかるいの。
でもぼくねむいからおこさないでね。
ちいさなおへやでゆめをみる。やさしいだれかのゆめをみる。
たくさんたくさんさがしたよ。ぼくだけの。
だけどせかいじゅうをさがしたのにみつからなくて。
かなしくてさみしくておおきなこえでよんだんだ。
そしたらね。
とおくとおく。まだとおく。ずううっととおいとおい。とおいところでみつけたの。
おしごとがんばってるって。おつかれさまだって。はらへったって。
だから。たくさんたくさんよんだんだ。
そしたらね「とおくとおく」が「ちかくちかく」になったんだよ。
うれしくてうれしくておててをのばしたら。おへやがこわれちゃった!
びっくりしてめがさめちゃったけどおへやからでられないー。
――「ちょっと待っててね~。今開けてあげるからね~」
やっとあえた。ぼくのおかあさん。
――「そーか、そーか、おなかすいたなー。ママがいなくてさみしいねぇ。一緒に唐揚げ食べようかー?」
ままとぱぱはおそといるよ。でもねおかあさんはままなんだよ。だからもうさみしくないんだよー。
――「なあ、竜くん、ここ、どこかなぁ? どうやったらお外に行けるかなぁ?」
ぱぱがね。むかえにきてくれるんだよ。おかあさんぱぱとなかよしさんでね!
――「あたしの名前は恵子っていうんだよー」
おかあさんはけーこ。ぼくはりゅーくん?
「どしたの?竜くん」
「けーこだいすきー♪」
ずーっといっしょ。
ほんと短くてすみません。
本日も読んでくださりありがとうございます。