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第九十二話 レーちゃん歓待を受ける

レーちゃんはチョコラが書いた実家宛ての手紙を咥えるとチョコラの言葉も聞かぬ間の自分専用の出入りに作ってもらった窓から飛び出した。向かうはキャサル村。『ご主人様の母上にこの手紙を届けるのなの~』と、機嫌よく飛んで行った。


ルーバに視線を送ってみたが、『さすがに我でも神獣の鳥には追いつけん』と先に言われた。


『心配するな。不死鳥は神獣の中でも知能が高い。お主の実家も覚えておるだろう』



チョコラの家を飛び出したレーちゃんは3時間後にはキャサル村に着いていた。


チョコラの実家の窓辺に降り立ったレーちゃんは僅かな隙間に手紙を挟むと何度も窓をノックした。


ノックの音に気付いたチョコラの母、ルシーが窓に近寄ると一羽の鳥が窓辺に止まっているのを見つけた。その鳥はピーピー鳴きながら私の顔を見ると窓の隙間を突き出した。そこには何か白い封筒が挟まれており、これを受け取れと言う事かしらとそれを手に取った。


そこにはここの住所とサンドラ・ルシーと書かれていて、差出人はチョコラだった。

急いで窓を開け鳥を家の中に招き入れるとテーブルの上に案内した。


「レーちゃんだったわよね」

『ピーピー(そうなの。レーちゃんなの)

「この手紙を届けてくれたのね。ありがとう」

『ピーピー(どういたしましてなの)』

「疲れたでしょ。いま何かおやつでも持ってくるわね」

『ピー(ありがとうなの)』


ルシーがおやつのを取りに部屋を出て行ったところにチョコラの兄、ラディンとユシルが昼食を食べに戻って来た。


「おいラディン。テーブルにいる鳥ってチョコラの鳥じゃねぇか?」

「……本当だな。確かレーちゃんって言ってたな」

「聞いてみるか?」

「いや、聞いても分からんだろ……」

「まぁまぁ、こんにちは。もしかしてレーちゃんかい?」

『ピーピー(そうなの。レーちゃんなの)』

「おっ、答えたぞ」

「でも何言ってるからわかんないけどな」

「あら、帰ってたのね。お帰り。はい。れーちゃん。何もないけどこれでも食べて」

『ピー(ありがとうなの)』


レーちゃんは細かく刻んで出された焼き鳥を食べだした。


『ピーピー(美味しいのなの~) ピーピー(母上ありがとうなの~)』

「あら、喜んで貰えてうれしいわ」

『ピーピーピー(レーちゃんもうれしいのなの~)』

「そう。いっぱい食べてね」

『ピ~~』

「母さん……この鳥の言葉が分かるのか?」

「解んないわよ。でも喜んでくれているのは判るわよ」

「で、なんでレーちゃんはここに居るの?」

「チョコラの手紙を届けてくれたのよ」

「えっ、あいつが手紙??」

「父さんからも言われたからな……」

「でも凄いな。一回来ただけなのに覚えてたのか……」

『ピー』

「なんて言ったんだ?」

「さしずめ、私凄いでしょとか言ってるんじゃなないの?」

『ピー(そうなの) ピーピー(レーちゃん凄いのなの~)』


その後、帰宅した父を含めた昼食は豪華なものとなりレーちゃんはサンドラ一家から歓待を受けたのだった。


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