25話 説明
なんだか最近ワタワタしてるな…
けがはほぼ完治しました。
後は、走れるようになるだけだ!
エルフ族首都にて…
そこでは、生き残ったエルフ王と各部族長に向かってこれ迄の経緯と裏事情をエルフ王女アリアを中心に説明が行われていた。
「…以上がアルバロス首都にて起こったことと事の顛末です。」
「「「「「………」」」」」
桁外れな事柄と意外と浅い裏事情に一同に沈黙が落ちる…
「アリアよ…お前はその為に、その身をリュウジ・カミミヤに捧げたというのか…」
「はい」
「…しかし、その力を直に視てはいないのであろう?…何故、そこまで信じられたのだ!」
エルフ王の言葉にアリアは微笑みながらその問いに答えた。
「フフフ、簡単ですよ。彼…リュウジ様が圧倒的な力をお持ちなのは分かりましたが…その行動原理が基本的に…ノンビリしたい…と言うのが有るからです。その為にメンドクサイ事があるならば、先に纏めて終わらせてしまおう。…と、まぁこの考えが余りにも強かったからです」
その答えにエルフ族側は唖然とし、アルバロス王国側は皆がうんうんと力強く頷いていた。
それを見てエルフ王は…
「そ、そんなに有名な事なのか?!」
驚くエルフ王に答えたのは藍璃だった。
「エルフ王よ、恐らくこの中で一番長い時間一緒に居るであろう私が保証します。龍司は基本的に私に指導する時以外は…寝ているか、起きていてもグテー…と、しています」
「…勇者殿までそうおっしゃるとは…余程のグータラ者の様ですな!」
ワハハハハ!!
皆が笑いに包まれるなか捕らえられ魔方陣で拘束されているミーナが突然声をあげた。
「……あっ!」
「どうした?ミーナ?」
「ミヤナリ様の加護が…消えた…」
「!?…死んだのか?」
「いや…負けただけだよ…例え、模擬戦であろうとも我ら覇者同士の勝負での負けは全ての絆を失うからな…」
そこに現れたのは天神であった…
思わずその場に居た皆が身構えると…天神は苦笑しながら近づいた。
「だから、俺がミーナに与えていた加護が消えたのさ…まぁ、それだけの価値があったからこそ戦ったんだがね…」
「…龍司君は何処?」
「ん?あぁ…あれ?居らん、さっきまで居たのに………あ、居た」
「え?何処?」
藍璃達は周りを見回すが龍司の姿は無い。
「…あれだよ」
天神が指差したのは1つの雲だった。
確かにその雲は違和感があった、今日の天気は晴れであり雲があったとしても白雲ばかりだか…その雲だけは何故か黒雲なのだ。
「あれが…龍司君?」
「正確にはあの中に居る…よく覚えておきなこの世界の勇者。龍司が居なくなったら先ずは空または頭上を探せ。その中に今日みたいな黒雲があればそれが龍司だ…」
「そ、そうなんですか?」
「あぁ…で、動かしたかったら風魔法であの雲を包んでそのまま移動すれば良い…じゃないと奴は動かんからな」
「は、はぁ」
「じゃあな…」
そう言うと、天神は背を向けフッ…と消え去った
皆が唖然としていると…
「龍司様ーー!!」
突如、灼熱を撒き散らしながらその雲に向かって光りまくっている何かがその雲に突撃した…
…それを防いだのは闇と風だった。
風が炎を吹き飛ばし闇が光を押し退けようとする…
だが、それすら押し退け雲に突撃していった、一瞬で雲が蒸発したが…
「こ・の・バカ!毎回毎回灼熱を撒き散らすんじゃねぇ!!!」
ゴンッ!
「きゃん!」
その頭上?に龍司が拳で殴った…
そして姿が現れた…
「…え」
反応したのは藍璃だけだった。
他は皆一様に誰だ?という表情をしていた。
だが次に現れたものに全員が驚きの表情となった。
「我が主から…」
「ご主人様から…」
「「離れてください!!」」
「嫌よ!!!」
「こらこら3柱とも止めんか…」
「「ゼウス様…」」
「お前もいい加減に離れな…」
「う~…」
そう言いながら渋々と龍司に抱きついていたものが離れた…
「主神ゼウスに女神アテナ、それに天使長ラファエル…」
誰かが声を震わせながら名をよんだ
皆が3柱に注目するなか藍璃だけはもう1柱を見ていた…
古風な服装を身に纏い後光で光っているゼウスとは違いその身体から光を発している…
「…うそ………あれは………………天照大御神!!!」
初回以来久しぶりに天照出してみましたw
…ここからヒロイン入りするのか?!