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10話 訓練場4

「では、オッサン+‘10人’全員まとめてやろうか…」


「え?此処にはガルフォートの小父様を併せて10人じゃないの?」

「藍璃。良く感覚を研ぎ澄ますんだ。そして、少しでも違和感があればそこを網で捉えるように展開するんだ。」

「ん~………あ!これって…レンちゃん!」


「ふっ、正解だな。出て来いよ、レン……いや…アルバロス王国暗部部隊長レン・リード!」



「流石で御座いますね…リュウジ様。」



スッと、音もなくガルフォートの影からレンは出てきた。


「王よ、改めて名乗らせて頂いても宜しいですか?」

「うむ。」

「では改めまして、アルバロス王国暗部部隊長兼メイド長であり、この度あなた方の身の回りのお世話を任されました。レン・リードと申します。宜しくお願いします。」

「うん!改めて宜しくね!」

「ふふ、宜しくな。」


丁寧に頭を下げたメイド服姿のレンに藍璃と龍司は笑いかけた。

次に、ガルフォートの後ろにいた9人がガルフォートの前に行き


「王よ、我らも自己紹介をさせてもらっても?」

「おお!そうじゃな。しておきなさい。」


まず出てきたのは、金色の甲冑を身にまとったのが、出てきた。


「は!では、自分からさせてもらいます。俺はアルバロス王国近衛隊長ブォルブス・ムングルだ!」

「「…」」



思いっ切り威張った感じで出てきたので、当然のように無視する龍司に、フィーネとのやり取りを覚えていた藍璃も同じ様に無視する。

次に、ブォルブスと同じ金色の甲冑を着たもう1人の男がため息を付きながら出てきた。


「ふぅ~…おほん!え~、近衛副隊長ニードル・スレイブスです。宜しく。」


次に、極力風の抵抗を減らした造りをした、甲冑を着た男女が出てきた。


「アルバロス王国竜騎士隊隊長オーラル・ファンサールです。宜しくお願いします。」

「竜騎士隊副隊長キャロル・ローミングであります。」


その次は、ローブを身にまとった女2人が前に出て。


「アルバロス王国魔術師部隊隊長リン・リード…宜しく。」

「魔術師部隊副隊長ルル・アラフォート、よろしくね!」


次は、魔法陣が刻み込まれた甲冑を着た女と男がその横に出てきた。


「アルバロス王国魔導騎士部隊隊長ローリー・アーノルドと申します。」

「魔導騎士部隊副隊長グラント・ムングルです。」


最後に所謂忍者スタイルの人がレンの横に立ち。


「アルバロス王国暗部副隊長ニル・ルグナです。宜しくです。」


うむ、と頷いたガルフォートが


「以上が我がアルバロス王国の軍部の中核を司る者たちじゃな。」


と締めくくった。



「知っているかとは思うが、龍司・神宮だ。…ブォルブス以外の方々はよろしくな!」

「藍璃・白神です。宜しくお願いしますね。…ブォルブスは除く」


「な!何故だ!」

「「…」」


見事に息のあった無視の仕方に周りは苦笑するしかなかった。


その中で、激昂している馬鹿が1人…


「ぐぬぬ…貴様ら!この俺を無視するとは!良い度胸だ!そこに直れ!切り捨ててくれる!」





「…ねぇ?龍司君?」

「どうした?藍璃?」

「勿論バレないようにするから、そこの馬鹿…キリコロシテモイイカナ?」

「はっはっは。駄目に決まってるじゃないかぁ~。」

「やっぱり…だめ?」


可愛く上目づかいで聞いてくる藍璃に龍司は…


「はっはっは。ソンナナマヌルイ殺リカタハダメダロ?無力ヲカミシメサセテ絶望ノナカデ殺サナキャ。」

「あぁ、成る程~。ソウダネ~。」

「あはははは」

「うふふふふ」


藍璃から冷気が迸り、龍司からは圧倒的な威圧感が発せられていた。

そこにいた者は、後にこう語る…

あれは、恐怖と恐怖を掛け合わせた人ではない何かだった。

…と。




間近でモロに圧を受けたブォルブスは白眼を剥いて気絶していたが…


「じゃあ、やりましょうか。ガルフォート併せて‘10人’で。」


ははは…

皆、冷や汗をかきながらも各々の得物を構えた。



中央にガルフォートその両側より少し後ろに魔術師2人、その後ろ上方に騎竜に乗った2人が構え、向かって左に暗部の2人、右に魔導騎士の2人が位置し、正面に近衛隊副隊長が構えるという陣型をとっている。


所謂、錐型の陣の変則型である。


元々、攻撃的な陣形ではあるが…これは、はっきり言って…超攻撃型だ。

本来なら、魔導騎士部隊の2人を近衛隊副隊長の横に置き、空いた所へ高速の竜騎士の2人が入るのが普通だが、その2人を後ろに配置し、魔導騎士部隊の2人が横にいるということは、近衛副隊長が防御をして、竜騎士の2人の高速連続攻撃+暗部2人の高速攪乱連続攻撃+魔導騎士2人の奇襲攪乱攻撃+後方の魔術師2人の砲撃で、トドメに、ガルフォートが一撃を放つ体制である…



藍璃が横から、親指の上にコインをのせて出てきて、


「じゃあ、このコインが落ちたら、開始ね?」

「…いいぞ。」

「OK~」


コインを

ピンッ

と、弾く!





落ちる瞬間、龍司が呟く…



「ふふふ。…なるべく保ってくれよ?」




名前を付けるのって大変だな…


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