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第百三十五話 お祭りも終わり

お久しぶりです。一旦完結をしてから一月半。この間に続編をというお声をたくさん頂きまして、期待に応えられる内容になるかどうか不安もありますが、再開する事に致しました。

毎日の更新とはいかないかも知れませんが再度よろしくお願いします。



クラム新王の戴冠式も終わり、街のお祭り騒ぎも収まった後だった。チョコラは依頼された服の山を見てため息をついていた。祭りが終わりもう着ないからと売るためにもう一度クリーニングをしておこうと言うお客が殺到して来たのだった。


俺は王都のファッションには疎いけど正直にいうと売れるのだろうか疑問に感じている。仕事だから綺麗にはするけど、型が古いような気がしたのだ。どう見ても新調したと感じた人はデザインが洗練されていたというか、人目を惹き付けるような華を感じたけどここに在るのはゴテゴテした装飾品で見た目が派手な造りの服ばかり。それが山ほど在るのだからため息が出ても仕方がないと思う。


『お主は要らぬ事を考えているのだな。売れるかどうかはお主には関係ないだろう』


漏れた独り言を聞いていたルーバが呆れたようにツッコんできた。


『王都で売れないと思うなら地方で売ればいいだろう。お主の村が有る領地に持って行けば売れるのじゃないか』

「そりゃたぶん売れると思うけど…… 俺が考える事じゃないと言ったばかりだだろ」

『そうだがな』




全ての依頼品をお客に返して数日が過ぎたころから言いがかり的なクレームを言われ出した。


「クリーニングの仕上げが悪いから古着屋で引き取って貰えなかったぞ。どうしてくるんだ! 責任取れ!!」

「俺も古着屋に同じこと言われたぞ! どうしてくれるんだ!!」


どうしろと言われてもどうしようも無い。具体的にどの個所か良くないのかを聞いても「古着屋に言われた」の一点張りで話が進まない。やっと聞けたのが古着屋の名前だけで取り敢えずお客には服を預かり帰ってもらった。


同じようなお客に来られたら対応が出来ないと思い、一旦店を閉め古着屋に行ってみる。そこで言われたのが……


「申し訳ない。戴冠式の後から買取り依頼の客が増えたのは良いが、デザインが古くて売るに売れないから断り文句で難癖を付けて断っとったけど、お前さんの所に迷惑を掛けたようだな。本当にすまん。しかしな、わしの所も限度があるからな……」

「そういう事でしたか……。分かりました。後はこちらで対応しますので気にしないで下さい」

「すまんな」



この後まさかルーバの進言を実行する事になると思っていなかったが、2~3着なら良いかとそのままクレームで預かっていた服を買い取ったのが間違いだった……

それから来るわ来るわ。合言葉のように誰もが言ってきた


「古着屋で断られた責任取れ!」


まともに対応するも面倒くさい。もう諦めてルーバが言ったようにすべてを買い取ることにした。

地方で売って来るよ。


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