後編
私はルドルカと約束した日、朝からキッチンを占領していた。胡瓜やハムを刻んだり、卵を茹でたりしていたら、それをオデットが目ざとく見つけて口を出す。
「あら、いいのね。二人でお出かけするの」
「ええ」
私は余計なことを言ってはいけない、と自分で自分に言い聞かせながら薄く切ったパンにバターを塗る。
オデットが快く思っていないのは分かっているけれど、私だって今日を楽しみにしていたのだ。
彼女に気を遣って断りの一報を入れるなんて、考えられない。
「私も会ってみたいなぁ、ルドルカさんに」
「彼は私の婚約者なのよ」
「そうよ、だからご挨拶したいんじゃないの」
オデットはくすくす笑いながら行儀悪くハムを盗み食いする。
彼女の言うことはもっともだ。これから親戚付き合いも始まるのだから、挨拶をしたい、というのは何も問題がない。
問題なのはオデットがただ挨拶をするだけでは終わらないと予想されることだ。
祖母のように私の悪口を吹き込むだけならまだしも、彼を遊び心で誘惑したら私に勝ち目はない。
悔しいけれど、彼女が私よりもずっと美人であることは認めざるを得ないし、朗らかで物怖じしない性格も魅力的に見えるに違いない。
私が返事をしないでいると、オデットは不機嫌そうに靴の踵で床をこつこつ鳴らした。
「私が横取りするとでも思っているの。嫌な人」
私は黙ったままでいたが、少し考えたあとにオデットに向き直ってこう言った。
「構わないわ。でも、私たちはすぐに出かけるつもりだから、あまり時間は取れないわよ」
「ええ、勿論よ」
「それじゃ、あとでね。私、卵の殻を剝かなくちゃ」
オデットを部屋から追い出したあとに、私は長いため息を吐いた。私、ルドルカを一瞬疑った。
彼は私のことを溺れるように愛しているとは言えないけれど、目の前にオデットが現れたらすぐに乗り換えるような男ではないはずだ。彼は自分で決めたことを簡単に放り出すような男じゃない。
言葉は時々辛辣だけれど、相手を傷つけたいがために言うのではない。
彼はあの痣のせいで、よく知らない相手から笑われたり、気味悪く思われたり、或いは自己満足を得たい人たちにわざとらしく慰められたりしてきた。
そう言った人達に自分を見て貰うには、強さが必要だった。いつだか彼は言っていた。
この痣が無ければと思うことは勿論あるけれど、あるから全部が不幸なわけではない。
痣があるから可哀想だと思うのは結構だけれど、そのことだけで、自分を知らずに否定されたらたまらない。
そうだ、私も同じだ。確かに両親から愛情らしきものを受け取ったことはない、それは事実だ。
しかし私には兄がいた。
この家で、寂しさと息苦しさを今まで兄とは分かち合い、励まし合って生きてきた。
本当は、そういった感情だけでなく、喜びや楽しさの方を分かち合って育っていきたかったけれど。それはもう悔やんでも仕方のないことだ。
兄嫁は、諍い事が苦手な性質だから、表立って祖母に歯向かうことはしないが気遣ってくれている。
伯父夫妻も私たちを可愛がってくれた。
祖母から逃れ、家庭的な温かみを味わう時間を与えてくれたのは、あの二人である。
どうにもならないことを悔しがるよりも、今まで経験した幸福を感謝して、これからのことを前向きに考えよう。それしかあるまい。
私はオデットを見ていて気が付いたのだった。ここで女王様のように振る舞って、一時は満たされても、それ以上のことは望めない。
私だって、ここでくよくよ不安がっていてもしょうがない。覚悟を決めて、きちんとルドルカに自分の気持ちを伝えなければ。
ルドルカは時間通りにやってきた。
呼び鈴が鳴って私が玄関まで迎えに行くと、彼は一瞬微笑んで、そのあとすぐに困惑した表情を浮かべた。
後ろにオデットが付いていたからである。
「おはよう、マーシャ。そちらは」
「従姉妹のオデットよ、前に話したでしょう。貴方にご挨拶したいと言うものだから。さあ、オデット」
私が振り返ると、オデットは信じられないという顔をしてルドルカの顔をまじまじと見つめていた。
「本当なのね、こんなに酷いと思わなかった。マーシャ、可哀想に」
オデットが小刻みに震えながら、励ますように私の肩を叩く。
私はその瞬間、否が応でも自分と祖母の繋がりを意識した。怒りが爆発しそうになるのを必死に堪える。祖母のようにはなりたくないし、なってはいけない。
感情の赴くままに暴言を吐き散らかす祖母に、どのような思いをさせられてきたことか。
「失礼よ、オデット。私はルドルカのこと、とても好きなの。好きな人と結婚出来るのだから、可哀想なんかじゃないわ。それに初対面の人に失礼じゃないかしら」
「こんなに酷い、気味の悪い痣があるのに、好きだというの。私には分からないわ」
「貴方はルドルカのこと、何も知らないじゃない。痣があろうとなかろうと、ルドルカが魅力的な人だったから好きになったの、それだけよ」
これには多少の嘘と見栄が含まれているが、それも今は仕方あるまい。私は言葉を続ける。
「謝って、ルドルカに謝ってよ」
「マーシャ、もういいよ。出かけよう」
ルドルカはとりなすように言い、私の肩を抱いた。きっと、彼はこうしたことに慣れ切っているに違いない。
しかし、慣れて欲しくはない。最初に彼の顔を見て驚いたり、じろじろ見たりする人がいるのは仕方ないのかもしれない。
私だって最初は驚いたのだから、偉そうなことは言えない。痣のあるルドルカの気持ちも分からない、でも彼をこんなふうに蔑まれたくはないと今は思う。
「本当のことじゃないの、貴方はそんな人しか選べなかったのね。可哀想なマーシャ」
悪びれない態度でオデットが言い放つ。私が怒りのあまり茫然としていると、ルドルカは私の荷物を抱えて車へ行こうと促した。
最悪の気分だった。私はルドルカに謝罪の言葉を述べたり、オデットへの怨嗟を口にしたり、あんなのが身内だなんて情けないと嘆いたりと忙しかった。
「気にしてないさ、マーシャが悪いわけじゃないんだから。ほら、いい天気だよ」
ルドルカの表情は見えない。運転しているのだから当然だ。見えなくて良かったと思う。
彼の目を見つめたままだと、私はこのことを話すのに怖気づいてしまう。
「私が気にする、だって私も本当はルドルカの痣のことを気にしているもの。違う、オデットとは別の意味で気にしているの。私、貴方が……痣があるから私を選んでくれたんじゃないかって、ずっと考えていたし、今も考えてる」
「マーシャ、そういう話は顔を見てしなければいけないよ。後できちんと話そう」
私の弱さを見抜いたルドルカは厳しい口調でそう言った。私は返す言葉もなく、黙って頷いた。
ルドルカもそのまま沈黙を貫いた。
そこから私の中の時間の流れが遅くなる。楽しいときの時間はあっという間に流れて終わってしまうのに、苦しいときや辛いときに時計の針が進まないのは何故なのだろうか。
目的地へ着くまでの時間に私は年老いてしまうのではないか、と馬鹿なことを考えた。それほどまでに沈黙は重く、懺悔の時間へ辿り着くまでが遠く感じられたのだった。
公園へ着くまでの時間が実際にどれほどだったか分からない。到着すると、私たちは人気のない場所を探して広い園内を歩き回った。
アイスクリーム・コーンや原色の風船やレモネードを売る屋台とは遠く離れた場所へ行き、敷布を広げて座るとすぐにルドルカの方から切り出してきた。
「さっきの話の続きをしようか」
「一つだけお願いがあるの。正直に全部話すから、最後まで聞いて欲しい」
「うん」
「私、不安だったのよ、ずっと。ルドルカが顔に痣があるから、それを引け目に感じていて、私で妥協してくれたんじゃないかって。私は祖母の言う通り、大した取柄もなければ持参金も多くは望めない、それなのにどうして私を選んでくれたんだろうって」
ルドルカが何か言いたそうに口を開いたが、そのまま私は話し続ける。もしもここでルドルカの弁明が入ったら、私はそれを信じて甘えたままでいてしまう。
それに、話さねばという気持ちが途切れて自己弁護に走って、彼を欺くようなこともしたくない。
「そりゃ、貴方は見合いだと少し不利になるかもしれない。でも、貴方を知った人は惹かれていくと思う。私なんかよりも、ずっと素敵な人と恋が出来ると思う。本当はね、貴方のことを少し疑った。オデットを見れば、彼女の方を好きになるんじゃないかって」
そこまで話したところで、私は急に喉の渇きを覚えて自分の鞄から水筒を取り出した。
冷めた紅茶を喉に流し込む。ルドルカは何も言わずにじっと私を見つめていた。
私に呆れているのかもしれない。
彼は自分で勝手に疑って傷ついて、慰めて欲しいと願っているのだ。
そのうえ自分が安心を得たいがために、彼を責めるような言葉まで口にした。
せめて薄っぺらい謝罪で許しを乞い、自分を満足させることは止しておこう。
「まず君のその、私なんかという台詞は止めた方が良い。そう自分で言っていても、同意されると君は傷つくのだろう。言われた方は困ってしまうよ、否定しても君はお世辞にとるのだろうからね」
ぐうの音も出ない。ルドルカは髪をかき上げて痣を示して見せた。
「僕も正直に言うよ。僕は確かにこの顔だから引け目を感じるときもあるさ。どれだけ気にしないふうを装っていても、やっぱり気になるよ。目立つもの。そうだよ、妥協した部分はある。もう受け入れてくれるなら、本当に嫌な相手でなかったら誰でも良いって」
自分からけしかけておいた癖に、事実を告げられると傷つく。ルドルカの言う通りだ。私はぱちぱち目を瞬いた。
「君が僕で良いと言ってくれたから、君を選んだ。それは事実だよ。でも同時に選んでくれた以上は誠実に向き合おうと思った。あと、僕は君が言うほどの人物じゃないけれど、マーシャがそう思ってくれているなら、すごく嬉しい」
それから、ルドルカはたどたどしい言葉で付け加えた。
「それに君が嫌いなら、僕はあの魔女と気が合うはずだろ」
その言葉を聞けただけで今は十分だった。一目ぼれという訳でも、世紀の大恋愛というわけでもないけれど、彼にとっては精一杯の告白だったのだろう。
むしろ歯の浮くような台詞を聞かされたら、私は彼を疑ってしまったかもしれない。
何故だろう、甘い言葉を期待していた節はあるけれど、彼の言葉を聞けたらそれで満足してしまった。これが惚れた弱みというやつかもしれないし、どこかで聞いたような台詞でなくて、彼自身の言葉を聞けたからだろうか。
私たちはそれからぎこちなく弁当を食べ、互いの料理を褒め合った。
その合間にいくらか真剣な話もした。
私は寂しくなるとつい、彼の都合を考えずに押しかけたり、感情をぶちまけたりしてしまうことを詫び、そうした時には一度便箋に書いてみると言った。
それを実際彼に送るか送らないかは別にして、書いているうちに気持ちも整理されて落ち着くだろうから、と話すと彼も賛成してくれた。
「僕も仕事が忙しくて会えないときは、ちゃんとそれを知らせるよ。一緒に暮らし始めたら、予定を君にも分かるよう張り出しておくなり、仕事部屋を他に借りるなりして、ちゃんと切り替える。どうしても予定が立て込むと苛々してしまうときもあるけれど、その気持ちを君にぶつけたくないもの」
「分かった、仕事で声を掛けて欲しくない時は予め言っておいて欲しい。その代わり、落ち着いたら私とゆっくり話をしたり、一緒に出掛けたりしてほしい」
私は素直に自分の気持ちを打ち明けた。
彼が仕事を優先するのは分かる、でも私を優先する時間も作って欲しい。
勝手に不満を溜め込んで、耐えきれなくなったら彼を責め立てるよりも、先に自分がどうして欲しいかを伝えておこうと思ったのだ。
「そんなの当たり前じゃないか。僕だって、その、君を必要としているんだから」
彼はそう言ってから、レモネードを買いに行こうと私を誘ったが、残念ながらそのころには屋台の大半は店じまいしていたので、レモネードはお預けになってしまった。
「ピクニックはまた出来るさ、その時にレモネードも飲もうじゃないか」
ルドルカは明るい声で笑い、私を家まで送ってくれた。
彼に家の門の前で降ろしてもらい、中へ入るとすぐにオデットの姿が目に入った。
「謝らないからね」
それをどうしても伝えたくて待機していたらしい。ご苦労なことだ。
普段の私ならば謝れと詰め寄ったことだろう。
しかし、その時は彼女と喧嘩する気分にはなれずに、さっさと自分の部屋へと引っ込んでしまった。幸福を噛みしめておきたかったのだ。
それから一週間後、叔母がオデットを引き取りにやってきた。
私はその時、兄夫妻と一緒にコーヒーを飲みながらラジオを聞いていたのだが、祖母が突然大声をあげて私たちを呼んだ。
仕方なく行くと、叔母のレオパネラが立っていた。娘を迎えに来たのだという。
「まだ一か月しか経っていないじゃないか。もう少しいいだろう」
「そう言われましても、事情が変わったのですよ。やっとあちらから詫びに来ても構わないとご了承をいただきましてね。すぐにこの子を連れて帰らねばなりませんの」
叔母は駄々っ子を宥めるように言い、それから私たちの方へ視線を移して手を振った。
「あら、トーリィ。お久しぶりね、オデットも」
叔母は皮肉めいた口調で娘の名を呼んだ。
オデットの方はというと、母親の姿を見て唖然としていた。こんなに早く迎えに来るはずがないと高をくくっていたようだ。
「さあオデット、こちらへいらっしゃい」
何を思ったか、叔母は鞄から鋏を取り出して、かちかちと鳴らして見せ、私たちを震え上がらせた。
「お詫びに行くのだから、少しは反省している様子を見せないと」
祖母は叔母に取り縋って止めるよう頼んだが、叔母はちっとも聞く耳を持たない。オデットは逃げ回ったが結局捕まって、床に敷かれた新聞紙の上に見事な榛色の髪が散らばっていった。
流石のオデットも、わあわあ泣きわめきながら浴室へと駆けて行った。せめて、最初から浴室で切って欲しかったと思いつつ、私は後片付けをした。
「あの子が悪いのよ。私が甘やかしすぎたせいもあるけれど。まったく、大変だったのよ」
叔母は私相手に、オデットの失敗談を愚痴った。
なんのことはない、オデットがよそ見をして、それがばれてしまったのだという。
相手はオデットの望む条件を全て兼ね備えていたらしいが、土壇場になって果たしてこの人で良いのか、と不安になって友人の弟と危うい恋愛沙汰を起こしたらしい。
それが露見して破談になったということだった。
そんなことだろうとは思っていた。
彼女は傷ついた素振りを見せることもなければ、相手のことを貶したり詰ったりすることもなかった。相手を恋しがりもしなかったし、じっと黙って苦痛に耐える性質にも思えない。
何か後ろ暗いことがあるのだろう、とは思っていたが的中していたとは。
叔母は娘に恥をかかされたと怒っていたが、その怒りはオデットを甘やかし放題にしていた祖母にも向けられた。
「厳しく躾けなおしてくださいと頼んでいたのに。昔、姉様にしていたみたいに」
叔母は冷淡に言い放って席を立った。祖母はお気に入りの娘に叱られたことが相当堪えたらしい。
叔母に言い返すことも、私達に当たり散らすこともせずに、ハンカチで顔を覆っている。
これで少しは丸くなってくれると良いのだが。
オデットが叔母に引きずられていく姿を見た時には流石の私も同情したが、ルドルカに対して彼女が言ったことを思い出すと冷え冷えとした気持ちになった。
ただ、彼女が私を挑発してきたことが自分を省みるきっかけとなったのは事実なので、その点は感謝している。
思い返せば、私たちは似た者同士だったのかもしれない。
自分のことばかり考えて、誰かを思い遣ることを知らない。愛されることに人一倍飢えているくせに、与えようとはしない。
ただ、オデットは自信に溢れていて、私は卑屈だった。それだけの違いである。
私に彼女を蔑む権利などない、近い場所にいるのだから。
ただ、これからは少しずつ遠い場所に行きたいと思う。
「これで、ひとまず引っ越しは延期だな。マーシャが結婚するまで傍にいてやれる」
叔母たちが帰ったあとに兄がさらりと言ってのけたので、私はぎょっとした。
兄がそんなことを考えていたとは。祖母に逆らう勇気はないと思っていたのに。
「まあ、あんまりこの状態が続くならね。マーシャが家を出るまでは耐えるってマチルダは言っていたし、僕もそのつもりだったのだけれど、僕の方がそろそろ耐えられなくてね。妻をあんなふうに扱われるのは。約束の二か月を過ぎたらマーシャにも話すつもりだったのだよ」
「兄さん、そんなことを考えていたの」
「そりゃあねえ。ほら、僕たち自分を傷つけない家族と生きていいんじゃないかと思うんだ。これからは」
「なんだか寂しいわ」
「寂しいもんか。僕たちは互いに傷つけ合わない家族だよ。喧嘩はするけどね」
兄は優しく微笑んで、小さな子供にするように私の頭を撫ぜた。兄も兄なりに前を向いて進んでいこうとしている。
私もルドルカと進んでいく。
でも道を完全に分かつわけじゃない、途中でばったり会うこともあるだろう。
雨が止むまで一緒にいることもあるだろう。
今すぐにこの生活を、自分を変えていくことは難しいけれど、過去から少しずつ解き放たれていくために抗っていくことは出来るはずだ。
「兄さんは、トーリィは父さんとも母さんとも違うわよね」
「当たり前だろ。マーシャだってそうだよ。父さんとも母さんとも違う」
兄はきっぱり言い切って頷いた時に気が付いた。私は血の繋がりがあろうとなかろうと、兄と兄嫁のことが好きだ。ルドルカのことが大好きだ。
「さあ、今日の昼食は僕がつくろうかな。そうだ、夜にマチルダと出かけるつもりだから。映画でも見に行こうと思ってね」
「うん、分かった」
兄は時計を見ると台所へ向かって行った。きっとマチルダの好物を拵えてやるつもりなのだろう。
大きなことをすぐに成し遂げることは出来なくとも、小さな行いで好きな誰かを喜ばせることは出来る。
私は自室に戻って、ルドルカへ手紙を書いた。
また二人でピクニックに出かけたいこと、もしも他に行きたい場所があったら教えて欲しいこと、お弁当に作って欲しいものがあったら言って欲しいこと。但し、それを上手に作ることが出来るかはまた別のお話であることを書き綴った。
書いている途中で兄嫁が私を呼びに来て、こう言った。
「マーシャ、貴方に電話よ。彼から」
やわらかな午後の陽ざしを浴びながら、私は微笑んだ。
誤字報告くださった方々、ありがとうございました!