過去と今
銘苅齊彬
小学校に入学した自分は、陽気な性格で、誰にも明るく別け隔てなく接することができていた。 顔はブスだったがクラスの人気者だった。
でもそれが気にくわない奴もいる。
小学校の中学年から俺は次第にいじめられるようになっていた。
明るいだけが取り柄の俺にはそれが奪われたな何もできなくて。何も自慢できるものがなくて。次第に友達も減って最終的にはほとんど友達がいなくなっていてそれでもなお友達でいてくれたのは小さい時からの親友4人だけだった。
時がすぎるごとにいじめはエスカレートしていったもう高学年になる頃には毎日が辛くて死ぬほど生きることが嫌だった。
何度も何度も自殺した、でも死にきれなかった。怖かった。
どれだけ頑張っても人並みにはなれなかった。
中学に入ってもいじめは続いた。がそれほど酷いものではなく小学校の時に比べればマシなものだった。
そんなある日クラスのいじめっ子たちにトイレに呼ばれた。行きたくなかったがいやいや行ってみると三人組で俺を待ち構えていて。来るやいなや早速金を要求してきた。
ここで舐められたら中学校生活三年間辛い生活が待ち受けている。
俺は必死に反論した。「なんで持ってこなくちゃいけなんだよ」「嫌だよ」
するといじめっ子たちは案の定。
「なんだよお前調子に乗ってんじゃねえ」「殺すぞブス」
と怒鳴りつけながら殴ってきた。
反撃しなきゃ、戦わなくちゃ、
必死にそう思った。
拳を固く握って手を前に前に出した必死に手を前に出した。
気づいたら三人は血を出しながら自分の前に倒れていた。
この日から俺は一切いじめを受けなくなった。
と同時に俺はこう思うようになった。
『強ければいじめられないじゃん』
その日から俺は合気道を習うことにした。部活も剣道部に入った。部活の帰りに、合気道の道場へと足を運び。夜遅く帰ってきては勉強して寝るの繰り返しだった。
合気道と剣道に打ち込んだ。
でも合気道をしていて気づいた事がある合気道は護身術であってを攻撃する術じゃないという事だ、だから合気道を習ったものの一切実戦で使うことがなかった。
剣道では地区の新人戦でベスト4に入るほどの成績を収めるほどになっていた。
いじめっ子を殴りつけたその日から変わったものがもうひとつあるそれは、校内の不良どもによく喧嘩を売られるようになった事だ。
はじめはタイマンで勝つのがやっとだったけど次第に二人三人と相手にしても倒せるようになっていた。
校内で自分に勝てる人がいなくなった時みんなは俺をシカトするとようになった。
正直殴る蹴るよりもシカト無視される方が辛い。みんなに笑ってもらえる、近くでいて楽しいと思って守らえるようになろうと努力した。はやりの本を読みあさり。話術の勉強を必死にした。
努力は実ってみんなまともに話してくれるようにはなった。がみんなからしたら多分俺は喧嘩だけが取り柄のおしゃべりブスと思われていたのだと思う。今になって考えてみるとあの頃の俺への態度はそんなかゆじだった
中学2年の10月。
みんなが進路を決めている頃俺の進路は何一つ決まってなかった。
そんな日曜日のこだったこの日は10月なのに昼間の日差しを忘れてしまうほどの曇り空だったのを覚えている。
家で趣味の小説を書いていた時ふとこんなことを思った。
「俺はみんなに自慢できるものがあのだろうか」
(よく考えてみたら剣道と合気道以外自分の誇れるものはないじゃないか、しかも剣道は賞は取るものの全国大会や県大会やまして県大会すら出た事ないのに自慢していいのだろうか?合気道はやってるだけでなんの功績も残していないこれは誇っていいことなのだろうか?だとすると俺に誇れるものは何もないじゃないか。)と。
勉強は得意じゃないむしろ順位は下から数えたほうが早い方だった。
何か一つみんなを驚かせるような、誇れるようなものをと考えた時に?自分では絶対受かりそうにもない高校に、入ってやろうと思った。
それからの俺は合気道をやめ必死に勉強をした親しい友達に病気じゃないか?疑われる程に勉強した。必死に、必死に。
その甲斐あって俺は見事、県内で一番難しい高校に入ることができた。
入ってからも勉強漬けで厳しい毎日だった。人並以上勉強した。おかげで順位は前の方だった。部活も中学から引き続いて。剣道部に入った。そんな充実した日々を送ってた。
ある日。
学校の創立記念日。
ある美少女を助けた。
美少女を助けたその日の夜。深夜2時近くまで小説を書いたあと眠りについた。
『目覚めよ』
『目覚めるのだ齊彬よ』
「うっ…んぅ…」
ゆっくり目を覚ますとそこには見覚えのない真っ白な部屋にいた。そして目の前には、大量のひげを生やした爺さんがいた。
「うお!ここはどこだ!!ん?てかあんただれ?」
『私はこの世を統べる神』
「神?」
『そう、神だ』
「じゃ神様俺もう寝るから」
『え!?え、えちょっと!』
「なに?」
『あのさ神様だよ?神様出てきてるんだよ?ちょっとぐらい話きいてよ?』
「じゃ聞きますけど、神様今何時ですか?」
『……………午前3時』
「ホラーーー!こんな時間に怒られた人の気持ち考えてくださいよ!!明日俺がっこうなんですよ!早く寝ないと!死にますよ俺!起こす時間帯が悪いですよ!」
『そんなこといったって!お前2時に寝たじゃん!』
「わかった、わかった話ぐらいは聞くよ」
『うむ』
『昨日おぬし少女を助けたじゃろう』
「うん、それが?」
『うむあの少女天使なのじゃよ』
「はぁ?」
(何言ってんだ?こいつ?)
『厳密に言うと彼女は天使の末裔なのじゃよ、信じるか信じないかは別としてまず私達の同胞を助けてくれたことに感謝する、ありがとう』
「あ~はいはいどういたしまして」
『助けてくれたお礼と言ってはなんだが一つお前の願いを叶えてやろう。』
「まじで?んじゃ、世界が羨むぐらいの超絶格好いい人間にしてくれ。んじゃ頼んだよもう眠いから寝るねお休み」
布団をかぶり眠りについた。
『わかった。』