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第百四話 手土産はシュークリーム (後編)

前回と今回は前後編でのレシピ回です。

本話は本日二話目ですので103話をお読みになられいない方はそちらからお読みください。

「しかし、これをどこで覚えて来たんだ??」

「母さんから教えて貰っただけだから……」

「そうか……」

「でもあと3回は焼くつもりだから覚えられると思うよ」

「おう。レシピはもう覚えたけど後は手順と慣れだな」


さすがプロの料理人だね。


では、カスタードクリームをつくろうか。


材料は牛乳500g・砂糖(グラニュー糖)120g・小麦粉40g(コーンスターチがあれば半量づつ)・卵黄120g(約6個分)・バニラビーンズ半本もしくはバニラエッセンス少量・好みで無塩バターと生クリーム


「このバニラビーンズってなんだ?」

「俺の村で取れる植物の種だよ。良い香りがするんだ。俺の村では香水の原料として栽培されている」

「香水の原料?」

「俺の村ではね。でも食べられるから安心して」

「……そうか」

「じゃ~作るよ」


牛乳にバニラビーンズを縦に切って鞘から種を取り出し、両方ともつけて置く。鞘は少し叩いておくと付け時間が短く出来る。


鍋に小麦粉を篩いに掛けてこし、砂糖を入れ良く混ぜるたら牛乳150gを入れ良く混ぜ、そこに卵黄を入れさらに軽く混ぜる。


残りの牛乳は人肌より少し熱めに温め、先ほどの卵黄液に入れ混ぜ合わせたらやや強火で鍋の中心がフツフツするまでかき混ぜながら火を通していく。

クリームがボコッボコッと沸騰してきたら出来上がり。火から降ろす。

なべ底が見えてくるほど火を入れ過ぎると冷めた時の出来上がりが硬くなるから要注意だよ。


バニラエッセンスを使う時はここで入れよう。好みでバターを使う時もここで入れよう。香りと滑らかさがアップするよ。


出来上がったクリームはパッドに移し平らにならしたら表面に油紙(ラップ)を掛けて空気を遮断して冷ます。



クリームが冷めたら一度裏ごしすると滑らかさが増すよ。その後に生クリームをいれ混ぜ込むとフワッとした食感のクリームになるからお好みでどうぞ。


今回は純粋にカスタードクリームだけで勝負だ。


出来上がったクリームをシューに詰めたらシュークリームの完成。さっそくタージさんが試食をしていた。


「さっきの生クリームだけでも美味いが味が濃いカスタードクリームの方がさらに美味いな。

「せっかくだから、両方入れてみたら?」

「そうか! うん。これも美味い。両方のクリームが楽しめるな」


タージさんが試食で感動していた時に横から声がした。


『おい。我らにもそれを食わせろ』

『レーちゃんも食べたいのなの』


食いしん坊コンビである。


「これは明日持って行く物だから2個だけだからな」

『ふむ。2個とは少ないがそれでも良いから早く食わせろ』

『ご主人様~早くなの~』

『やはりもっと寄こせ!』


我儘を言い出したルーバを無視して作業を続ける。

ここからはタージさんがシューを作り、俺がカスタードを作り、空き時間でシューにクリームを詰めていった。プレパーティーには100個を持って行く予定だったが、タージさんが明日この店でも出すからと言って結局、試食分も含めて5回分のシューを焼いたのだった。


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