71 あらためて見る運命
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ヒョイっとジャンプして、長椅子に座った。机にドサッと本を置き、開いてみる。
「世界が1つだった時…これか?」
世界が1つだった時、不幸を呼ぶ王子と幸せを運ぶ双子の姫が産まれた。
不幸を呼ぶ王子は、すぐに首都より離れた辺境へ送られ、双子の片方は女神と呼ばれ教育を受けた。
占いで選ばれた据え置きの王子と共に幼少期は過ぎる。
だが不幸を呼ぶ王子は、王へと返り咲く。女神を娶り、禁断の子供を産ませた。これまでの不幸を全て王宮に押し付けた。
暗黒の時代。争いが起き、あちこちで戦乱の世となった。戦いは日を増す事に酷くなり、止まらなくなり、理由なき争いが続いた。
そこで女神は禁忌を侵す。世界の要と呼ばれる聖剣を、女神の力で抜いてしまったのだ。世界は破滅し散り散りになった。女神はその場で肉体ごと崩れ去った。
「何だよ…これ」
俺が見たあの夢の様な物は…現実?引き抜いた感触も残ってる。その後は体が熱くなり真っ白になって、覚えていない。
その文書以外に、昔の文面は載っていなかった。
双子の姉…ラーファ。そして義兄のリフェラーヌ。俺はお前達の方が幸せに見えていた。自由で…最後も巻き込まれずに逃げて。
ラーファは義兄を愛していた。生まれ変わったら、本物の兄妹。苦しかったんだろうなとは思う。
「だけどさ、俺だって苦労して生きてんだよ。俺は雅也なんだ。ルーナとして生きる覚悟は…もうしたけどさ。俺は俺なんだよ」
知らないうちに涙していた。自分の運命の何と複雑な事か。そしてこの世界が1つだった時の事は運命の1本でしかない。
まだ複数の運命が巡ってくるのだろう。
「俺には容量オーバーなんだよ!」
その日は書庫で過ごした。何も考えずただ天井を見ている。そんな時間が心を癒す事もある。
美奈姉、親父…母さん…元気かな。
読んで頂いて感謝!感想聞かせて貰えると嬉しみですっ
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