31 守護龍
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産まれて初めて、存在を見つけて貰えた気がした。無意識に我は、誰かに見つけて欲しかったのか。
生きてきた意味を、ただの人間に教えられるとは…
「おーい?大丈夫?疲れたのか?」
固まったまま動かないでいるのでに、俺は声をかける。どうしたのだろう?
「人の子の姫よ。名前は何という?」
「俺?今の名前はルーナだ」
「ルーナか。我はお前の守護龍になりたい」
「守護龍?」
「本来は4大龍のどれかが、気まぐれで人と契約し国を守る。我はお前自身の守護龍になりたいのだ」
その目は殺してくれと言っていた
、あの目では無かった。未来を見ている目だ。
「何か知らないけど、それが望みなら構わないぜ!」
「守護龍は主と認めた者に、真の名を告げ託す。名はその者を縛る物だ。他言無用だ」
「分かった!」
「シェルリルードルーワ。それが我が名だ。普段は愛称のルワードと呼ぶといい」
「ルワードか。よろしくな!これで友達だな」
「友達…人の子の姫には適わぬな。そなたの守護龍となった。必要な時は心で我を呼ぶが良い」
「心で?」
「どこにいても、すぐに駆けつけよう」
「どっか行っちゃうのか?」
「我はもう大丈夫だ。今一度、世界を見に行こうと思う」
「そっか。会いたい時も呼んでもいいか?」
「構わぬ。我は人の子の姫の守護龍であれば、内容は主の心のままに」
「分かった。世界の綺麗なものや、珍しい物が見えたら教えてくれよな!」
「御意…必ず」
風が舞い上がり視界が奪われる。落ち着いた時、そこにルワードは居なかった。
新しい角度から、世界の広さや美しさが見れると良いな。




