第百九十八話 これからの風景
いつもお読みいただきありがとうございます。
誤字報告もありがとうございます。
応援を頂いて頑張って書いてはいますが、今日は短いです。平素の半分ほどですがご容赦ください。
医学学校のスキル鑑定から数日、アントンが居なくなったことにはまだ慣れないが何処となく平常に戻ってきた感じがしていた。
あの日マルサールの鑑定で示された『導き』とはどんなスキルなのか気になるがこれは今度神父さんにでも聞いてみることにして深く考えないことにしていたそんな朝のこと
『主殿、話がある』
親鳥さんが俺に用事とは珍しい。
「何でしょうか」
『今日はレーを連れて神界に戻りたいのだが良いか』
「わかりました。ゆっくり行ってきてください」
『用が終わればすぐに戻る』
そう言い残してレーちゃんを連れて出かけて行った。
『おい』
今度はルーバだ。
「どうしたの?」
『明日ロメーロのところに行くぞ。そのつもりで居ろ』
「わかったよ。気を付けて行って来いよ」
『お主も行くんだぞ』
「なんで??」
『行けばわかる。良いな。伝えたぞ』
ルーバからロメーロ様のところに行くと言うのは初めてのような気がした。
もしかしたらレーちゃん親子も関係しているのだろうか…… そう言えばホンちゃんはどうしたのだろう? 今日はまだ見ていない。
「ねぇルーバ、ホンちゃんは何処に居るの?」
『ホンか、そう言えば我も見てはおらぬな』
「そう……」
いったいどうしたんだろうか? 今日は珍しく従魔たちの様子がおかしい気がしているのは気のせいだろうか??
開店準備をマルサールが終えたようで俺の指示を待っていた。
一応は開店時間を決めているがいつも準備ができしだい開けていたので「開けようか」と声を掛けた。
ポツポツとやって来るお客さんの対応をしながら作業場で仕事をこなす。
マルサールは先日の鑑定会で自信を付けたようで査定以外の鑑定も始めたようでレベルアップに励んでいるようでお客にも喜ばれていたよ。
店からキッカとアントンが居なくなったがマルサールのお陰で活気は失っていない。これが普段の光景になって行くんだなしみじみ感じたのだった。




