9、アオとステータス
朝目が覚める。
琴遥に水を出してもらい顔を洗った後、朝ごはんを食べながら今日の目標を決めることにした。
「みんなは今日何する予定なの?」
「うーん、私は今日もお兄ちゃんとレベル上げしようと思ったけど、昨日アオをテイムしたからアオのレベル上げかなー」
「俺と行くのはいいとして、アオってもしかしてそのスライムの名前か?」
「そうだよ!ブルースライムだからアオ、可愛いでしょ!」
可愛いは置いとくとして、なんか1日でスライムとずいぶんと仲良くなったものだな。
「可愛いはいいんだけど、自分よりアオのレベル上げをするのか?」
「そりゃそうでしょ!スライムっていったら、育てたら最強になる魔物って決まってるんだから!」
そんな自信満々な表情で言われても‥‥まぁ確かに異世界ものの定番ではあるけど、さすがにまだ自分のレベル上げに専念した方がいいんじゃないか?
‥‥あ、そういえばレベル上げといえば最近忙しすぎて、みんなのステータスを確認してない気がする。
「そういえば、みんなのステータス最近確認してないけど、どのくらいレベル上がった?」
「ん?‥‥あー確かにそういえば、ここ最近見てなかったー、お父さんとお母さんは?」
「‥‥見て驚け、俺と未来はこんなに上がったぞ!」
「レベル上げが楽しくてお母さん結構張り切っちゃったわ」
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上倉 琴遥
LV40
年齢:15
種族:人間
職業:魔法使いLV21
【能力値】
体力:192
筋力:20
敏捷:66
耐性:38
魔耐:95
知能:280
魔力:200/200
スキルポイント:0
【スキル】
火属性魔法LV5
・ファイアーボール
・ファイアーランス
水属性魔法LV5
・ウォーターボール
・ウォーターランス
風属性魔法LV3
・ウィンドボール
土属性魔法LV2
・アーススピア
回復魔法LV6
・ヒール
・エリアヒール
空間魔法LV2
暗視LV4
【称号】
異世界転移者
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上倉 真
LV32
年齢:37
種族:人間
職業:鍛冶師LV28
【能力値】
体力:200
筋力:100
敏捷:31
耐性:20
魔耐:20
知能:32
魔力:50/50
スキルポイント:5
【スキル】
武器作成LV8
・付与
・複製
魔剣化LV1
空間魔法LV1
・ストレージ
暗視LV4
【称号】
異世界転移者
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上倉 未来
LV35
年齢:35
種族:人間
職業:料理人LV22
【能力値】
体力:185
筋力:55
敏捷:33
耐性:40
魔耐:40
知能:30
魔力:10/10
スキルポイント:97
【スキル】
料理LV4
・バフ
暗視LV4
投擲LV4
【称号】
異世界転移者
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上倉 龍也
LV15
年齢:17
種族:人間
職業:なし
【能力値】
体力:400
筋力:120
敏捷:100
耐性:60
魔耐:70
知能:43
魔力:60/60
スキルポイント:16
【スキル】
魔眼LV3
・毒魔眼
鑑定眼LV6
環境適応LV10
思考加速LV5
魔力操作LV4
暗視LV4
【称号】
異世界転移者
試練に挑みし者
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‥‥ん?
なんか‥‥いや絶対俺のステータスおかしい!確かに最近、身体が軽くなった様な気がしてたけど、それにしたっておかしいでしょ! バグなのか?!これバグだよな!どう考えてもレベル上がった時のステータスの上昇値が高すぎるだろ!‥‥ちょっと待て、よく考えたらこれでいいのか?このままいけば、いわゆる最強チートになれるんじゃないか?。
「‥‥なーみんな、このステータスどう思う?」
「「「‥‥おかしい」な」わね」
だよね!そうだよね!?俺もそう思うもん!。
‥‥まいっか!、強いぶんには何の問題もないしな!気にするだけ無駄だな!。
「取り敢えず俺のステータスは置いておいて、‥‥父さんこそ魔剣化ってなに!」
「いやーな、スキル取得欄でいいのがないか探してたら、これだ!ってものがあってな、勢いで取得したらポイントほぼ全部なくなってた!、後悔はない!」
いや、後悔はないって‥‥ほら琴遥も呆れた顔で見てるじゃんか、母さんは‥‥なんか一緒にどや顔してるし! まーいっか、それだけポイントを使うスキルってことは、多分それだけ強いってことだろ。
「いやいやお父さんのスキルなんかよりお兄ちゃんのステータスの方が異常でしょ! だってお兄ちゃんだけレベル上がるの異常に遅いし、そのくせステータスが一番高いってどう考えてもおかしいでしょ!」
‥‥うん、妹よそんな力説いなくても分かっている、お兄ちゃん最強ってことに!
「‥‥妹よ、みなまで言わなくても分かってるぞ!お兄ちゃんがこれから最強になっていくことは!」
俺が香ばしいポーズとりそんなことを言っていると、琴遥は真顔で俺の肩に手を乗せこう言った。
「‥‥寝言は寝て言え、お兄ちゃん」
「いやだって、こんなステータスの上昇幅ならお兄ちゃんめっちゃ強くなれるから、あながち間違ってないでしょ!?」
妹が真顔でそんなことをいうので慌てて言い訳をしてしまったのが悪かったのか、さっきよりも冷たい表情をしている。
「うん、間違ってないよ?間違ってないけど、なんかこう中二病っぽいポーズと調子に乗ってるお兄ちゃんを見てたらイラッときちゃってついね」
「安心しろ龍也、お父さんは応援してるぞ!」
「うふふ、強くなったのはいいけれど調子に乗って足元をすくわれない用に気を付けなさいよ?」
なんだろう妹はしょうがない人を見る目で、父さんと母さんは生暖かい目で俺をみていた。
‥‥なんだか凄く恥ずかしくていたたまれない俺は慌てて話を変えた。
「そんなことより父さんと母さんは今日はどうする感じ!」
「俺は今日も武器の作成だな!もうちょっとで全員のぶんの武器が作れそうなんだ!」
「私は今日は龍也たちについてこうかしら、料理の研究もいいのだけど、念のためもう少しレベルを上げておきたいのよねー」
うーん‥‥じゃあ今日、父さんは武器作りでそれ以外はレベル上げってことね。
‥‥ところで俺の魔眼はいつ本領発揮してくれるのだろうか、空気すぎて最近存在を忘れそうになるので早く本気を出してほしいものである。
「りょうかーい!‥‥野郎ども今日もレベル上げの準備はいいかー!」
「「おー!」」
「魔物の奇襲に注意し周囲を警戒しながら我につづけー!!」
「「ヤー!!」」
「‥‥頼むから気を付けて行って来いよー」
俺たちは父さんの心配をよそに意気揚々と森を進むのだった。