110 妖怪の呪い
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「大丈夫かソラ!?」
「お、兄ちゃ…熱い」
「印が熱をもってるな。何か…冷やす物」
俺はハンカチに精霊から冷たい水を貰い、差し出した。
「これで冷せよ」
「サンキュ。助かる」
「ソラちゃん?どうかしたのか?病気とか怪我とか?」
「ソラは呪われたんだ。狐の妖怪に呪いをかけられたんだ」
妖怪……って事は妖だよな?
これは恒例のやつか。
「コマンド!!」
女神999 魔力999 妖力999 魔法力??? 霊力???
ほらやっぱり!妖力解放されてる!マジか…マジかよ…。これは用意されたトラブルってやつか。聖女が呼んだのも、これに巻き込まらせる為か?
聖女は予言を受けて伝えただけだもんなー。ウエット達は俺が居なくて大騒ぎだろうけど。…俺のせいじゃないぞ。
コマンドを閉じる。
「なぁ?どうしたら、この呪いは解けるんだ?」
「狐の妖怪…呪いをかけた本人しか解けない…あいつ…時々様子を見に来るんだ。ソラが…言う事を聞くかどうか」
「言う事を聞く?何か求められてんのか?」
「嫁に…狐の養分となる嫁になれって言うんだ」
ゾクッとした。養分。嫁じゃなく捕食じゃないか。そんなの誰だって嫌だ。
「ソラが拒否したら、この呪いをかけられた。日に日に症状は酷くなってる」
「お、兄、ちゃ…」
「ソラ…俺が、俺が守ってやるからな?安心しろ!」
こんな小さい子に何て事を。ルーナと同じ年齢に見える。こんなか弱い子に呪いなんて…。
フツフツと怒りが湧いてくる。そんな妖怪は…全力で叩き潰すっ。にしても、魔王界には妖怪も出るのか。
魔族と妖怪…。うまくやれるとは思えないが。
読んで頂いて感謝!感想聞かせて貰えると嬉しみですっ
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