隣恐→不安定な男
いつも怖くて、嫌だった
昼飯を買わないといけない。
スーパーに行かないといけない。
部屋を出て、靴を履いて外に出た。
通行人とすれ違う、俺だって通行人だ、でもすれ違ったのは通行人だ、間違いない。
オバサンだろうか、オジサンだろうか、わからない。
猫と会った、猫はこっちを見て全身で緊張していた、どうしてかわからない。
神社の入り口で目を閉じて何かを祈っている、あたまに大きなこぶのできた男がいた。
神様なんだと思った。
真っ黒なカラスがギャーとなく…すこしだけ視界が歪んだ、カラスのやろう、神の瞑想のじゃまをした。
恐い、怖い怖い! やめろ!
スーパーで出来合いの天丼を買った。
いつもは以下の天ぷらが入っているのに、鮭の天ぷらがはいっていた。
いつもとちがう、ストレスだ。
実家に電話した。母が出た。
「調子はどう?」
その言葉に努めて明るく答えていた。
ジャージにサンダルの40くらいの男が、視界に嫌に入ってくる、目を合わせてくる。
なんだ、俺が電話しているのが悪いのか、お前何様だ。
頭に来た。無視をした。
ここはお前だけの場所じゃない、スーパーの入り口の横だ、この場所はお前の物じゃない
いやだ、憂鬱だ、もし殴られたら警察に行けばいい・・・難しいことは何もない。
でも怖い、怖い、怖い