18話 異変6
お久しぶりです。
久々に更新です。
今回は白神藍璃視点で進めます。
side藍璃
早朝、まだ日も昇っていない頃…真っ白な袴姿を身に纏い、太刀と小太刀を脇に差し完全武装で城門の内側に立ち呼吸を整えていると…
「それが戦闘衣装か?」
奥から龍司君が此方に歩いて来ていた。
「うん、どう…かな?」
「似合ってるな。流石は、白・神・藍・璃…だな。」
わざとらしく龍司君が名前を区切って言ってきた事により、私は彼が殆ど全て思い出した事を知った…
「そっか…思い出したんだ。」
「まぁ…あれだけヒントがあって、更にその衣装だろ?分かるさ。」
「じゃあ、6年前のパーティーの事は…?」
「あぁ、勿論思い出したさ。」
その言葉を聞いて、思わず涙が零れそうになった。
それを堪えていると…
城門が開き、そこにはルーカス王子が立っていた。
後には近衛部隊と魔術部隊が整列していた。
「近衛部隊1000名、魔術部隊2500名出陣準備完了…シラガミ様、ご準備は宜しいでしょうか?」
私は、一旦目を閉じ…
「……はい!」
そして、再び龍司君の方を向いて
「行ってきます!」
「あぁ、今の自分の限界を知ってこい。」
「はい!」
返事をしてからルーカス王子の方へ向き直り、城を出た。
そのまま、王都の外まで出ると、そこには大きな魔法陣が描いてあった…
「…これは?」
「転移の魔法陣です。先行した魔導騎士部隊が向こうに魔法陣を敷いていますから。そこまで、一気に行きます。出た瞬間に戦闘開始となる可能性がありますので、気をつけてください。」
「分かりました。」
「もし周囲に敵がいない場合は、近衛部隊で先ず突入し、その後、魔術部隊が突入という形になります。シラガミ様は魔術部隊と同時に突入をお願いします。」
「…はい。」
「では………始めよ!」
その瞬間、魔術部隊が魔法陣に魔力を送り、魔法陣が光った…
次の瞬間、ボロボロの城門が目の前にあった…
「「「「うぉぉぉぉぉぉーー!!!」」」」
城内から雄叫びがあがっており、まだ城内では戦闘が行われていることは容易に把握できた。
「近衛部隊は…我に続けー!!」
「「「「おぉぉ!!」」」」
ルーカス王子の令に近衛部隊が突入していく。
「では、此方も予定通り突入します。但し、部隊を3つに分けます。1つは城壁と余裕があれば城門の修復をもう1つは修復組の護衛兼逃走兵の始末、最後の1組は私と共に城内の敵の殲滅を行います。人選は…リン部隊長、お願い出来ますか?」
「任された……土及び土の派生属性が主属性の者は修復組へ、雷・火とその派生属性が主属性の者は私と一緒にアイリについて行く、残りは護衛……ルル、任せた。」
「はい~。」
バタバタと、それぞれに分かれた。
「では…行きます!」
「「「「はい!!」」」」
私の合図でそれぞれが動き始める。
私は真っ直ぐ進んで行く。
目の前では、彼方此方で戦闘が行われていた。
「アイリ…何処を目指すの?」
前に進みながらリンちゃんが此方に聞いてきた。
「魔導騎士部隊の場所は分かる?…「うん、ここの中心である神殿に居る」…じゃあ、そっちに向かいます。」
「分かった。」
更に進んでいき、少し開けた場所に出ると…
周り中から殺気がこちらに向かって放たれていた…
「……!これは待ち伏せ!」
気づいた、瞬間四方八方から魔術が放たれた!
後ろを見ると魔術部隊の面々は待ち伏せに気づいていなかったようで、慌てて防御魔法を構築しようとしてい…
「コウ!」
「YESマスター、光ノ防壁展開シマシタ。」
マズいと思った瞬間には契約精霊の名を呼んでいた…
そして、防壁にぶち当たってくる魔法数々…
「くっ!…予想より数が多い!」
「アイリ…合図したら、この防壁を消して。」
リンがそう言ってきても、私は頷くしか出来ない状態だった。
「3・2・1…いま!」
瞬間、光の防壁を消すと…
「「「「フレイムサークル!」」」」
「「「「ライジング・アロー!」」」」
既に魔法陣を展開していた面々が次々と魔法を放ち始めた。
「ナルホド…魔法の打ち合いか…じゃあ、コウ…もう一踏ん張り行ってみようか!」
「イエス、マスター」
うーん…視点を変えると難しい…
では、感想お待ちしてます。




