スタート
明るく眩しかった。
目が慣れるのを待つと、見えてきた光景に思わず俺は声を漏らした。
「えっ」
気がつくと男子掃除係二班は知らない場所にいた。
「家事?」
U字路は周りを見ながら不安な様子だった。
伊藤達がいる場所は町の様だった。しかし、多くの建物は焼け焦げていた。煙が出ている場所もある。まだ燻っているのかもしれない。人は見当たらなかった。
異常は場所だけではなかった。
5人は見慣れないモノをそれぞれ持っていた。
伊藤の場合は槍であった。
柏木が何かに気がついた。
「何か来るぞ?」
遠くから何かが来る。
それは人だった。
だが、白い。
髪の毛も肌の色も着てる服も真っ白だった。
性別もよくわからない中性的な容姿だった。
そいつは、5、6メートルくらいまで近づいて来た。伊藤達は警戒し、少し後ろに下がった。
それを読み取ったのかわからないがそいつはそこで止まった。
《まだ生き残りがいたとは》
声を聞いた途端、5人は驚いた。
聞いたことのない音だった。まるで、頭に直接浮かんでくる様な。言語ではなく意思がそのまま頭に入ってくる感覚だった。
《天罰だ》
そいつが、右手上げる。
次の瞬間、そいつの頭が後ろに引っ張られる様に、仰け反った。
何が起きてるのかさっぱりだった。
思考が止まる。
そいつが後ろに倒れるのを見ながら立ち尽くす。
「こっちだ!走れ!」
後方から人の叫び声が聞こえ振り向くと、男が手を上げていた。
「行こう!」
新井が、男の方へ走り出す。
ほかの四人は、少し躊躇したが、すぐに新井を追いかけ男のところへ走る。