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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

推理王ショウナン

推理王ショウナン5D's

作者: 光煌晃

――ライディング推理――


――それはスピードの中で進化した推理――


――そこに命を賭ける頭脳は大人の少年を見た目は子供の少年は1Sと呼んだ――


 何かがおかしい。巷で起こる高校生探偵の粗製乱造に高校生探偵界の未来を危惧している、【東京山 湘南】(とうきょうやま ショウナン)(7)は今の状況に違和感を覚えた。

 俺、ショウナンは幼馴染の【モーリー・ネイチャン・ラーン】(17)の父【ゴロー・ネムリー・ラーン】(38)が招待された、著名な作家のパーティに来ていた。

 なぜ幼馴染の親の招待されたパーティに参加しているのかは気にしないでくれ、色々あったんだ。別に探偵の仕事という建前で学校を休んで遊園地で遊んでいたらめっちゃ怖い黒ずくめのおじさんに目をつけられて殴られたて薬を飲まされたのでおっちゃんことゴローに守ってもらっているわけではない。断じて。

 あと俺の名前だがこれは別に偽名ではない。よしんば毒薬を飲んだとして子供になって生き残っていると思うわけがないだろう。おおっぴらに推理しているせいで最近は周囲からかなり生暖かい目で見られつつあるがまぁ大丈夫だろう、多分。

 さて、改めて現在の状況を説明しよう。現在俺たちは殺人事件が発生したため一般の方の退避と現場検証を行っているところだ。被害者は【臼烏 古幡】(うすがらす こはた)(31)、警察でS-スケーターだ。死因は禿散らかした頭にある弾痕から、至近距離から頭部を銃で撃たれ死亡したものと思われる。死亡推定時刻はまだ不明だが発見されたのは15時58分でパーティ会場の控室で倒れているところを給仕の人に発見された。

 現在の容疑者は俺たちの3人の他には以下の通りだ。


 【ソノガー・R・スズキ】(17)。女性。モーリーの友人でスズキ財閥の娘らしい。モーリーがいないとき顔を合わせるとちょっと頭を下げて挨拶っぽいことをしあう仲だ。金持ちは死ね。

 【人良 振扉】(ひとよし ふるどあ)(48)。男性。ちょび髭がトレードマークの画家で今回のパーティの主賓だ。かなり儲けてるらしく羽振りもよいが実は美大に落ちたという噂がある。金持ちは死ね。

 【苦面 平羅】(くめん へいら)(29)。女性。これまた著名な画家だが「マヂ才能なぃのっらぃ……」とよくSNSでつぶやく割に絵を貶されるといつまでも粘着してくるらしい。

 【岸山 ヨーコ】(きしやま よーこ)(?)。女性。パーティーにまでふりふりのステージ衣装アイドルでやってきた頭軽そうな女だ。ゴローのおっちゃんと人良は彼女の熱狂的なファンである。


 臼烏はこの辺では有名なS-スケーターだった。いったい誰が殺したのかはまだわからないがS-スケーターを殺し世界の犯罪係数上昇の一助を担った犯人を許すことはできない! 探し出してぶっ殺してやる!

 この中で俺が犯人にしたいもとい犯人と疑っているのはソノガーと人良。犯罪者は死なねばならぬ。そして奴らは死ぬべき人間。となれば奴らが今回の事件を起こした犯人であることは明白だ。

 そして容疑者の奴らにはまたしてもアリバイがある。何とかしてこれをくじかねばならない。

 しかし今回は被害者の残したダイイングメッセージがある。先ほどおっちゃんたちが一般の人たちを楽屋に退避させている間、被害者の臼烏の胸元を探ったところ血に濡れた手帳に血文字がかかれているのを発見した。みんなが戻ってくるまでに確認しておこう。



『私は今回の犯人について真に驚くべき事実を発見したがここに記すには血液が足りなすぎる』



「しかし凶器はどこにいったんだ? 我々が来たときには何もなかったが……」

「犯人が持ち運んでいるに違い間違いありませんな」

 おっちゃんと容疑者達が帰ってくる。ちょび髭こと人良がそれっぽい推理を言っているがしらばっくれおって第一容疑者め。必ず貴様を冷たい牢獄の臭い飯にしてくれる。

「ヨーコちゃんはねぇ~怖いからぁ~ゴローさんと一緒にいたいなぁ~」

 すっとろい喋り方でゴローのおっちゃんを誘惑している岸山。チッ、俺の味方を取り込んで立場を有利にする気か。だが甘かったな、おっちゃんは推理では全く役に立たない。取り込んでも無駄だ。第二容疑者のソノガーはモーリーと駄弁っており残りの苦面は一人スマホを鬼のような形相でいじっている。というか今日こいつは一日中スマホにらみつけてたな。怖いよ。

 さて、俺はS-スケーター、スピードの世界の探偵。探偵は神速を貴ぶ。早速けりをつけさせてもらおう。

「みなさん、私には早くも犯人が分かりましたよ」

 俺の一言に室内がざわつく。当然だ、まだ検死はおろか警察すら来ていない。

「ちょっとボウズ、あんた適当言ってんじゃないわよ」

 突っかかってきたのはスズキ財閥の娘、ソノガーだ。ケッ、アバズレが。だから金持ちの娘ってのは嫌なんだ。

「いやぁ簡単なことです。先ほど俺はドアマンから人の出入りを聞いたんですが、容疑者であるあなたたちの中で出入りをした人間はいませんでした」

「ではやはり犯人はわからないのでは?」

 今度はちょび髭人良が反論してくる。金持ちばかりがうるさいな。

「いいや、一人だけ外に出ることができた人がいますよ。それは人良さん、あなたです!」

「うぐっ! な、なにをバカなことを……」

「この中で唯一、主催者側のあなたはパーティの途中裏手の誰もいないドアからこの会場を抜け出すことができたんです! つまり状況的に見て犯人は人良! お前しかない!」

 慌てふためく人良。図星だなこれは。

「ご、誤解だ、ショウナンくん、考え直してくれんか」

「なめるなよ人良! 俺は誇り高き探偵、自分の推理を曲げたりしない!」

「ワシ以外の人を犯人にしてくれたら生活費とか色々融通するよ」

「人良さんが犯人なはずがない! 犯人は何らかの方法で部屋から出たんだ!」

 しかし人良さんが犯人でないことが確定的になった今、犯人はソノガーに決定だろう。彼女のアリバイを崩さねば。

「私です、私が殺しました!」

 推理が行き詰り皆が考え込んでいたところいきなりソノガーが自白の言葉を叫びあげた。唐突な自白に周囲の人間は困惑している。しかも当の本人は自白したとは思えない驚きの表情で固まっていた。それもそのはずだ。なぜならさっきの自白はリクルートスーツ型変声器を使って声を奴のものに変えた俺がやったものだからな。

「決まりだな。本人がやったという以上、犯人はソノガー! お前しかいない!」

「ちょっとその推理は待ってください」

 しかし俺のキメ台詞に割り込む人間がいた。声のする方を見ると見慣れた姿が飛び込んできた。異議を上げたその人物は俺もよく知るS-スケーター、渡辺警部だった。

「先ほど給仕用のカートを確認したところ下段に靴で踏み荒らしたような跡がありました。どうやら犯人はカートの下段に忍び込んでパーティ会場を出入りしたのでしょう。推理の再考が必要だと思います」

 クッ、確かに筋が通る……。しかし何故だ? なぜ渡辺警部が俺の推理の邪魔をする? 困惑した俺が渡辺警部を見やると俺の考えていることが分かったのか、いつもの人の好さそうな笑顔を浮かべながら答えた。

「ショウナン君、先日の走美の逮捕の時は奇しくも共闘しましたがもともと私たちは敵同士なのですよ」

 なるほどな。確かに俺たちは一時協力し合ったが本来は共に真実を競い合うライバルだ。俺の推理に異議を唱えるのは当然だったな。

「だが渡辺警部。俺の推理に穴はない。ソノガーも自白しているし奴が犯人であることはまぎれもない真実!」

「いいえ、先ほどの私の推理で誰でもこの部屋を出ることができることが証明されました。それに先ほどの自白、ICレコーダーで録音して分析してみたところショウナン君の声が混ざっていました。これは彼女自身の自白ではないことの証拠です」

 俺は一つ舌打ちをする。やはり渡辺警部、味方に居れば心強いが敵に回るとこれほど手ごわい奴はいない。

「いや……やつは社長令嬢だ。側近の黒服を使えば簡単に……」

 俺は苦しいながらも真実をひねりだす。だが渡辺警部はそれを手で制し言い放った。

「ショウナン君、もうスタンディング推理はいいでしょう。私たちが真実を見つける方法は一つ」

 それを聞いて口角が上がる。なるほどな、やはり渡辺警部、彼もまたスピードに取りつかれた男。

「上等だぜ渡辺警部! ライディング推理であんたの曇った目に今輝きを取り戻し、真実を突き付けてやるぜ!」

「それはこちらの台詞ですよショウナン君」

 既にこの場の人間の手にはスズキ財閥の手の者たちによってS-スケートが手渡されていた。さすが大企業で努めているだけあって有能だ。


「行くぞ! ライディング推理! アクセラレーション!」


『推理が開始されます。一般車両はただちに退避してください。繰り返します』


 俺たちがパーティ会場を飛び出し加速を始めると町のシステムが俺たちの推理を感知してライディング推理に最適なルートを検索、用意し始める。

「ちょっとショウナン、あたしの声を偽造してなんてことしてくれんのよ!」

「偽造ではない、真実の代弁だ!」

 ソノガーとS-スケートをぶつけ合いながら争う。だてにモーリーの友人やってないぜ。なかなかのS-スケーターだ。ここはソノガーを直接殺るのは諦めよう。周りの雑魚から散らしていくのがライディング推理の定石!

「苦面! あの女がお前の絵クッソへたくそだなって笑ってたぞ!」

「キエエエエエエアアアアブロックブロックオオオオオオ!」

 俺は岸山を指さし苦面をけしかけると思い通りに向かっていった。よし、暴走した苦面に巻き込まれて二人リタイヤだ。走れないS-スケーターに発言権は回ってこない。これで俺が大幅に有利になる!

「そうはさせませんよショウナン君!」

 しかしすんでのところで渡辺警部が二人の間に入り込み苦面をはじき返した! クソッ、なんてスケーティングテクニックだ! はじかれた苦面は体勢を崩しS-スケートから落下。はるか後方へ消えた。これでは特攻要員がいない!

「なんて汚いんだ……」

「うるせぇ人良! わいろ送ろうとしたお前が言うな!」

 俺は犯人追跡(ターミネート)メガネから日光を集めて照射した。見事

人良の頭髪は炎上し、みるみるスピードが落ちていった。わいろの件があるから生かしておいてやろう。

「ショウナン君、私の推理では犯人は岸山さんです。ふりふりのアイドル衣装ならば凶器を隠すこともできます。それに防犯カメラをチェックしましたが15分ほど彼女がパーティー会場から居なくなっている時間がありました。彼女が犯人に違いありません」

 くそ、流石渡辺警部、こちらの思い通りにはさせてくれないか!

「だがそれも状況証拠! 会場のドアマンはスズキ財閥の者だ。ソノガーならば見なかったと証言するように仕向けることができる!」

 推理と推理のつばぜり合い。白熱するライディング推理に俺たちは思わず笑みを浮かべていた。


「いい加減にしな! チンケな探偵ごっこはここまでだ!」

 突然岸山が豹変し叫んだかと思うと奴のふりふりのアイドル衣装がはじけ飛び筋肉の怪物へと変貌した。うるせえぞこっちは推理中なんだよ! と黙らせようと口を開けた瞬間、岸山はS-スケートから飛び降りた!

「なっ……!」

 そして岸山はあろうことか自らの足で道路を駆け出した! しかも俺たちのS-スケートのスピードについてきやがる。なんてやつだ! 人良は岸山の豹変を見てショック死した。わいろが!

「S-スケーターたちよ! お前たちの騙る真実にはうんざりだ! 私の弟は貴様らS-スケーターに無実の罪を着せられ自殺した! 私は貴様らライディング推理など認めぬ! 貴様らS-スケーターを根絶やしにし、まっとうな法治国家を作り出してやる! 臼烏はそのために見せしめだ!」

 筋肉を躍動させながらわけのわからねぇ推理をぶち上げやがって。だが奴のS-スケーターへの憎しみを放置しておくわけにはいかない!

 しかし岸山は指定された道を無視して壁を乗り越えさびれた町のほうへと走りだしてしまった。

 「しまった! くそ、こっちにはまだ推理しなきゃいけない容疑者が残ってるってのに!」

「ここは私が抑えます。君は岸山を追いかけてください!」

「渡辺警部!」

「ショウナン君、あなたなら見つけられる。あなただけのアクセル推理を」

「すまねぇ渡辺警部! 必ず奴を止めて見せる!」

 渡辺警部がこちらに向けて親指を立てる。俺もそれに応えるように親指を立てるとS-スケーターでライディング推理用の隔壁を飛び越え岸山を追いかけた。

 みんな俺が無事に戻ってくるのを待っているはず。みんなのためにもこの推理、絶対に負けられない! 待ってろよ岸山!

「よーしみんな、あいつ行ったから帰ろうぜ!」


 奴を追いかけて汚いスラム街まで来てしまった。しかし岸山のやつ、なんてスピードだ! 自らの足で走っている岸山はトップスピードを維持して高い推理力を維持している。一方俺は普段ライディング推理をするときは市内の交通システムが理想的な道路を検索し用意してくれる道で走っている。しかしこのスラム街はシステム外の推理に適さない道! 入り組んでいて思うようにスピードが出ない!

「ケーッケッケッケ! 温室育ちのおめぇにこのスラムの道でマックススピードを出すことはできまい! これで貴様の推理力は封じた!」

「クソッタレ! これでもくらいなあ!」

 俺は切り札としてとっておいたなぜか現場に落ちてるのを拾った銃を奴に向かって発砲する。しかし高まり切ったやつの推理力が銃弾をはじき返してしまった! まずい、思った以上にスピードに差がつきすぎた。このままでは真実は暗闇の中に消え去ってしまう! 岸山はお返しとばかりにコンサート用のサイリウムを音速で打ち出してくる。くそ、サイリウムを避けるために余計スピードを落としてしまう!

「ククク、臼烏とかいうやつもこうやって狭い道に連れ込んで翻弄して殺してやったのさ! 推理の暴力で人を陥れてきた貴様らが、今度は自らが推理で殺される。気分はどうだS-スケーター!」

 なんて妄執だ。S-スケーターへの憎しみを完璧なライディング推理への対策に昇華させるとは。しかも妨害だけでなく奴自身のライディング、いやランニング推理だけでも一流のS-スケーターに勝る技術だ。このままでは自分の走りをすることもできずこのまま、奴が臼烏を殺したという真実に押しつぶされるだろう。俺の信じる推理は……ここまでだというのか……。



 いや違う!!



 俺は今まで最後まで自分の推理を貫き通すこと、立ち止まらず走り続けることをモーリーやおっちゃん、ソウミやジンたち今までの犯人、そして渡辺警部から教えてもらった! 俺の進む真実へのロードは、こんなこざかしい道に縛られはしない!


「死ねェェエエエ! 東京山ショウナアアアアアアン!」


「――それはどうかな」


「何!?」


BGM:https://www.youtube.com/watch?v=MHVPA3sYxaA

 

「俺が推理力を高めるための道は、ここにある!」

「何をバカなことを! このスラムの道で、圧倒的なスピード差を覆すために助走をつける道などどこにも無い!」


「違うぜ岸山、俺が使うのはスラムの道じゃない!」


「なんだと……ま、まさか!」


「そう、俺が助走に使うのは――天!!」


「何を言ってやがる……いくらS-スケートといえども空を飛ぶなど!」

「俺のS-スケートは特別製でね。ジェットエンジン付きなのさ! そして!」


 俺が右腕を天に掲げると左腕の腕時計が光り輝いた。それに呼応するかのようにモーリーやおっちゃんたちが乗っていたS-スケート達が俺のもとへ飛んできた。

「な、なんだこれは! どうしてS-スケートが飛んできたんだ!」

「これが絆の力だ! 更にここから!」



『究極推理合体!』



 俺の腕に、足に、体に、S-スケートがドッキングする。合計5つのS-スケートを身にまとったこれこそS-スケーターの頂点にして最終形態!


「S-スケートと……合体しただと!?」

「5つのS-スケートと合体した俺は、今までの5倍の推理力を発揮できる!」

「ご、5倍だと!? バカな!?」


「いくぜ! S-スケートよ! 奴の推理を、偽りの真実を粉砕するべく、天高く舞い上がれ!」

 黄金の輝きを放ち天空へと翔けだした俺のスピードはかつてないほどにアップしていく! 音速を超え、俺のスピードは2000km/hに達する!



――SUIRI ENERGY MAX!!――



 マックススピードを超えなおも加速を続ける俺は岸山へ向かって重力を味方に急降下突撃を敢行する!

「喰らえ岸山! これが俺の、俺たちの真実だああああああああああああああ!」

「私は負けん! 負けんぞおおおおおおおおおお!」


 奴と俺がぶつかる瞬間、まばゆい閃光が走り抜ける。そして振動――



*****


「そういえばお父さん、あの日からショウナン君見てないけど、どこ行っちゃったんだろうね」

 休日のランチタイムを終え、のんびりとしていたモーリーが父、ゴローへ話題を振る。内容は姿を消した小さな迷探偵のことだ。

「さあな、またどっかで推理してるんだろうよ。俺としては面倒ごとにつき合わされなくてせいせいしてるがな」

 そう毒づくもののゴローの顔はモーリー同様寂しそうだった。彼がいなくなってからというもの、刺激の足りない毎日だった。決められた通りの生活を送り、変わることのない真実という名の運命に従い続ける日々に退屈していた。

「渡辺警部も張り合う相手がいないって海外に行っちゃったし……」

「そうかい」

 あけ放たれた窓から吹き抜ける風はいつも以上に冷たく感じた。



「おいおっちゃん! 事件だ!」

 突如大音と共に扉が開かれた。ワクワクを抑えきれない声で事件の到来を告げた。それはただ事件を知らせただけでなく、変わらぬ日常への別れを告げる声でもあった。

「くぉらショウナン! テメーまた現場で遊びやがって!」

「待ってショウナン君!」

 飛び出す二人の手にはもちろんS-スケートがあった。道路へ飛び出し一気にスピードを上げる3人。

 

『推理が開始されます。一般車両はただちに退避してください。繰り返します』


「ショウナンくん、やはりきましたね」

 推理が始まると同時にお馴染みの人が飛び込んできた。

「渡辺警部! 海外に行ったんじゃ!?」

「なんとなく、今日ここにショウナン君が来るような気がしましてね」

「ヘッ、最高だぜ、渡辺警部!」


 もはやS-スケーターたちを妨げる偽りの真実は存在しない。たとえあったとしても彼らは彼らの推理で欺瞞を打ち破り、真実を見つけ出すだろう。

 

「走り続けようぜみんな! 人生と言う名のライディング推理を!」



――ライディング推理! アクセラレーション!――




ご愛読ありがとうございました。

今回は前回課題であった登場人物へ描写も多くしてみようと思っていました。しかし実際のところは犯人以外の脇キャラの描写がまだまだであると感じました。

加えて今回も推理や推理描写に力を入れた結果、過去最高の文量となってしまいました。本シリーズは疾走感が売りであったのでそれが損なわれていないか少し心配です。

今後続編を書くかはまだ未定ですが、書く場合はより良いものを書いていきたいと思っておりますので、欠点や未熟な点などありましたら是非感想を残していただけますと幸いです。


お読みいただきありがとうございました。

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