2、森
うん‥‥ちょっとそんな気がしてた、だって異世界来たばっかりだからって無職はあるか?ってちょっと思ってた!思ってたけど‥‥ふざけんな!異世界でこの身体能力でスキルがこれだけ?スタート地点が森の中?生きられるわけねーだろ!
「お兄ちゃんどうしたの?そんな阿修羅みたいな顔して?」
「いや流石にそんな顔は、してねぇーわ! ただ前衛が誰もいないうえ戦闘職が2人しかいない事に絶望してるだけだ!」
「いや大丈夫だ龍也こういう時はレベルさえ上がればどうにかなるはずだ!それにスキルポイントは0だが、おそらくレベルが上がればポイントは入ってくるはずだ!」
「そうよ職業だって一定レベルもしくは冒険者組合にいけば転職できる可能性があるはずだわ」
‥‥え?何か父さんと母さんがさっきと違って、いきいきとしてるんだが‥‥。
「父さん、母さんどうしたの?何でそんな詳しいの!2人ともそういうのとは無縁だったはずだけど!」
「いやな、父さんと母さん実は元々結構オタクでな2人には隠してたんだ‥‥だがこうなってしまった以上隠す必要はない!これからは、どんどん今までの知識を参考に成り上がっていくぞ!」
え?ヤダこの家、実はめっちゃオタク一家じゃん!俺にとっては最高では!
「お父さんお母さん‥‥まさかお兄ちゃんと同じでオタクだったとは、これは私も時間の問題?」
「とりあえず琴遥、魔法は使えそうか?使えるなら使ってみてほしいんだけど?」
「うーん、多分使える?と‥思う、でも魔法って魔力消費するんでしょ?敵もいないのにムダに使っていいの?」
「いいよ、使ってみないと威力とか射程とか分からないから」
とりあえず琴遥に魔法は使ってもらうとして。
「‥‥‥父さん、母さん何してるの?」
「いやな、俺の付与も未来のバフも物もしくは第三者につける物だと思うんだ、だから今色々やってみてるんだが全然ダメだ多分俺は武器と認識できる物、未来は料理に付けられるタイプのスキルだな」
「検証早いな!琴遥はどうだ?」
「できたよ、お兄ちゃん‥‥ほら」
うわ‥‥凄いなこれ妹の手のひらの上でサッカーボールくらいの火の玉が浮かんでる‥熱気も凄いし、これ当たった奴燃えるどころか溶けてなくなるんじゃないか?
「琴遥そのファイアーボールあそこにある木まで飛ばせるか?」
「いけると思う‥‥‥」
ボガァーン!‥‥‥やべぇわ燃えるどころか木が爆ぜたんだが‥‥あれ?これ火事だわ!まずい!
「琴遥!ウォーターボールであれ消せないか!?このままだと魔物に食べられる前に焼死体になっちゃう!」
「わ‥‥分かったやってみる!」
プシュー、プスプス‥‥‥ボォ!
ダメだ、全然消えねぇー!
「琴遥もう一回頼む!ちょっとウォーターボールが、おっきくなるイメージでやってみてくれ!」
「言われなくても、もうやってる‥‥消えて!」
あ‥‥消えたわ何か3倍位くらいの大きさになってたけど、まぁ消えればいいわ
「琴遥ありがとう、一応ステータス画面確認してみてくれないか?」
「分かった」
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上倉 琴遥
LV1
年齢:15
種族:人間
職業:見習い魔法使い
【能力値】
体力:5
筋力:2
敏捷:3
耐性:5
魔耐:1
知能:7
魔力:3/10
スキルポイント:0
【スキル】
火属性魔法LV1
・ファイアーボール
水属性魔法LV1
・ウォーターボール
【称号】
異世界転移者
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うーん‥‥魔法2回で消費する魔力が7、ってことは一回につき魔力を3、2回目は規模を大きくしたから4消費したのか?射程もとりあえず3メートルくらいは飛ぶ事は分かったし、ここからは方針を決めて行かないと‥‥夜になったら詰むからな。
「何か変わってた?お兄ちゃん?」
「うん、魔力が減っていた‥‥おそらく一回につき3くらい消費してる感じかな」
「あと一回しか使えないじゃん!どうするの?ヤバいじゃん!」
「大丈夫とりあえず、あの遠くにある大きな木を目指して歩こう」