11 イケメン
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応接室のテラスでお茶を飲んで、その美少年とやらを待つ事にした。
ジョセによると、5人とも美少年って話だから当てにならないけど。
貴族の坊っちゃま=美少年
と言う図式があるのかもしれないし。
婚約者5人には、前の世界で男として育ったくだりは話してあるらしい。
なのに婚約継続の返事が来たそうだ。俺だったら嫌だなぁ。中身が男な女の子と付き合うなんて、想像しちゃうから無理だ。
「婚約者様、いらっしゃいました」
メイドから声がかかる。出迎えようと立ち上がり、ドアの方を見て息を飲んだ。
スラッとした細マッチョが伺えるボディに、整った顔立ち。髪は裾がやや長めで赤みがかったブラウン。
ジョセ、すまん。お前の言った通りだ。これで17歳?イケメンだ。ホストのナンバーワン取れるやつだ。
「リスタと申します。はじめまして、ルーナ嬢」
イケメンは声も良いんだ、なんて見とれてる場合じゃない。
「ルーナです!!はじめましてーーー!」
男に男が舞い上がってしまった。だって、現世界じゃ拝めないレベルのイケメンだぞ?緊張するに決まってる。
美は全世界共通の財産だと思う。
「目覚めて日が浅いとの事ですが、お元気そうで何よりです」
「あ、はい。えーっと、こちらへどうぞ」
「はい。喜んで」
笑顔が眩しい!!