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第百八話 近衛副隊長・カルラの催促

商業ギルドの依頼でシュークリームの講習会を開いた後、あちこちの店で売り出されたことからうまいっ亭に来る客も落ち着き、俺が刈り出される事も無くなった。


やっと平穏な日常に戻ったことで後回し後回しと放置されている騎士団と近衛隊の武具をそろそろやらないと契約不履行にもなりかねないと思い作業を進めていた時だった。


「チョコラ殿はお見えか」


あっ……この声は騎士団のゴーラル団長かな??まさか催促に来たとか……


「はい。お待たせしました」


やはりゴーラル団長だった。


「チョコラ殿。お久しぶりです」

「団長さんも元気そうで何よりです。それで用件はなんでしょう?」

「いや、たいしたことは無い。このところ納品される数が少ないからチョコラ殿に何かあったのではないかと見に来たのだ。決して催促ではないぞ」


あぁ~ これは暗に催促しているな……


「私は催促に来ましたぞチョコラ殿。このところ約束の数が治められていないととの事。王家のご友人という事も有り、多少は目を瞑っていますがそろそろ本腰を入れていただなくては……」


カルラさんまで来ちゃったよ……


「騎士団は催促しないようなので、今日は近衛隊をメインで仕事をしてもらいますよ」

「えぇ……」

「えっ、じゃありません。私も本日は一日中監視する予定で参りましたので早速作業に入ってください」


有無を言わせない迫力に何も言えない状態の俺。


「あれ、まだ居たんですかゴーラル騎士団長? 催促でなくチョコラ殿の様子を見に来ただけならもう気が済んだでしょ。用が済んだのでしたらさっさとお帰り下さい。作業の邪魔になります」

「あっ……いや……」


騎士団も近衛隊も団長より副団長の方が恐ろしいのかゴーラル団長は追い出された……


「チョコラ殿。何か?」


やべっ、顔に出てたか??


「いえ…… あっ、仕事しますね」

「当然です。今日は剣100・槍50・鎧100を納品してもらいます。終わるまで私も帰りませんのでそのつもりでお仕事に励んでください」

「…………」


それからカルラさん監視の元で仕事をすることに…… ルーバは関わり合いたくないのか『うまいっ亭でアイドル犬をしてくるぞ』と隣に行き、レーちゃんは『ご主人様、この羽を使うのなの』と羽を一枚くれるとルーバに着いて行った。


羽をくれたのは嬉しいがさすがにカルラさんが見ている所では使えないんだよ……もし知られたら何を言われるか……じゃない、させられるか分かったもんじゃない。


その後もカルラの鋭い視線に身の危険を感じつつ、ひたすら言われた数をこなすチョコラだった。



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