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【旧】無口な異世界転移者が大将軍に成り上がるまで  作者: かかと
サエルガマズ滅亡編
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14話~ハーグ~

 頭が痛い陛下の演説が終わり、半年が経ちました。あの時はかなり疲れましたね。そもそも人にへりくだるような挨拶自体があり得ないと思ってしまうわけです。他の王たちにも喧嘩を売っていますしね。どうしたものかと。まあ、私たちとしては良い演説です。宣戦布告をしなくて済みました。公式的な行事ですからある意味宣戦布告したと捉えられますからね。本当にある意味良かったです。


 侵入経路はケヴィンがいまだに駐留している国門からのルートしかないのです。そのルートは安易ではありますが、敵に見つかりやすい上に守られやすいということもあります。そうなれば奇襲組が必要になります。今回は山登りとなります。山を2山超えてその手前の村を落とします。この村は長年、フォン将軍が話をしている村でありその上寝返りが確実になっている村です。彼らの計らいで兵糧の備蓄もされているだろうということ。それだけ用意周到に話をしているフォン将軍が怖いですね。しかし、そのことは私もコーリン将軍はしっています。以前の話し合いでフォン将軍が主導し寝返りさせるということで話をしている村ですから。実はその村、サエルガマズの国門の近くに位置しています。あんまり大きな軍だとばれてしまいますので、全部で6千。コーリン将軍とフォン将軍の2つの軍で2千ずつ、そしてワカトシの千と私の千を合わせて6千となります。


 大軍勢で攻めますが、今回の戦いの肝は門をいかに損害が少なく突破できるかということにかかってきます。そのことはみんな承知の上です。それであればこの別動隊がいかに重要かということです。外から開けることができない場合には中から開けるしかありません。その時にこの別動隊を使うことになります。もちろん、最初の攻撃でこじ開けることができれば問題ありません。しかし、それは難しいでしょう。サエルガマズの上層部も分かっているでしょうから。


 別動隊の行程はかなり厳しく2か月以上の月日がかかります。本来なら行くような場所ではありませんからね。すでに多くの兵士が準備しています。それぞれ、時間差で出発します。ワカトシ隊は最後です。ワカトシ隊にこのような重要な任務を任せるのはどうかという意見もありました。しかし、彼らは新人であるために反対に誰も規定に染まっておらず、内通者も少ないということで選ばれました。レイが徹底的に調べていましたからね。漏れはないでしょう。


 しかし、あの皇太子がまさかこんなに早く戦争を行うとは思いませんでした。特に今回のサエルガマズに関しては思うところがあるようです。決断が早かったですからね。


 さてと、私も準備に入りましょう。


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