64 ウィザの家へ
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「という訳で、遊びに来たぞ!」
唐突に言った。省きすぎなのは承知の上だ。
「いらっしゃい、ルーナの姫君」
クスクスとウィザは笑う。うん。ウィザらしい反応だ。
「お茶の用意をさせよう」
暫くすると、焼き菓子とフルーツジュース。それにアルコール臭のする飲み物がウィザの前に置かれた。
「ウィザは酒なのか?」
「私は見た目に反して25歳。酒をたしなむ年齢ですよ?」
「何か狡い」
「もしも貴女が20を過ぎてると言われても、その体にアルコールが持ちこたえられる訳が無いのでNGです」
まぁ、そりゃそうか。一瞬でぶっ倒れそうだ。体小さいもんなぁ。
「早くでっかくなりてぇー」
「胸が、ですか??」
ククククッと笑う。俺は何か知らないが真っ赤になってしまった。明らかにからかわれてるし!
「そんなんじゃ!そりゃまぁでかい方がって、そうじゃないな。俺のは嫌だな…って、違くて!」
「ルーナちゃーんの、スーケーベー」
聞き覚えのありすぎる女性の声が、すぐ横で聞こえた。美奈姉!
「スケベじゃねぇし!」
「可愛くなってきたかと思ったら、全然男だねぇルーナちゃーん」
ウィザは静かに、腹を抱えて笑っている。ウィザと美奈姉…最強コンビが出来上がったんじゃないだろうか。俺限定の!
「まだ拗ねてんの?」
「酔っ払いどもめ!」
「だってお酒飲める年齢だもーん」
バシバシと背中を叩かれる。もう酔っ払ってる。それに比べてウィザは余り顔に出てない。
奥からトコトコとリレンズが出てくる。
「ナナ様、これお水です。後、そろそろお時間ですよ」
「ありがとっ。雅也ー。頑張んのよ。負けんな?」
「当たり前だろ」
またその場はウィザと俺の2人になる。
「なぁ、ウィザ皇太子だったってマジ?」
「はいー」
「軽っ!知ってたけど!」
「風龍になった時に、周りは湧き上がりましたよ。これで数百年、この国は安定だと」
「国のため?嫌な大人の事情」
「永遠の王なんて、毒でしかありません。なので、弟に全部押し付けて逃げました」
楽しそうに語っているが、目が笑ってない。暗い目をしていた。
「いつだって、弟を助けに行けるだろ?良い兄ちゃんやればいいじゃんか」
軽く言ったつもりだった。
ウィザの視線に顔を上げる。目を大きく開いて、驚いた顔をしていた。どうかしたか?
「あはははは。ルーナの姫君は面白いですね。貴女になら守護竜になってもいい」
「守護竜はいらないよ」
もういるしなー。龍が何体もつくものじゃないだろ。それに、ウィザは人龍だ。ただの龍じゃない。人として生き、必要なら龍の力を震えばいい。守りたい者の為に。
「思うままに生きれば良いんだよ自由に…」
「面白い姫君だ。気に入りました」
「そりゃどーも。にしてもさ、この国人龍いすぎじゃね?周りの国とか手出しできないだろ」
「隣国に、地龍の人龍がいると言われています。国が囲っていると言う話です」
「会ってみたい!!」
「無理ですよ。戦争になりかねない」
「国の違いかー。原爆みたいなもんだもんな」
「げんば…く?」
「知らなくて良い。馬鹿げた殺戮の道具だ」
その日は、ウィザと遅くまで話して帰った。
読んで頂いて感謝!感想聞かせて貰えると嬉しみですっ
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