119 無事街へ
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「もういいぞー」
「ここ…?街?」
「そ、魔王国。魔王である俺の国だ。だから安心し」
「「「ええーー!??」」」
3人は目を丸くしている。あれ?言わなかったっけ?
「まぁ何だ、とりあえず知り合いの家に来てもらう。天白も来いよ?人間や魔族の生活に触れてもらう。出来れば人型になれるか?」
容易い事だと言うように、人型に変化してみせる。位の高い妖怪としてのプライドか、服は絹の極上の物だ。
姿形に拘るものだ。服なんて何だっていい。俺が俺になれたら…。暗くなる気持ちを振り切るように首を振る。
もうこの自分で変えてしまった事がある。助けてしまった命がある。もう今の自分に責任があるのだ。俺はルーナ。もう戻れはしないのだから。
その後、路地裏の裏の裏まで知り尽くしている爺さんに3人を任せる事にした。
「まぁ、ほどほどにこき使ってやってくれ。でかい方は逆らってきたら、すぐに呼んでくれ。制裁加えるから」
ググッと拳を握る。
「この状態で主に逆らうような真似はしませんよ…」
やれやれとため息を着く。
ま、そうだろうな。やっぱり良い奴だ。相変わらず子供は苦手みたいだが。
プライドが高いのが心配だな。
読んで頂いて感謝!感想聞かせて貰えると嬉しみですっ
ご意見や、こんな話になったら面白いなってあったら、教えてください。