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5話~レイ~

 変わった運動をしている。ワカトシと言った男はそのまま運動を続けている。よく続けられるものだと思う。反復運動や剣を振るための上下の運動は非常に重要だ。まずは筋肉が柔らかいところから始まる。筋肉が柔らかくなければ怪我につながる上に次の動作に流れができない。


 筋肉をつければいいわけでもないため、筋肉の訓練は非常に難しい。ワカトシはそのことをよくわかっているのだろう。黙々と体を動かしては徐々に弛緩させていく。筋肉を弛緩させるのは痛みを伴うはずだが、彼は眉を少し動かしただけでそのまま弛緩させている。ゆっくりと慎重に体を確かめながら。


 彼はどうしてこのようなことを知っているのだろうか。筋肉運動のことは兵士ぐらいしか知らないことである。しかも、体が強い兵士はあまり知らない。そもそも、何もしなくてもこの簡単に剣を振ることができるのだから。知っている兵士は体力がない、もしくは体の小さい人ぐらいである。


 ワカトシのような体が大きい兵士がこの筋肉運動をしていけばかなり強くなる。私には無理である。体がそこまで強くない。男に生まれたかったとは思わないし、女で立場が悪くなることがあっても仕方のないことと思っている。でも、体が強く生まれたかったとは思う。いずれはみんな体が弱くなるが、始めに体が強ければ鍛えることもできるし、休みが少なくて済むのだ。それに体の調子を整えることも最低限でいい。


 そのようなことを考えても仕方ないか。しかし、ケヴィンさんの様子であればコーリン将軍のところへ配属されそうだ。コーリン将軍へも報告するのがいいのだろう。…、女が男を監視するのもどうかと思うが、仕方ないし。勉強になるのも確かである。私も同じ運動をしてみるかな。明日は筋肉痛だろうけど。


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