62 ラファド達の事
62
ガタゴトと馬車が揺れる。最近徒歩で出かけるのに、両親が難色を示すようになった。
貴族の娘とは、と言う勉強まで増えて家にいるのが生きづらい。
という訳で、ラファドに会いに行く事にした。体がなまってるので、森を抜けて行きたかったが両親のダメ出しにあった。
別に木を昇ったり飛んだりするのの、何が悪いんだよ。こういうのを、差別って言うんだよな。
などと考えていたら、ラファドの家に着いた。すぐに入口からラファドが飛び出してきて、出迎えてくれる。
「遊びに来てくれて、嬉しいよルーナ!」
「ラファドについて、聞きたいこともあったからなー」
「庭にね、オヤツをたくさん用意したんだ!食べながら話そ!」
グイグイとラファドに引っ張られていく。俺だから良いけど、他の女子にこれやったら転ばせて嫌われるぞ…
大きなテーブルに、町から集めてきたのかという程の菓子。食いきれないよな、明らかに。いくつかは、コマンドのアイテムに入れとこう。
「何の話する?」
「あぁ、言いにくかったら良いんだけど、ラファドが火龍…人龍になった時の話が聞きたい」
「あー。全然いいよ。あの日は、幼なじみのフェアリーて言う男の子と草原で遊んで居たんだ」
そこは安全な場所で7歳の2人が遊ぶには広いし、大人の目もつくしでよく行く場所になっていたらしい。
「その時ね、そらから赤い球がフェアリーの上に落ちてくるのが見えたんだ」
危ない!!ラファドは咄嗟にフェアリーを突き飛ばして、その珠にぶつかった。珠はそのままラファドの体の中に入り、弾けたような気がした。
体がギシギシときしむ感じ。痛くないのに、苦しくて転がり回った。
その時、また黒い球がフェアリーの頭上に現れ今度こそ当たってしまったのだ。
フェアリーもまた同じようにもがく。大人達は大慌で、医者の手配をしていたが気がつくと、そこには2人の少年が横たわっていたという。
人龍になって、成長した2人だった。すぐに起き上がったのはフェアリー。
「なぜ私が、このような人間の中に!私はお前の体が良かったのだぞ!」
ラファドを鋭く睨みつけた。
「フェアリー?なの?どうしたの?」
「いまいましい!」
フェアリーはその場から飛んで姿を消した。その顔はラファドの知っている優しいそれではなかった。
「僕はそれで火龍になったんだ。フェアリーは水龍」
「いきなりなるもんなんだな」
「ウィザもそうらしいよ。テラスにいたら、急に球がぶつかって来て。あの方の場合は、逆に若返ったらしいけど」
「なるほど。大人な雰囲気出してたもんなぁ。実年齢が高いのか」
「ウィザはね、この国の皇太子だったんだよ!」
「は??皇太子?王子様?」
「そう!だけど、永遠の王なんていらないでしょう?って、弟君に王太子の座を譲って貴族になったんだってさ」
「へーーーーっ」
人生色々だな。こうやって聞いてると、特殊なのって俺だけじゃなくね?皆おかしくね?と思う。
俺の周りの人間が変なだけかもしれないけど…。オヤツもゲットし話も聞けて、その日は楽しい1日だった。
読んで頂いて感謝!感想聞かせて貰えると嬉しみですっ
ご意見や、こんな話になったら面白いなってあったら、教えてください。




