102 説明
102
いちいち説明するのが面倒なので、婚約者達を集めてもらって起こった事の説明会を開く事にした。
何があったの!?と急かす両親をなだめて、集まるのを待った。皆、各々の形で帰還を喜んでくれた。シャルルなんて泣いて大変だった。
懐かしいな、この空気。皆が集まったので、魔王界に行ったことを最初から最後まで、一気に話しきった。
シーンと静まり返る。
「魔王?6人目の婚約者?悪魔?」
「あ、紹介するよ。バッセ!ヴァルク!」
俺の足元の影から、黒い人影が現れ色づく。
「バッセと申します。魔王様の守護をさせて頂いてます」
「ヴァルクっす。魔王様とは友達っすかね」
「普段2人には悪魔の世界で休んでて貰って、滅多に会わないと思うから。悪魔居たなーだけでいいよ。2人ともご苦労さま。下がっていいよ」
サーっと影の中へ2人は消えていく。
「いきなり女神から悪魔で驚くかもしれないけど、後3回は変身するかもだから…覚悟はしといてくれ…」
周りはザワザワしている。まぁいきなり第3の世界の話を持ち出されたら混乱するか。世界を壊したのは、俺の遥か彼方の前世の姫さんだけどな。
皆を巻き込みたくは無いな。
「大丈夫なのか?」とリスタ。
レミットが飛びついてくる。
「前と雰囲気少し違うけど、ルーナは大好きなルーナだよ」
「うん。ありがとう」
ラファドは、オズオズとしている。悪魔を見て怖かったのかな。
ウィザは何やら考え込んでいる。
シャルルは6人目はどんな人!?とウエットの事を気にしていた。
「分からない事は聞いて。それぞれに答えていくからさ」
俺にとって、2つ目の居場所だ。理解して貰えるなら、伝えられるなら伝えたい。
女神の力を感じながら、ここが魔王国じゃない事を実感して淋しかった。ここも大事な居場所なんだけど、な。
その日の夜、ベッドにルワードが人の姿で現れた。
「お疲れ様だな、人の子の姫よ」
「ルワード。お前の気配は、あっちに居ても変わらないんだな」
「お主の守護龍だからな。全ての世界を統べるのが我だ」
「なるほどな。どこに行っても、ルワードは居てくれるんだな」
「いつでも呼ぶが良い」
「サンキュー。頼りにしてるよ」
久々の家のベッドで、泥のように眠った。知らないうちに、未知の世界で魔王してて疲れたのかな。
次の日の昼過ぎまで眠り続けたのだった。
読んで頂いて感謝!感想聞かせて貰えると嬉しみですっ
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