53 女と言うこと
53
そう遠くない場所に、美奈姉の家はあった。大きくてガーデニングが美しい御屋敷だった。
ドアノックをしようと背を伸ばした所で、バンッと扉が勢いよく開いた。慌てて避けたが、他の人だったら顔面激突だよ。
「雅也?あんた何してんの?」
何の悪気もなく美奈姉が聞いてくる。
「あのなぁ。全力でドア開けすぎなんだよ!危ねぇだろが!」
「ま、当たらなかったんだから良いじゃない。良かった。あんたの所へ行こうとしてたのよ」
「俺の所?」
「命狙われたって言うから。さすがのあんたも、ショック受けてるかと思って」
「俺は大丈夫。俺を殺せるのはきっと、俺だけだよ…」
「何言ってんのよ。まぁ無事で良かったわ」
「真奈姉も気をつけろよ?女なんだからさ」
美奈姉にあった事をかいつまんで説明した。その後どうなったかも。
それで、この世界で女性がどう扱われるか聞く為に来た事を伝えた。
「人それぞれ…立場によるって感じかな」
貴族の中で生まれた女子は、とても大切にされ婚約者を何人も持つ事が普通になる。
大切にされ守られて過ごすらしい。俺の家は力があるから、これ以上力を持たないように暗殺が企てられたようだ。
「まだ貴族は平和でいいわよ」
「と、言うと?」
「平民に女子が生まれたら、その母親は自分の娘を育てられないと思う。貴族に売られるか、誰かに誘拐されて売られるか。平穏な日々は過ごせない」
「そんな……」
貴族だ平民だって、この世界は差別が酷すぎる。…まぁ現世界でもホームレスやら金持ちやら貧困の差はある訳だけど。
「その娘さんと母親を保護出来ないのか?」
「不可能じゃないけど…一瞬の事だからな。女子ってバレたら最後だから」
この世界では、エコーとか無いだろうから性別は分からないのか。うーん。産まれる前に分かれば良いんだよな。
「よし!この件は何とか考えてみる!」
「あんたなんかに、何が出来るってのよ。矢を手で掴んで止めたなんて、デマまで出てるのよ」
「デマ…ね。ははは…」
産まれてくる子が女の子かどうか、精霊にチェックして知らせてもらえば、早めに保護出来る。
全ての女の子を守るんだ。それが運命の1つなのかもしれない。
読んで頂いて感謝!感想聞かせて貰えると嬉しみですっ
ご意見や、こんな話になったら面白いなってあったら、教えてください。




