16話~ある女の子~
ヴィンセント国との戦いは終わりです。
ようやく首都に来ることができました。大きな街です。今まで住んでいた街も大きいと思っていましたが、かなり大きいです。周りにはかなりの貴族がいます。領主様のような方がたくさんいます。領主様からいろいろ頼まれていますが、どこに行けばいいんでしょうね。地図も書いてもらっていますけど、なんか配置が変わっています。店も変わっていますし、人も変わっているようです。
いろいろな人に話を聞きながら買い物をしますがうまくいきません。そもそもない物も買おうとしても買えるわけがありません。どこかに知っていそうな人もいないです。…、あの人、隣の人ではないでしょうか。ああ、そうか、今は隣の人ではないです。引っ越しでどこかに行ってしまったと聞きました。首都に来ていたのですね。なんか、顔色が悪いと思います。今までのような覇気もないような気がします。
あまり話さない人ですからこちらから話をします。男の人は驚いていましたが、どうやらここら辺の警邏活動をしていたみたいです。では詳しいですよね。無理やり、連れて行ってもらいたいと言いましたが、案外すんなりと頷いてくれました。やっぱり少しおかしいです。本来なら頷いていないはずです。
うーん、彼は元気がないように見えます。どこかを見ている印象があります。大丈夫ですかね。…、元気がないのはいきませんけどね。
後ろから剣を突き付けられています。…何かしましたか。ものすごく怖いのですけど。目も本気です。話を聞いていると彼の身辺調査ということみたいです。しかし、本国の中で身辺調査をしますか。今更だと思いますけど。私が叫ぼうとしたらどこかに行っていました。姿が見えません。彼は注目の的みたいです。
しかし、やはり心配です。大丈夫でしょうか。




