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21話 異変9

もうすぐ実習なんでバタバタしてたら遅くなりました…


はい、言い訳ですね。スミマセン。


時は少し遡り…

アルバロス国首都城謁見の間…


そこは、何時であろうと緊張感に包まれる場所である。



しかし…


「よぉ、王妃は居るか?」

「カミミヤ様、私に何か用事がおありだとか?」


この男にとっては友達の家に行くのと大して変わらない。

まぁ、友達すら居なかったのだが…



「まぁな。あ、ガルフォートは?」


此処に居るはずの王を探すが、どうやらいないようだ。


「貴方が出ると聞くと、直ぐに城門まで走って行きましたよ。」


その声には若干呆れが混じっていた…


「おや…まぁ良いか。あぁ、それとあんたに用事があったんだが…戦争があった後の大量の死体はどうしてる?」

「どう、と言われましても…大量の死体が出るような戦はありませんでしたから…ですが、確か大きな穴を掘って土に埋めたと思いますが…どうしてその様なことを?」

「いや、なに…今から城外に大量の死体が出来るのでね…此方の世界に合わせようかな?ってね。」


ニヤリと笑みを浮かべていた。

その笑みを見た者達は、背中にツゥー…と冷や汗が流れるのを感じた。


「まぁ、了解したよ。で?敵の総大将は生かしておいた方が良いのか?」

「まぁ、一応(・・)生きていた方が良いですが…戦時の倣いです。死んだ(・・・)としても仕方ありません。」

「フフフ…フハハハハ!成る程ね…死んだ(・・・)としても仕方ない…と?」

「えぇ」

「フッ…フハハハハ!了解したよ。…でだ、此処で遠見の魔法を使えるものは居るか?又は、魔法具が有るか?」

「…魔法具が有りますが?」

「では、しっかり見ておくことだ。…お前達は直接見たことは無いだろ?」

「…見させていただけるのですか?」



そこに並ぶ者達は皆、疑問の表情を浮かべていた。

それもその筈である、今まで何処であろうと傍若無人に振る舞い、気が向く事しか行動・言動しなかったのに、今はキチンと会話を成立させているのだから、疑問に思うのも当然であると言える。



「あぁ。…何故、今までと反応が違うのか疑問に思っているようたな。」



その言葉に一同ビクッ!となる…


「え、ええ、しかし、当然であるとも言えませんか?此処まで違っているのですから…」

「まぁな………俺は、基本メンドクサイ事はしない。だか、3つ程俺が動く要因がある…1つはこれから確実に避けることが出来ない事にいかに関わらずに過ごせるか…その為に、今どう動けば楽ができるか…と言うこと。…そして、もう1つは、契約や誓約を行った時……最後の1つは、他の‘覇者’が敵対して来たとき…だ。それ以外は気分でしか動かん。」

「…今回もその内の1つであると?」

「あぁ、誓約を行った。だが、お前たちまで見せてやろうと思ったのは…まぁ、この城で世話になってるからな…礼だ。じゃあ、行くぞ。」


そこまで言うと、身を翻してサッサと出ていく…

相変わらずだな…と、皆が思うなか…




龍司が謁見の間を出た瞬間に皆、はっ!と気付いた。


…彼の後に使者として来ていたエルフの王女が、まるで、専属侍女の如く控え着いていた事に!


唖然と見送っていたが…最初に再起動した王妃が慌てて遠見の魔法具の準備を指示を出した。





一方…


城門まで出てきたガルフォートは、目の前にノモルワ国王が居ることに気が付いた。

更に、その後にいる軍団が異様な雰囲気を発していることにも気がついていたが…然程脅威に感じなかった…

逆にその異様さの元は何かを探ろうとしていた。

今まであれば、かなり脅威に感じていたかもしれない。

しかし、龍司を前にした時の異様さとは比べ物にならない


感覚が麻痺している…とも言う。


「おぃ!アルバロス!お前の所にエルフの女が居るだろ!ソイツを出せ!大人しく出すなら、今は攻めないでおいてやる!」

「は~…ノモルワよ、儂が何の保険も賭けずに此処まで出てくるとでも思ったか?」

「ふん!そんなもの我が魔導騎士部隊が粉砕してくれるわ!…」

「はぁ~…相変わらずだな…で?何故、エルフなのだ?人族こそが最上位種であると言うのが、お主らの言い分だろうが…」


ガルフォートの言葉にノモルワ国王は、ニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべながら…


「なに、下等種には下等種なりの利用価値があることに気が付いただけだ…見ろ!」


そして、近くにあった鎖を引っ張った。

ノモルワ国王の足下に1人のぐったりとした少女が投げ出された…

其を見た瞬間にガルフォートの横から悲鳴が上がった。


「ロッテ!」

「おやおや、やっぱり居たな。アリア…って言ったか?サッサと此方に来な!大人しく来るのなら、お前の妹には手出しをしないでおいてやろう。」

「む!イカン!行ってはならぬぞ!…それにしても貴様、その娘に何をした!」

「はっ!その娘だと?ハッハッハ!此れは只の魔力タンクだよ!下等種にしては、まぁまぁな魔力量があったよ…なに、ちょっと限界まで魔力を絞り出させただけさ!ハッハッハ!」

「外道め!」

「ハッハッハ!何とでも言うがいい!文句があるなら新たな力を得た我が魔導騎士部隊から奪ってみろ!」

「く!」


ガルフォートは歯ぎしりをしながら、先程から妹を助けに行こうとする、アリアを引き留めているしかなかった…が



「ハッハッハ…はら?………腕が!腕が~!!」


突如、鎖を掴んでいたノモルワ国王の腕が落ちた!



「じゃ、奪わせてもらうぞ?」



ノモルワ国王の真横に、いつの間にか鎖を外しロッテをお姫様だっこしている……






…龍司が居た。



「エルフ族王女アリアとの誓約により、彼女の妹であるロッテを助けに只今参上…………ってか?」




はい皆様、お待たせしました。

次回、龍司が無双します。


…ご期待に応えられるかは分かりませんが、頑張って書きます。



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