68 ウィザと写真
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次の日、ウィザが我が家にやって来た。アポ無しだったので、屋敷の人間がバタバタと忙しそうにしている。
婚約者だし、元皇太子だもんなぁ。周りは気を使うよな。
俺の部屋に菓子が運ばれ、お茶が並ぶ。ウィザと話す時は客間とか客室より、自室がしっくりくるような気がしたんだ。
「急に来て混乱させましたね。すみません」
全く謝ってない笑顔に、俺は苦笑する。
「で、どうしたの??」
「昨日リレンズを助けて頂いたようで…」
「いや、偶然倒れてたリレンズと会って送られたのは俺の方。送って貰えて感謝してるよ」
クスクスクス。楽しそうにウィザは笑った。そして見定めるように俺を見る。
「リレンズから神々しい力を感じました。そして、貴女に同じ力を感じる」
「へ、へーっ。一緒にいたから、何か変なもの付いちゃったかな」
「貴女が力の源です。人龍とは言え、私は風龍です。力の源くらいは特定出来ますよ。それは、何の力なのか興味があって来たのです」
んー。これは誤魔化すの無理。俺の為に精霊は何も言わないと思うけど、だって龍だもん。無理無理。
「わーった。正直に話す」
俺はあの日あった事をウィザに話した。初めて女神の力を使った、あの夜の話を。そして女神とは過去世でリーファと名乗っていた娘の、生まれ変わりである事を。
さすがのウィザも、眉間に皺を寄せて考えあぐねていた。情報量が多かったかな?
「リーファ様が…貴女。確かに気が似ているし、力も女神の物」
「ん?ウィザ、リーファ知ってんの?」
そう言うとふわりと花が開くような笑みの後に、こう言った。
「私は風龍の長だった記憶が少し残っているのですよ」
…………え
「ええええええぇぇぇぇぇ!?」
マジか。
「貴女が女神の力を完全に解放するには、変身が必要なんですよね?今、してもらえたりします?」
重要な事を、めっちゃ軽く言われたけど。まぁ俺そういうの気にしないし。
ギュッと胸に手を当てて、女神の力を集め広げる。
「…女神解放!」
力が胸から身体中に広がる。全身が熱くなり何も分からなくなる。真っ白だった視界に、ウィザが映った時に現実を理解する。
背はウィザと同じくらいか。髪は相変わらず長くて、サラサラの光の様にピカピカだ。
「リーファ様…見間違えようもない…本物の…」
ウィザの涙腺が緩み、ツーッと頬をつたった。
「ウィザもリーファだって言うんだな」
「喋らないで下さい。イメージが崩れます」
「おい、こら。他に俺はこの世界で、ラーファとリフェラーヌと言う人間にも会ったんだ」
「なっ。ラーファ姫とリフェラーヌ王子に?」
限界。そう思って。
「女神封印!」と唱えた。
みるみるうちに、ちまい自分に戻る。そのスピードで、ウィザがガッカリしていくのがムカついた。
仕方ないな…。
「コマンド!」
メニュー画面には、色々と便利機能がある。風の精霊が見ていた、変身後の自分を画面に移し、カメラ用紙に印刷を押す。メニューからリーファの麗しい姿が出てくると。
ちなみにスマホ機能らしきものも、若干搭載されて便利すぎて悪用も出来そうな機能だ。しないけどな。
メニューを閉じて、プリントしたリーファを渡す。
「ほれ、リーファの写真」
「写真!?これがですか?色がついてるしもう本人そのままじゃないですか!」
あー…カラー写真無いのか。
「それ、秘密な?誰にも見せるなよ?見せたら燃えて消えるからな?」
「約束します!」
「よし!じゃ、ここからは茶でも飲んで昔の話でもしようや」
大事そうに写真をしまうと、ウィザもそうですね、と席についた。
読んで頂いて感謝!感想聞かせて貰えると嬉しみですっ
ご意見や、こんな話になったら面白いなってあったら、教えてください。




