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第三十一話 騎士団副団長がやってきました

ここは騎士団団長室。


あぁ~いつまで書類業務をやらされるんだろうとゴーラル団長は辟易していた。

「アルウェイ…… アルウェイ?」

「この書類の山が無くなったらゆっくり話を聞いてあげます」

「いつ無くなるんだ……」

「団長次第です!」


チョコラの店から戻って既に5日。部下の訓練もアルウェイが指導すると言って俺はこの部屋から出してもらえていない。チョコラを怒らせただけでなく。今まで貯めに貯めた書類の処理が終わるまで監視付きの軟禁状態でアルウェイが訓練に立ち会わない時はあいつ自身で監視でもしているかのようにこの場所から離れない。


……逃げられない


「団長。私はこれからチョコラさんのお店に行ってきますので、しっかり書類を片付けておいてくださいね」


……置いていかれた。




たしかうまいっ亭の隣だと言ってきたな。あのおバカな団長は店の名前もロクに覚えてないなど何という事か……。


《洗濯屋・想いで》ここですね。


【作業中に付き、裏の庭までお越しください】裏に行けばいいのですね。


「こんにちは」

「いらっしゃい」

「失礼ですが、チョコラさんですか」

「はい。俺がチョコラですが……」

「私は騎士団で副団長をしています、アルウェイ・サーサンと申します。先日はうちの団長が大変失礼な事を致しまして申し訳ございませんでした」

「いえ、気にしないでください。俺も少し言い過ぎたかなって反省していたところですから」

「とんでもない。うちの団長には良い薬です。もともと騙すようなことをしたから悪いんですよ」

「ところでご用件はなんですか?」

「特別な用事では有りませんが、騎士団としてちゃんとした謝罪をしようと思いまして伺った次第です」



副団長さんが謝罪にって来たけど、俺の中ではもう終わってるっていうか、そんなに怒っては居ないんだよな……。たしかにちょっとだけムカついたけど、もう許して騎士団の仕事もしようかなって思ってたところだったから副団長さんにそう伝えた。


「とんでもないです。こんなに早く許したらまた図に乗りますからちゃんと三か月は仕事を引き受けないでください」


えっ……まさかそんなふうに言われるとは思わなかったからこちらが驚いてしまった。


「でも、そちらも困るんじゃないですか?」

「大丈夫です。なのできっちり期限は守ってくださいね。お願いします」


そういって副団長さんが帰って行った……。

本当に謝罪だけで仕事の再開を頼みに来たんじゃなかったんだ……

なんか不思議な人だった。


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