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第百四十六話 どうしてギルド長が??

受付をしてくれている人が固まったままなかなか戻って来てくれないのでどうしようかと困惑していたらやっと戻って来てくれたようで急に姿勢を正された。


「も…申し訳ありませんでした。まさかレシピ研究家のチョコラさんとも知らず失礼を致しました」

「はい?レシピ研究家ってなんですか?」

「あっ、すいません。忘れてください」

「いや、気になるんですけど……」

「あの…その…実は……」


言い難そうに教えてくれたのは俺がタージさんに教えたレシピ全部をタージさんがレシピ登録していたらしく、そのレシピがこの国では新しい物ばかりで売れ行きも良く、ギルド内ではレシピ研究家と呼んでいたのだとか。申請も代理申請ばかりで誰も俺の顔を知らなかったから口座カードに記載されていた情報を見て本人を目の前にして驚いたという事だった。


「本当に失礼をいたしました」

「いえ、それで登録なんですが……」

「はい。すいません。それではまずは会員登録を致しますので、こちらの申請書にご記入をお願いします」


渡された用紙に必要な所を言われたように書いていく。


「では、少々お待ち下さい。口座の統合も致しますので少しお時間が掛かります。お待ちいただく間に登録をされる業種をこちらの用紙に判る範囲で結構ですのでご記入をお願い致します。細かいところは後ほどご説明いたします。それでは少しの間席を外させて頂きますね」


新たに渡された用紙を見ながら言われたように判る所だけを書いていき、待つ事20分。


「お待たせいたしました。こちらが当商業ギルドの会員証になります。口座統合も済んでおりますのでご確認下さい」


そう言うと会員証で操作した記録を見せてくれた。


「ご確認頂けましたらこちらの口座カードは破棄致す」


そう言うと職員の人は何やらの機械にとおすと情報が削除された確認として先ほどと同じよう操作をして記録が出てこない事を見せてくれたが、それよりも気になることが俺にはあった。


「それでは続いて業種登録をさせて頂きますね」

「あ…あの……」

「何でしょうか?」

「この残高だけど……間違いではないですか?」


さっき見せてくれた記録の中に口座の残高が書かれていて、金貨3326588枚・銀貨9032枚・銅貨40枚となっていた。


「間違いはありませんよ。チョコラさんのレシピはこの国だけでなく近隣諸国でも売れていますし、今までご出金された様子も有りませんのでこのような形になったかと思われます」

「そうですか……」

「それとですね、登録手続きが済みましたら当ギルド長がお話をされたいとのことですが、お時間は大丈夫でしょうか?」


はぁ? なんでギルド長が?? 断る事って出来るんだろうか? それよりも断って何か不都合な事が……… ここは会っておくのがベストだろう……


「わかりました。時間は大丈夫です」

「では業種登録を済ませてしまいましょう」


それからはあっと言う間に終わった。結局、本業のクリーニング業とジュグレさんから言われた修理修繕業・古物売買業。それとなぜかギルドから強要されたレシピ研究業が登録されることになった。


「お疲れさまでした。お手続きはここまでです。ではギルド長の所にご案内いたします」


これからどんな話をされるのかドキドキしながら職員の後をついて行くのだった。


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