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4話 能力覚醒


3人は、高さ3メートル横2メートルはあろう鉄の扉の前に居た。


「此方が武器庫になります。この中に入り、お好きな武器をお一つお選び下さい。」

「あれ?フィーネは来ないの?」


あれから此処に来るまでに、2人は随分お喋りをしていて、愛称で呼び合うほどになっていた。

真に恐ろしいのは女の子の会話能力なのかも…しれない。


「えぇ、此処は力の覚醒場所でもあるので、覚醒してない人しか入れないのよ。」

「へぇ~」


アルフィーネが頷くと扉の前に居た兵士が扉を開けた。

扉が開くと2人は吸い込まれるように入って行った。




扉の中には様々な武器や魔導書などが並んでいた。


「龍司君?どれを選んだ方が良いと思う?」

「こういった物は、直感で選んだ方が良いぞ。」

「そうなんだ…あれ?」

「何か良いものでもあったか?」

「うん、あの塊なんだけど。」


藍璃が指を指したのは鉄くずのような物であった。

但し、魔力を持つ者が近くにいればはっきりとその【力】に気が付いただろう、そこから強力な光の力が溢れていることに。


「…へぇ、触ってみると良いよ。」

「うん。」


そう言うと、龍司は今一度室内を見渡してみた、それぞれの武器や魔導書には精霊や神の加護があるはずだが…

全て、龍司に対して恐怖しているのか全く反応しなかった。


藍璃は自分の精神内に行っている最中だし…暇だな…と、龍司が呑気に考えていると、一対の籠手と指輪が意を決したように光り始めた。

それを見て龍司は…


「ふっ、まぁお前等が妥当な処だろうな。」


と、言いながら。両方に手を置いた…





海辺に佇み、夜空にある大きな満月が淡い光を放つ。そこを横切る一筋の雷雲…




「俺の心象風景かよ…」


「えぇ。お久しぶりでございます。龍司殿」

「お久しぶりです。龍司様」

「久しぶりだな…アテナ、ラファエル。」

「この心象風景を観ていると、神を滅する事が出来る方だとは思えませんね…」

「本当ですね。」

「…まぁ良いじゃないか。お前等が来たと言うことは、ゼウスのジジイらの指示か?」


龍司の一言にアテナとラファエルは首を横に振り苦笑しながら


「いえ、実は寧ろその逆で…行きたいと言う者が多くて、ゼウス様が仲裁に入るほどでして…」

「一部の神々から龍司様は畏怖と尊敬の眼差しを受けて居られるのですよ。」

「特にアフロディーテとビーナスが強行しようとしましたが…天照様が真っ向から反対されまして…ゼウス様が、行くように言って下さったのでその間に来ました。」

「成る程…で?お前等は俺と契約するのか?」

「「誓約でお願いします!」」

「…誓約で良いのか?」

「「はい!!」」


思いっ切り笑顔で2人は答えた。その顔は打算など1つも無く、ただ契約する事が嬉しいといった表情である。


「では始めるか…」

「「はい。」」


龍司の周りに青い光が輝き魔法陣が浮かび始める。

同様にアテナとラファエルの周りにも青い光が輝き魔法陣が浮かび上がった。


『我、守護の女神にして戦女神…我がアテナの名において我が身、我が意志、我が魂魄のひと欠片に到まで汝に捧げることを誓う。』

『我、天使長が1人にして癒やしの風の遣い手…我がラファエルの名において我が身、我が意志、我が魂魄のひと欠片に到まで汝に捧げることを誓う。』

『我、自由人にして覇者…我が神宮龍司の名の元に汝らの誓いをうける。』


3人を包む青い光が一層強く光る。


『『『此処に誓約は成れり!!』』』


その一言で青い光…誓約の光が一瞬その場全てを光で包むと3人の中に消えていった。


「これから宜しくな2人とも。」

「此方こそ宜しくお願いします。主。」

「宜しくお願いします。ご主人様♪」


そして、龍司は現実へと戻っていく…





龍司が目を開けると籠手と指輪は既に自分の腕と左人差し指に装着されていた。

藍璃の方へ目を向けると丁度目を覚ますところだった。その手には一振りの刀が握られていた…とはいえども、刀にしては短く、所謂小太刀と 言ったところだ。


「はれ?此処は…あぁ、武器庫でしたね。」

「よ、どうだった?」

「あ、龍司君!うん、この子と契約出来たよ。…でておいで、コウ。」

「イエス、マイマスターアイリ。」


幼い子供のような声が聞こえ藍璃の持つ刀から聖霊が現れた。


「ほぉ、光の精霊か…また、希少な存在と契約したんだな。」

「え?コウって希少なの!?」

「光の精霊は精霊の中でも最上位のひとつだからな。因みに後、最上位とされるのは闇の精霊だな。」

「マスター。コノカタガ、サキホドカライワレテイタカタデスカ?」

「えぇ、そうよ。」

「ハジメマシテ。ワタシハヒカリノセイレイノ コウ デス。ヨロシクオネガイシマス。」

「俺は神宮龍司。此方こそ宜しく。」


龍司はニッコリとコウに微笑みかけた。

「むぅ~…」

何故か藍璃がむくれていた…


「ところで、龍司君のそれは、籠手と…指輪!?」

「あぁ…会ってみるか?」

「是非!」


藍璃から尋常ではない闘気が発せられていた…が、全く気にせず龍司は、


「出て来いよ、2人とも」


「何か用か?主よ。」

「お待たせしました。ご主人様♪」


即座に2人は出てきた。


「これから、一緒に行動する事が多いだろうから紹介しておくよ。勇者の称号を持つ白神藍璃と契約精霊のコウ。それから、こっちは俺の誓約者で、女神アテナと天使長が1人ラファエル。」


「ふむ、宜しくな。」

「宜しくお願いしますね♪」


藍璃は大きな目をさらに開き叫んだ…


「な、な、ななななんですって~~!!」


カタカナばっかりは…書きにくいな!

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