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第六十四話 ルーバとご飯

フェニックスが新しい家族に加わった事で名前を付けてあげた。レ―ちゃん。

決して羽の色が灰色だからでは無い事を断言しておこう。


「今日から君はレーちゃんね」

『うん。私レーちゃん。レーちゃんね。よろしくなの』

「レーちゃんもしゃべれるんだね」

『ご主人様だけと話せるんだよ』

「そうなんだ」


もしかしてロメーロ様がくれた意志の疎通ってチートのお蔭かな?


『従魔とその主人は想念で会話ができるんだ』


そう教えてくれたのはルーバだった。しかし、ルーバの時は初めから会話が出来てたよね……

それにうまいっ亭の人たちとも話してるし……


『我は高貴ゆえ、人間の言葉が話せるのだ』

「そうなんだ……」


『ご主人様。ご挨拶代わりにこれをどうぞなの』


レーちゃんがくれたのは一本の柔らかい羽だった。


『これを身に付けていると怪我も病気のしなくなるのなの』

「えっ、そんな凄いのもらえないよ……」

『遠慮はいらないなの。もう抜いちゃったから使って欲しいなの』


確かに抜いたのは元には戻せないなとその羽を貰う事にした。お礼とかではないけど、居間と寝室と庭の止まり木を作ってあげる事にしよう。篭に入れる事はしないつもりだ。


さっそく貰った羽を小袋に入れて首から下げた瞬間に穏やかで温かい空気に包まれた感じがした。


『おい。そろそろ昼だぞ。飯にしろ』


心地よい気分をルーバが壊してくれた。


「なんだよ、人が良い気分に浸った居たのに……」

『そんのものどうでも良い。飯だ飯』

「……分かったよ」

そう言えば、レ―ちゃんは餌が要らないとか言われたけど本当に何も要らないんだろうか……

ってか、ルーバの神界の住人だよね? 本当はルーバの要らないんじゃないないのか??

そんな疑問が沸き上がった。取り敢えず簡単に豚の照り焼き丼を作りルーバに出してやった。


「なぁ~ルーバ…… レーちゃんも神界の住人になるんだよな……」

『そうだが、それがどうした』

「いや、創造主様がレーちゃんには餌は要らないと言ったんだけど、お前も本当は要らないんじゃないのか」

『…………』

「なに、その沈黙」

『いや、必要だ。人間界の旨い飯を食ったら今さら要らぬなどとは言えんわ』

「じゃ~やっぱり無くても良かったんだ……」

『お主……まさかこれからは飯無しなどと言うつもりか』

「いや、言わないけど……」

『そんなことして見ろ、即神界に帰るからな!』

「そうか……それは寂しいな。けど、帰ったらもうご飯たべられないね。残念だよ」

『…………』


ルーバの弱みを握った気がした。


『ねぇ~ 人間のゴハンって美味しいのなの?』

『うまいぞ。レ―も食ってみろ』

『うん。ご主人様。レーちゃんも食べてみたいのなの』


レーちゃんに言われて同じものを細かくして出してあげた。


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